Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

共・有時試論 補遺その6

2011-11-04 07:05:45 | 異形の滓
共同体(CommunityとAssociation)

共同体(Community)は長い年月を経てできました。

この共同体に共通の目的で組織された団体(Association)が幾重にも重なっています。

例えば、冠婚葬祭の互助等の共同行為(と共同絶交=消極的な制裁)、道普請、共有林の管理、血族、姻族の親戚関係等の構造を持つCommunityに、檀家、氏子、祭り、農事、神楽の奉納、一揆の団体(Association)等が重なっています。

更に、藩、名主、地侍、小作等の統治が被さってきます。

共通の目的で組織された団体、会、組合、協会(Association)から共同体(Community)への回路は遮断されていますが、CommunityからAssociationへの回路は通じています。

何故なら、家族の日々の生活の営み(一人ひとりの生活、一つひとつの家族)そのものが欠落しているからです。



町会、町内会、自治会、農村部等で・部落会と称される特定範囲の地域住民の自治組織は村、村組と近似の質があると言えますが、どうもこの国独特の組織ではと考えます。

Wikipediaによりますと、行政機関の一部として町内会に類似した組織のある国(インドネシア、フィリピン、中国、台湾)、町内会は存在しないが、親睦会や自助グループのある国(ケニア、インド、レバノン、ラオス)、町内会が存在しない国としてアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、デンマーク、フランス、フィンランドが挙げられています。

頭の中で、共同体(Community)と団体(Association)とを分けて考えるところがありますが、地域のなかで生活をしていますと、この二つは濃密に癒着しています。

この二つ(正反=相互媒介)が、自分の生活の地域(合=止揚)と考えますが、自分の中に二元論が潜んでいる結果であり、負の弁証法のドグマにすぎません。

「村」、「村組」等は江戸時代の各藩における形態を念頭にしています。
また、共同体主義と、対する個人主義については、別稿でメモします。

つづく


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