Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE626. 環濠集落

2013年05月20日 | field work
 古来から大和地方の環濠集落は数多く存在し、集落の定型形態であったようだ。それは村の防衛や農業用水として利用するのが主目的であったと聞く。そうした空間構成の考え方は、中世ヨーロッパの防衛を目的とした城郭型都市と共通するところである。
 現在では、集落の掘り割りも埋めたてられてしまったところが多い。目的が変われば、空間構成も変わって行くのは自明の原理である。
 そんななかで、いまでも掘り割りが当時の状態で残されているのは、大和郡山市の稗田(ひえだ)。そのほかWEBから引用したので出所不明だが、今は掘り割りの一部が残されているか、或はかって環濠集落であった大和地方の集落を、今後の私の民家研究、あるいは撮影メモとして書き留めておこう。
 今井環濠(橿原市今井町)、若槻環濠(大和高田市若槻町),神楽環濠(大和高田市神楽)、有井環濠(大和高田市有井)、池尻環濠(大和高田市池尻)、藤森環濠(大和高田市藤森町),松塚環濠(大和高田市松塚町)、土庫環濠(大和高田市土庫町)、南郷環濠(広陵町南郷)、古寺環濠(広陵町古寺)、長楽環濠(河合町長楽)、曲川環濠(橿原市曲川町)、膳夫環濠(橿原市膳夫町)、味間環濠(田原本町味間)、高安環濠(奈良県斑鳩町)、代表的なのは大阪の堺市だが現在見るよしもない。
 環濠集落共通の特徴として、鬼門の方角に鍵型に欠けた空間を有し,集落内部は狭隘な道で構成され、居住密度が高い点だ。それは撮影対象としては結構面白いかもしれない。まあ誰かがすでに撮影しているとは思うが。

奈良県天理市 
OLYMPUS OM-D LEICA DG MACRO ELEMARIT45mmF2.8, ISO200,露出補正+0.3,f3.2,1/125.
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