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あるところにシャーロット・ソフィアという女の子がおりました…。トレードマークの微細な線画で圧倒的な背景を描き込み、1人の少女の不幸を悪趣味すれすれまでに描いたエドワード・ゴーリーの傑作。
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ウワァーーー・・・本当に不幸だ!
お金持ちだった両親に恵まれ健やかに過ごしていたシャーロット・ソフィア
軍隊の大佐だった父親はアフリカ行きを命ぜられ、挙句の果てに殺され、母親はやつれ衰え息を引き取った。
ただ一人血のつながった叔父は落ちてき煉瓦に脳天を砕かれ、シャーロットは一族の弁護士の手に委ねられ、ただちに寄宿学校に入れられる。
ここまで十分不幸な子供なのに・・・
さぁこれからもっともっと不幸が始まります。
学校では頼りにならない先生。生徒からは、なんで?ってほどいじめられ、昼間隠れて、夜泣いて・・・
我慢の限界!学校から逃げ出します。
は?せっかく逃げられたのに、なぜか気を失い、舗道に倒れます。
一人の男は両親の大切な写真の入ったロケットを奪い、別の男はシャーロットを連れ去ります。
卑しい場所に連れて行かれたシャーロットは飲んだくれのごろつきに売り飛ばされ、水も食料も大して与えられず、内職をさせられ、目がどんどん悪くなり・・・
そうこうするうちに、なんと父親は生きて帰国したのです。
ここで、よかったよかったと思うのは・・・なんと言ってもこの本は「不幸な子供」ですから・・・
父親は毎日車でシャーロットを探します。
そんな時ごろつきが発狂し、シャーロットはほとんど目が見えないのに表に飛び出してしまいます。
残りの3ページ・・・本当に不幸です。
こんな不幸があっていいのでしょうか・・・
ゴーリー作品 「不幸な子供」なのだから、不幸なのです。
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