Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

人を食らう その2

2010-05-28 06:18:24 | 異形の滓
植物の栽培、動物の家畜化した共同体は、定住生活に移行します。

野生動物は殺して食べれば、一度限りのことですが、飼育することにより毛、乳、使役、肉が常時入手できます。

人を殺して、食べれば一度限りですが、生口、、奴隷として食料生産に従事させることにより、「余剰食物」を生み出します。

何故、人間の家畜化が常態化しなかったのか、疑問が残ります。
このような倫理観の欠如した疑問は、これらの本を読むと出てきます。
(後世の生口、、奴隷は、人間を家畜化したと言えます。)

有益な植物を栽培することにより、自生地を探し採集することなく、安定して穀類、野菜、果物、薬草が入手できます。

共同体が必要とする以上の食物生産は、「余剰食物」として生産に従事しない人々を抱えることができます。
「余剰食物」が社会システムを生み出し変質(発展?)させます。

この「余剰食物」が、曲者です。

この「余剰食物」は、共同体内に食料生産に従事しない、首長、兵士、シャーマン、官僚などの専門職を生み出します。
共同体が抱えるこれらの人間が、共同体のシステムを作り維持します。
食料生産をする人々としない人々の立場が逆転(階層、階級)します。

共同体は、狩猟採集生活から農耕生活に移行しても、再び狩猟採集生活へ移行する例があります。


「銃・病原菌・鉄」(ジャレド ダイアモンド 草思社)