活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

格差解消に努力しない民主党

2008-04-23 20:42:50 | Weblog
労働者派遣法の改正を目指す野党の方針が出されました。

それによれば、民主党案は日雇い派遣と2ヶ月以内の派遣契約を禁止するというものです。真に働く貧困層の解消に、努力している姿がそこには見られません。労働者より派遣会社のことを多分に意識しているからです。

中身を分析すれば、2ヶ月未満は派遣会社で、解雇の心配をせずに雇用されるが、それ以降は「解雇されても仕方がない」というものです。悪用する派遣会社は多く、働く人たちに味方しない、愚案をよくもまあ平気で出してきたものです。

自民党が登録型派遣の見直しについて、業界に与える影響が大きいとして、法改正するつもりがないのと、民主党案は五十歩百歩です。これから判断すれば民主党も自民党の亜流に過ぎません。

年収200万円以下が1000万人を超え、さらに増え続けていますが、労働法制の規制緩和が原因であったことは、誰もが認めるところです。これを解決するには、共産、社民、国民新の3党が求める99年以前の制度に戻すことしかありません。つまり、登録型派遣は専門業務だけに限定することです。

民主党案は登録型派遣は、なくさないというものですから、貧困・格差の問題はなにひとつ解決しません。「やる気ナシ」と見るべきです。国会内の勢力の小さい3党案が現実を直視しているといえます。

民主党は野党第1党といえども、民意が強く求める「安定した働き方」を理解できていません。「生活重視」の公約が泣きます。ここは少数野党こそ国民の代弁者といえます。