Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

小鳥の闖入

2011-08-02 07:50:18 | 酔生夢死
雑読に耽っていると、目の前を黒い影が横切りました。
もっと、もっと、考えなければ
先人たちの教えたことを、なぞっているだけではないのか
教えたことを消耗しているだけだ
開け放されたベランダから小鳥が闖入してきました。



そのうち出て行くだろうと、雑読に戻っていると、鳴き翼を激しくばたつかせ、嵌め殺し窓から外に出ようとして出られません。
さらに、さらに、考えなければ
先哲たちの考えたことを、なぞっているだけではないのか
考えたことを消耗しているだけだ
庭の物干し竿に、親鳥とおもわれる鳥が室内を伺っています。

両手で覆うように誘導して、殺気を感じたのか鳴き声が大きく翼を激しくばたつかせますが、促されてベランダから出て行きました。
ふかく、ふかく、考えなければ
同時代の人たちの生き様を、なぞっているだけではないのか
言葉を消耗しているだけだ
その間、親鳥は僕を凝視していました。



庭のイチイの枝に、仲良く止まっていました。
消耗されつくした、共同体、関係、体制、変革、労働 資本 革命、国家、存在、自由、前衛、主義、Alternative  Utopia等の言葉の数々
親子で何を話しているのやら。

小鳥が闖入し出て行くまでに、本をデジカメに持ち替えて、いつものありふれた事柄が過りました。
ベランダからの涼しげな風を覚えながら、雑読に戻りました。

ふかく、ふかく、考えなければ、ふかく

(2011.07.31 記)


商いに小一時間ほどの間ができたので紀伊国屋へ直行。
物色し1冊あったのですが、あまりにも分厚く書類入れバックに入らないため後日に。

INODAの2階カウンターで珈琲と雑読。
このカウンター席の窓からの風景はいただけませんが、店員の方々の物腰と言葉使いには好感がもてます。


INODAのHPより

この雑読の新書(「権威と権力」なだ いなだ 岩波)は、40年前に出された本ですが、言葉が自分の体温になる様が書かれています。

□□□の何ページには△△△と書かれており、◎◎◎は△△△を▲▲▲と解釈しており僕もそう考える、の類が溢れています。
これらの類は、言語ゲームでしかなく言葉を消耗している典型です。

この新書には、言葉の一つひとつが落としこまれ、その人の体温と化したところからの発語が書かれており、違和なく読めます。

「まとまりのない、調和のとれた社会」と、ある言葉の使用が避けられ表現されています。
時代がそうさせたのかもしれません。
読み終えて、紀伊国屋をあとにしました。

今日は商いを休み眼科です、そんなに酷使はしていないのですが。

追記(2011.08.02)


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4 コメント

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こんにちは。 (カタバミ)
2011-08-05 15:10:20
ヒヨドリ・・・よりも小さな鳥なのでしょうか。
良く知りませんものでして。
超至近距離からの撮影ですね。
澄ました横顔と外を眺める円らな瞳・・・
近いので表情がよく分かるお写真です。

夏の強い陽射しは目にも良くないと思います。どうした症状かは存じませんが、お大事にどうぞ。

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 大丸デパートのイノダは女性の話し声が響いて落ち着けませんが、紀伊国屋書店の2階は静かで好きな場所です。 (晴走雨読)
2011-08-08 21:00:27
 コーヒーもコクがあって美味だと思います。

 
 私はdogyamato氏の言われる言葉を消費している類と思っていますが、いきなり飛躍は出来ませんので、今の情況を受け入れながら、今持っている力を認め、コーヒーなど飲みながらボチボチやっていこうと思っています。

 

 
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Unknown (管理人)
2011-08-17 07:55:17
カタバミ様へ
コメントありがとうございます。

僕は鳥の名前はほとんど知りません。
朝の愛犬との散歩時に、雑木林から様々な鳥の鳴き声が聞こえてきます。

季節毎にも鳴き声が異なりますが、その鳥の名前を知ろうとする興味が皆無です。
多分、愛犬との散歩が持っている楽しみの半分は捨てているのかもしれません。

強度の近視で右目の乱視がひどいのですが、この度は左目に違和感があり眼科に行ってきました。

様々な検査をしたのですが、綺麗な目玉で原因が分からないと。
強度の近視のため視神経は細いが、左目は矯正しても視力が上がらないと。
僕が「加齢が原因ですが?」と聞きますと、医師は黙っていました。

帰宅して彼女に「原因不明。」と伝えました。
彼女「心配しないで、私が本を読んであげるから。」と。
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Unknown (管理人)
2011-08-17 08:26:54
晴走雨読さまへ
コメントありがとうございます。

今週の道新「名作料理店」(2011.08.14)で、『お前はただの現在にすぎない テレビになにが可能か』《萩元 晴彦,村木 良彦,今野 勉》 (朝日文庫)が取り上げられていました。

この「お前はただの現在にすぎない」は、トロッキーの「悲観論、楽観論、二〇世紀、その他多くのことについて」(入手できず、未読)からの引用で、孫引きですが。


ユートピアに死を! 信念に死を! 愛に死を! 希望に死を!銃砲の一斉射撃と大砲の長く断続的な轟音によって、二〇世紀は怒鳴りたてる。
降伏せよ、汝あわれな夢想家よ! 汝の待ちこがれし二〇世紀、汝の《未来》たるわれは来たりしぞ!
 否、と不撓不屈の楽観論者は答える。そういうお前は現在であるにすぎないではないか!


『「未来」はただの「現在」にすぎない』と裏返すことができます。
辛うじて「言葉」を紡ぐことができると考えます。


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