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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 山を歩いて、振り向けば。 ~

2023-03-21 22:06:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 けッしょうゥ、しんしゅつゥ~ッ!」

「がるる!ぐるるぅる~!」(←訳:虎です!泣いちゃう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 WBC2023、JAPANは激戦を経て決勝の舞台へ!

 日本の選手さんたちに、そしてメキシコの選手さんたちにも

 全力で最大の拍手を送り、

 明日の決勝戦での幸運を祈りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 山怪 《朱》 ――

 

 

 著者は田中康弘(たなか・やすひろ)さん、

 2023年1月に発行されました。

 『山人が語る不思議な話』と副題が付されています。

 

 山中の怪しい出来事を語って人気&長寿の

 《山怪》シリーズ最新作は、

 おお、なんと、

 我らが地元・高尾山から幕開けとなりました♫

 

「あわわわッ、そッ、それはァ~」

「ぐるるるがるるるぅ!」(←訳:怖いけど読まなきゃ!)

 

 深山幽谷――そこは、ときに人智の及ばぬ

 不思議な事象が起こるところ……

 

   いや、高尾山は違うでしょ。

   標高は低いし、

   登山客さんは世界有数の多さだし、

   市街地は近いし、

   ケーブルカーやビアガーデンだってあるのに、

   怪異とか無いでしょ。

 

 と、多くの方々が思われるかもしれませんが。

 

「ばしょにィよッてはァ~…」

「がっるるぐるる!」(←訳:けっこう怖いよ!)

 

 喧騒は昼間だけのもの。

 山道に、街灯や照明はありません。

 ひんやりした空気の早朝、

 湿度が増してゆく夕暮れ時に、

 ふっと視線を向けてみれば。

 

 あら、誰かがいる。

 

 名所となっている『蛸杉(たこすぎ)』の横に。

 白い髪の、

 白いヒゲの、

 作務衣のような衣服のご老人が、

 静かに座っている。

 

 けれど、

 一緒に歩いていた友人たちは誰も

 白ヒゲのご老人を目撃していなかった。

 

 あのご老人は、仙人だった……?

 

「ありそうゥ~なのでス!」

「ぐるがる!」(←訳:お山では!)

 

 町では起こらないことも、山でなら。

 

 奥多摩や、秩父の山。

 越後、松前半島、白神山地、飛騨、

 土佐、九州――

 

 各地の《怪》なる出来事とともに

 印象的だったのは、

 《彼岸の中日には山へ行くな》

 と言い伝えられている地方もあることでした

 (本文226ページ)。

 

 今日3月21日は、

 春のお彼岸の、中日。

 眠っていた山々が、山の神様が、

 目覚める日なのでしょうか。

 

「おやまァあるきィはァ~」

「がるる!」(←訳:慎重に!)

 

 永遠の異界と現世の、

 一瞬の交錯。

 

 怖い話好きな方々に、

 山の伝説が好きな活字マニアさんにも

 おすすめの労作ですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 


~ 英国料理、最新版♪ ~

2023-03-20 22:04:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむむゥ! もりあがりィ~すぎてッ、こわいィ~!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!明日が怖い~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 WBC準決勝の日本×メキシコ戦は

 明日3月21日の8:00から……!

 いったいどれほどの視聴率になっちゃうの?と震えつつ、

 さあ、読書タイムで肩をほぐしておきましょう。

 本日は、こちらの人気雑誌を、どうぞ~♪

  

 

 

    ―― mr partner 2023年4月号 ――

 

 

 隔月刊誌『ミスター・パートナー』最新号は、

 《編集部が訪れた 英国の忘れられない食卓》、

 つまり、英国料理特集号です。

 

「こうちゃにィ、さんどうィっちィ!」

「スコーンにクリーム!」(←訳:ぐるーるるがるーる!)

 

 日本で、世界で、

 《旅行しよう!》

 という機運が高まっているいま。

 

 今夏の欧州旅行を予定されている方々は、

 さて、ロンドンやエジンバラの空港に降り立ったら、

 湖水地方で休憩や散策の時間になったら、

 何を食べるべきなのか……?

 

「おなやみィ~でスねッ」

「がるるぐる!」(←訳:そんな時は!)

 

 英国料理は美味しくないと聞くから、

 インド料理や中華、

 日本料理店へ……って、

 いやいや、それはもったいない話です。

 

 先ずはページを捲って、

 《ロンドン&東京で食べる 伝統の英国料理14》

 の記事とお写真をご覧あれ♫

 

「じゃがいもッ?」

「ぐるるがーるる?」(←訳:タラにビーンズ?)

 

 創業以来レシピ不変のミートパイに、

 なめらかなマッシュポテト。

 ロンドン随一と評されるフィッシュアンドチップス。

 文豪ディケンズさんも通ったお店の

 ローストビーフ。

 

 な~るほど、

 これが伝統の英国料理、なんですね。

 なかなか美味しそうですし、

 それに、本文33ページには

 東京・千代田区九段下にある英国料理のテイクアウト専門店

 『スワン&ライオン』さんのメニューも載っていて、

 パイ料理の数々に食欲がそそられます。

 

 ビーフ&ブルーチーズのパイ?

 ベーコンオニオンチーズパイ?

 フランスのキッシュとまた別の、

 パイ生地にチカラを入れたパイ、っていう感じかしら。

 

「おなかがァ、すいてきちゃうゥ~!」

「がるるぐーるるがるぐる!」(←訳:英国産チーズがキモです!)

 

 さらにページを捲ってゆくと、

 『スコットランド 伝統レシピ』、

 『英国のお菓子に魅せられて』

 『英国 ギャンブルさんのカップケーキ』

 英国料理本の著者さんについての記事もあります。

 

 ヒースロー空港に降り立ってバスや電車に乗り、

 ロンドン市内の中心部に到着し、

 レストランの扉を開けたら、

 こういった英国料理の香りが漂ってくるんでしょうか。

 焼きあがってゆくパイ、

 チップスを揚げる油、

 紅茶やコーヒーの香り……。

 

「いいなァ~…」

「ぐるる~る!」(←訳:旅した~い!)

 

 考えてみれば、

 スコーンは、英国料理。

 それが近年の日本の食シーンに根付き、

 馴染んでいるということは

 日本と英国の料理は相性が良い……のかもしれませんね。

 

 英国好き&英国文学好きな活字マニアさんには、

 たっぴり楽しめる1冊です。

 お料理以外の記事も充実していますので、

 旅の予定があってもなくても、

 ぜひ、覗いてみてくださいね~♪

 

 

 


~ ヒトでなしの明日 ~

2023-03-19 22:06:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 じわじわァ~ッとォ、さくらさくゥ!」

「がるる!ぐっるるがるる~!」(←訳:虎です!ゆっくり行こう~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ここ八王子でも、サクラ(ソメイヨシノ)の花が

 ぽつぽつと綻び始めましたよ。

 今週末には満開になっちゃうのかな?

 と少々ハラハラしつつも、

 さあ、読書タイムも楽しみましょう。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― あの子とQ ――

 

 

 著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、

 2022年8月に発行されました。

 カラフルで可愛らしいイラストの表紙を捲れば、

 そこには。

 

 嵐野弓子(あらしの・ゆみこ)さん、17歳。

 

 高校二年生の弓子さんの、

 “青春冒険小説“の開幕です!

 

「ただしィ~…」

「ぐぅっるがるる……」(←訳:ちょっと問題が……)

 

 はい、そうなんです。

 弓子さん、実は。

 

 吸血鬼、なんですね。

 

「しィッ! ひみつゥ~なのでス!」

「がるぐる!」(←訳:口外厳禁!)

 

 一見、弓子さんに“変わったところ“はありません。

 

 高校に通って、友人たちとお喋りして、

 マンガを読んだり、映画を観たり。

 陽光を浴びてお散歩することも、

 イマドキの吸血鬼には出来ちゃうんです。

 

 しかし。

 試練の時がやって来ました。

 

 弓子さん、17歳。

 正確を期すなら、もうすぐ17歳。

 10日後の誕生日に、17歳になります。

 

 この17歳というのが、

 吸血鬼さんにとっては一種の節目、となるようで。

 何か儀式のようなものがあるらしい……?

 

「のりきれるゥ、かなァ??」

「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:ピンチかもしれない!)

 

 かつて、父も母も乗り越えてきた試練。

 容易そうに見えるものの、

 いざとなると、なかなかのクセモノです。

 何故かというと、

 よりにもよってこのタイミングで。

 

 親友のヨッちゃんが、

 意中の人に告白する!

 なんて言い出して。

 

「おおッ! あおはるゥ~!」

「がるぐぅる!」(←訳:青春じゃん!)

 

 恋バナと、試練。

 はたして弓子さんは二つともを乗り越えられるのか。

 

 前々回記事で御紹介しました

 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』では、

 日に日に若返ってゆくベンジャミンさんの生涯が

 フィッツジェラルドさんの筆力であますところなく

 描かれていました。

 

 正対するかのように、

 “限りなく人間に近い“存在となった吸血鬼・弓子さんが

 選び取る生き方を、

 著者・万城目さんは愛情をこめて語ります。

 困難も、冒険も、挑戦も、

 目いっぱい熱く!

 

「がんばれェ、ゆみこさんッ!」

「ぐるがるる!」(←訳:全速前進で!)

 

 ああ、もっと詳しくお喋りしたいのですが、

 ネタバレは避けねばなりません。

 

 はたして、

 “ほぼ人間“?な弓子さんを待つ未来とは――

 

 SF好きさんにもファンタジー好きさんにも、

 吸血鬼モノ大好き!な活字マニアさんにも

 激おすすめの一冊です。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 


~ さくらまつりを、MOMATで ~

2023-03-18 22:05:06 | ミュゼ

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 じゅんびィ~おけッ?」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!たぶんOK~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日はちょっと雨模様で気温も低め……ですが、

 春本番!となりそうな来週に備え、

 本日は読書をサボって↓こちらの展覧会情報を、

 さあ、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 美術館の春まつり ――

 

 

 東京・千代田区の東京国立近代美術館にて、

 会期は2023年3月17日~4月9日

 (月曜休館、ただし3/27は開館)、

 『Spring Festival in The National Museum of Modern Art,Tokyo』

 と英語題名が付されています。

 

「うえのォ、じゃないィのでスよゥ!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:北の丸公園です!)

  

 はい、そうなんです。

 東京で、サクラの名所で、美術館……というと、

 上野公園の国立博物館、

 国立西洋美術館や科学博物館、

 東京都美術館などが思い浮かびますけれども。

 

 国立近代美術館も、忘れちゃいけません!

 

「さくらァ、ありまァ~スゥ!」

「がるるぐるる!」(←訳:お堀の周りに!)

  

 地下鉄の竹橋駅を出てすぐ、の国立近代美術館。

 企画展や常設展のフロアを巡ったあと、

 展望休憩室『眺めのよい部屋』へと足を伸ばせば、

 窓の外には絶景が……!

 

「ひろびろォ~♪」

「ぐる~!」(←訳:爽快~!)

 

 目の前の、皇居の緑の中に点々とサクラが。

 北の丸公園にも、サクラが。

 千鳥ヶ淵にも、サクラが。

 

 サクラの眺めに加え、

 期間中は、

 美術館前庭に『お休み処』うぃ開設。

 ミュージアムショップには春らしいオリジナルグッズ。

 3月24日と31日には

 参加型イベント『春まつりオンライン・トークラリー』。

 3月21日には

 美術館スタッフさんによる

 『所蔵品ガイド』も予定されていますよ。

 

 なお、

 所蔵作品展『MOMATコレクション』(3/17~5/14)、

 企画展として

 『東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密』(3/17~5/14)

 も開催されています。

 サクラもアートも好き!な方々は、

 ぜひ、お出掛けしてくださいね~♪

 

 

 

   では、ここで美味しいオマケ画像も……じゃじゃん!

   

   『ハーゲンダッツ』さんの新作

   《カスタードプリン ~クリームリッチ~》!

   「ほんとォにィ~ぷりんッ!」

   「がるるるぐる!」(←訳:プリンの味だ!)

   プリン好きさん必食のアイスクリームは

   期間限定のお味です。

   ペロリ♫と平らげながら、

   皆さま、どうか穏やかな休日を♪

 

 

 


~ さかさまのバトン ~

2023-03-17 22:05:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 すみれッ、さきましたでスゥ~!」

「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!雪柳も~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 枝垂梅、黄水仙、クリスマスローズ、

 紫のスミレの花もポンポンポンと咲き始めました。

 冬コートよ、さらば!と衣替えの準備をしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― ベンジャミン・バトン 数奇な人生 ――

 

 

 著者はスコット・フィッツジェラルドさん、

 原著は1922年に発表され、

 画像の日本語版単行本は2009年1月に発行されました。

 英語原題は『THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON』、

 フィッツジェラルドさんの作品中でも

 “異色“とされる短編作品です。

 

「あまりにもォ、いしょくゥなのでェ~」

「ぐるるるるがぅっる?」(←訳:見過ごされちゃった?)

 

 著者・フィッツジェラルドさんといえば、

 なんといっても『グレート・ギャツビー』が有名ですね。

 

 この『ベンジャミン・バトン』は

 『ギャツビー』に代表されるフィッツジェラルドさんの作風と合致しない、

 と考えた出版社さんや研究者さんたちによって、

 長らく日の目を見ませんでしたが。

 

 2008年、

 ブラッド・ピットさん主演の映画

 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』が公開され、

 ようやく脚光を浴びることに!

 

「やッたでスねッ!」

「がるるぐる!」(←訳:評価も上々!)

 

 しかし。

 前々回記事で御紹介した『グレート・ギャツビー』が

 まだ記憶に新しいままで

 こちらの『ベンジャミン・バトン』を読み進んでゆくと、

 確かに、あまりにも異色です。

 

 異色を超えて、フィッツジェラルドさんらしくない、とも、

 『ギャツビー』のノリを期待して『ベンジャミン』をひもとくと、

 え?何なのこれは?

 と愕然とする御方もおられるでしょう。

 

 なぜって、

 赤ちゃんは、おじいさん。

 

「みんなァ、ぎょうてんッ!」

「ぐっるるがるっるる!」(←訳:怒ったり怒鳴ったり!)

 

 9月の朝、

 生まれたばかりの我が子との初対面を楽しみに

 ロジャー・バトン氏はいそいそと病院へ向かいました。

 が、案に反して。

 

 ベビーベッドにいたのは、

 小さなベッドから長い足をはみ出させて

 ロジャー氏を待っていたのは……

 

 70歳の男。

 

「あごひげェ、のびてまス!」

「がるぐるるがるるるぅる!」(←訳:どう見てもおじいちゃん!)

 

 生まれたのは、おじいちゃん。

 

 けれども、少しずつ、分かってきます。

 

 生まれたては、おじいちゃん。

 そこから、赤ちゃんへ。

 

 ベンジャミンと名付けられた彼の人生は、

 普通の人びととは逆さまの方向へ進んでゆく。

 

「あうゥ! とらぶるゥ、ぞくはつゥ!」

「ぐるるがるるる?」(←訳:周りは敵だらけ?)

 

 ヒトは、生きものは、徐々に老いてゆくものである。

 その“鉄則“を信じて疑わない社会に於いて、

 ベンジャミンさんの存在は、

 まさに“相容れない“もの。

 

 四方八方から、

 ベンジャミンさんを目掛けて

 荒波が押し寄せてくるのは、必然、なのか……?

 

「でもォ、ときにはァ~」

「がるるるる!」(←訳:いるんだよ!)

 

 ベンジャミンさんを拒否する者もいれば、

 拒否せず、温かく許容してくれる者もいる。

 思いを寄せてくれる者もいる。

 

 それはさながら、『グレート・ギャツビー』で

 ジェイ・ギャツビーさんを

 語り手のニックさんが理解し、

 共感したのと同じように。

 

 その共感が、たとえ一瞬のものであろうと。

 

「……わかれがァ、ちかいィ!」

「ぐるがるぅるる!」(←訳:ああ赤ちゃんが!)

 

 老人から青年に、

 少年から赤子へ。

 

 ベンジャミンさんに迫る“そのとき”を描く、

 フィッツジェラルドさんのペンは。

 そのペンに籠められていたものは。

 

 御本の巻末には、

 ベンジャミンさんの、

 著者・フィッツジェラルドさんの想いを代弁するかのような

 美しい『訳者あとがき』が収められています。

 映画をご覧になった方々も、

 フィッツジェラルドさんのファンの方々も

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 


~ おいしさにトリコ!なボタニカルアート ~

2023-03-16 21:50:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 たまきょうゥ~!」

「がるる!ぐるるーる!」(←訳:虎です!アンコール!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ドラマ『リバーサルオーケストラ』最終回、

 楽しく拝見いたしました~♪

 見事なフィナーレに拍手を送り、

 シーズン2制作を切望しながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらのビジュアルな御本を、どうぞ~!

  

 

 

  ―― 英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート ――

 

 

 監修は英国キュー王立植物園の皆さん、

 2022年11月に発行されました。

 『Botanical Art and the Development of Delicious Food

  In association  with the Royal Botanic Gardens,Kew』と英語題名が、

 『食を彩る植物の物語』と日本語副題が付されています。

 

 2022年11月にSONPO美術館で開催され、

 2023年4月8日~6月4日には静岡市美術館に巡回する

 『英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート』展の

 公式図録を書籍化した“垂涎“の一冊は……

 

「むむむッ! おいしそうゥ~!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:お腹が空くよ~!)

 

 世界中の植物好きさん&庭園マニアさんの憧れ、

 キュー王立植物園。

 

 また、キュー王立植物園には

 美術史上の傑作とされる植物画が

 多数収蔵されていることでも有名です。

 

 この御本では、

 

 第1章『大地の恵み 野菜』

 第2章『イギリスで愛された果実《ポモナ・ロンディネンシス》』

 第3章『日々の暮らしを彩る飲み物』

 第4章『あこがれの果実』

 第5章『ハーブ&スパイス』

 第6章『ブレジア=クレイ家のレシピ帖と《ビートン夫人の家政読本》』

 

 の各章で、

 人類の《食》に深く関わってきた植物が

 紹介されていますが、

 やはり、植物画の美しさが際立っていますね。

 

「たまねぎィ、だいこんッ!」

「がるぐるーるるがるる!」(←訳:麦にオリーブにキノコ!)

 

 ことのほかチカラが入っているように思えるのは、

 リンゴについての章でしょうか。

 

 英国人はリンゴがだ~い好き♫

 もちろん、ヨーロッパ各国でも

 リンゴがたいそう愛されていて、

 赤色や黄金色、緑色の果実を描いた作品には、

 実の表面のツヤの出し方、

 葉脈の濃淡、

 枝の小さな節、

 隅々まで“本気“です。

 

 この小さな赤い実を描き切ってみせる!

 正しく伝えてみせるぞ!

 という気合が満ち満ちていますよ。

 

 リンゴに比べると、

 葡萄酒のモトとなるブドウ、

 ラズベリーやグーズベリー(西洋スグリ)は、

 まるで脇役扱い?

 

 ハーブ類もね、

 御本の後半で大きく取り上げられてはいる、んですけど、

 リンゴに寄せる熱意は特別なもののようです。

 

「えへんッ! おりょうりィもォ~」

「ぐるるぅがるぐる!」(←訳:忘れちゃダメです!)

 

 巻末近くには、

 『イギリスのお菓子を作ってみよう!』のページもあり、

 《洋ナシのタルト》

 《アップルパイ》

 《プラムケーキ》

 《スコーン》

 《トライフル》

 といったお菓子のレシピが載っています。

 そして、お菓子が盛られたお皿にも、

 植物や果実の文様が。

 

「おちゃのォじかんもォ~」

「がるぐるる!」(←訳:植物尽くし!)

 

 これまで長く、

 これからも長く、

 ともに歩んでゆく

 植物たちと人間たち。

 

 図版資料の美しさに劣らず、

 解説文も面白さ全開ですよ。

 植物好きな方々、

 とりわけ植物画好きな方々は必見必読ですので、

 ぜひ、手にとってみてくださいね~♪

 

  


~ 名作再読!《富の夢、水辺の夢、20世紀の夢》 ~

2023-03-15 21:48:43 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 じたくゥはァ、きゅうでんッ?」

「がるる!ぐーるるがるる……!」(←訳:虎です!プールに大庭園!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 お城とも見まごう邸宅、

 花が咲き乱れる庭と大きなプール、

 毎夜の騒々しいパーティーとスポーツカー、

 その中央にいる笑顔の人物は――

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― グレート・ギャツビー ――

 

 

 著者はスコット・フィッツジェラルドさん、

 原著は1925年に、

 画像の『村上春樹 翻訳ライブラリー』版は2006年11月に発行されました。

 英語原題は『THE GREAT GATSBY』、

 『偉大なるギャツビー』『華麗なるギャツビー』の題名でも知られる

 作家フィッツジェラルドさんの代表作です。

 

「びッくりィぎょうてんッ、だッたのでス!」

「ぐっるるるるがるる!」(←訳:ノックアウトでした!)

 

 第95回アカデミー賞授賞式が行われた

 3月13日(現地時間では12日)のこと。

 私ネーさ、偶然にも観てしまったのです。

 

 NHKBSで放送された

 映画『華麗なるギャツビー』(2013年制作)を。

 

「すすすッ、すごいィ~…!」

「がるるぐるるがるるるる!」(←訳:これが本物のビリオネア!)

 

 ぼんやりと、以前に観た記憶はあったのですが、

 あらためて目にしてみますと、衝撃でした。

 

 謎に満ちた大富豪ジェイ・ギャツビーの、

 王侯貴族のようにリッチな暮らしぶり。

 凄まじいまでに“虚栄“な、夜ごとのパーティー。

 缶ビールのように消費される超高級ワイン。

 お客たちのシルクのドレス、宝石。

 何十何百人もの執事や使用人たち。

 たった一夜の狂騒に、いったいどれほどの札束が飛んでゆくのか。

 

 いえ、ギャツビーさんの暮らし以上にショッキングなのは、

 物語のヒロインたる

 デイジー・ブキャナンさんの“お金持ち感“……!

 

 デイジーさんの境遇って

 こんなに“お金持ち“だったかしら?と疑問に思い、

 慌てて映画の原作を読み直してみましたら。

 

 小説の文章に記されていても、

 文字だけでは分からない、

 日本人の私たちには理解しようもない

 新興国アメリカの素顔が、

 いかに途方もなく莫大な富が

 この時代のこの国に渦を成していたかが、

 じわじわと浮かび上がってくるではありませんか。

 

 そんな“富“の国で、もしも。

 

 ひとりの若い青年が彼女に、

 きわめて裕福な階級の女性に

 恋をしてしまったら。

 

 財産など全く持っておらぬ青年は……どうする?

 

「てッぺんッ!」

「ぐるがる!」(←訳:上へ上へ!)

 

 デイジーさんを愛するがゆえに、

 上へ、上へ。

 底辺から国のトップへと、

 崖に爪を立てるようにして這い上がり、

 ようやく、ああ、ようやっと、

 彼女に手が届くかと思った場所で。

 

 その場所で、

 ギャツビーさんの眼に飛び込んできた景色とは。

 

「げんじつゥとォ、まぼろしィ?」

「がるるる……」(←訳:一炊の夢……)

 

 えーと、なんだか映画の感想大会になってしまいましたが、

 映画を観た後で

 原作小説を再読してみると、

 さまざまな“見えていなかったもの“

 “隠れていたもの“が露わになって来ます。

 映画製作に参加したスタッフさん、

 特に、美術を担当したスタッフさんには

 拍手を送りたいわ!

 

「ぶらぼォ~!」

「ぐるるるる!」(←訳:ワンダフル!)

 

 作家フィッツジェラルドさんの夢、

 映像を作り上げたバズ・ラーマンさんの夢、

 翻訳家さんの心を動かす夢、

 ギャツビーさんの儚い夢。

 

 この御本には、

 村上春樹さんによる『訳者あとがき』も収録されています。

 なので、村上さんのファンの方々にはおすすめですよ。

 

 

 

 ……それにしても、

 ちょっと妄想しちゃいますけど、

 もしディカプリオさんが演じたギャツビー役を

 ブラッド・ピットさんが演っていたら……

 或いはジョニー・デップさんだったら……

 あ、これは寝言ですからね、

 聞き逃してくださいね~♪

 

「ぷふふッ!」

「がるっ♫」

 

 


~ 映画に学ぶ《おしゃれ》エッセンス ~

2023-03-14 21:41:55 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さくらァ、さいちゃッたのでスゥ~!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!開花宣言~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ついに東京ではサクラの開花宣言が出ましたね。

 とはいっても、気温高めの都心部に比べ、

 ここ八王子では開花にはまだ間がありそうです。

 多摩地域のサクラが咲くのはいつかなぁ?と楽しみにしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 大映映画おしゃれ手帖 ――

 

 

 著者は永川梨惠(ながかわ・りえ)さん、

 2023年1月に発行されました。

 昨日(3月13日)は、映画業界の方々が

 アカデミー賞のニュースに一喜一憂した日でしたね。

 

「みなさんにィ~はくしゅゥ!」

「ぐるるーるがるるぐる!」(←訳:ノミニーズ全員に拍手!)

 

 大きな拍手に包まれて、

 華やかな第95アカデミー賞の祭典は幕を下ろしましたが、

 一方、ここ日本では。

 

 80周年を迎えた映画会社さんもあるんですよ。

 

「はちじゅうゥ?」

「がるぐる!」(←訳:長寿だね!)

 

 大映映画株式会社さんは、

 1942年1月27日に誕生しました。

 黒澤明さんの『羅生門』、

 溝口健二さんの『雨月物語』は大映さんの制作ですし、

 東映の『ゴジラ』に対抗すべく

 『ガメラ』を世に送り出したのも大映さんですね。

 

 そして、《眠狂四郎》シリーズ、

 『Shall we ダンス?』も

 大映さんが制作しました。

 

「ほかにもォありまスゥ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:エンタな名作!)

 

 この御本では、

 大映映画に登場した数々のファッションを

 著者・永川さんによるイラストで紹介しています。

 

 『有楽町で逢いましょう』(1958)から、

 『ある殺し屋』(1967)、

 『銀座っ子物語』(1961)、

 『お嬢さん』(1961)

 など17作品の中で、

 ヒロインさんたちが装った当時の最新ファッションは――

 

「かわいいィ~!」

「がるぅるぐぅる!」(←訳:オシャレじゃん!)

 

 私ネーさが見惚れてしまったのは、

 溝口健二さんが監督した『噂の女』(1954)と、

 井上梅次さんが監督した『黒蜥蜴』(1962)……

 

 『噂の女』のページでは

 オードリー・ヘプバーンさんを想わせる

 ウエストシェイプなロングスカートのファッションイラスト、

 

 『黒蜥蜴』のページには

 京マチ子さんの妖艶にしてどこかキュートな

 漆黒ドレスのイラストが掲載されています。

 

 いやあステキですね♪♫

 黒蜥蜴役に京マチ子さん!

 乱歩さんはご覧になったんでしょうか?

 

「ふぁいじょうぶゥ! みられェまスゥ!」

「ぐるがるぐる~!」(←訳:今も観賞可能~!)

 

 この御本で取り上げられている17作品は、

 いずれもDVD&Blu-rayとなって、

 角川シネマコレクションから発売されているそうです。

 

 ファッションの他に、

 映画の中の『気になる小物たち』のイラストページでも、

 おお!と感心させられる一冊は、

 50’sや60’sのファッションが好きな方々に

 おすすめですよ。

 映画好きな活字マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 


~ 見仰げば、モザイクタイルが。 ~

2023-03-13 22:02:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 いしぐろォさァ~んッ!」

「がるる!ぐるがるるるぐるぅ!」(←訳:虎です!礼装お似合いですぅ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 第95回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたのは、

 作家のカズオ・イシグロさん!

 残念ながらイシグロさんの受賞は成りませんでしたが、

 ミシェル・ヨーさんがアジア人初の主演女優賞に!

 映画の祭典にエールを送りながら、

 さあ、読書タイムも華やかにまいりましょう~!

  

 

 

     ―― 銭湯は、小さな美術館 ――

 

 

 著者はステファニー・コロインさん、

 2017年10月に発行されました。

 南フランス出身の“銭湯ジャーナリスト“さんによる

 銭湯ガイドブックですよ。

 

「あれれッ? これはァ~…」

「ぐるがるる!」(←訳:絵がタイル!)

 

 映画『湯道』に影響されてか、

 このところ銭湯関連の書籍に

 ついつい目が行ってしまいます。

 

 この御本では、

 日本への留学を機に銭湯を知った、という

 著者・コロインさんが、

 Art(芸術)

 Community(コミュニティ)

 Beauty&Health(美容と健康)

 の視点から銭湯の魅力を語っていますが……

 写真が素晴らしい!

 

 銭湯で絵画、といえば、

 富士を描いたペンキ絵が王道ですよね。

 

 コロインさんは、しかし、

 モザイクタイル絵の美しさに注目します。

 

「にんぎょッ!」

「がるぐるる!」(←訳:鶴に熱帯魚!)

 

 考えてみると、これは凄いことです。

 幅も高さもある壁面いっぱいのモザイクタイル絵、なんて、

 日常生活ではそうそう見る機会はありません。。

 といって、美術館や博物館でも、

 モザイクタイル絵作品の展示は殆どありませんし。

 

 加えて、

 壁のタイル絵が美しい銭湯は、

 床のタイル模様もなかなかの凝りっぷり。

 

「はなもようゥ!」

「ぐるるがる!」(←訳:幾何学模様!)

 

 岐阜県岐阜市の『松乃湯』さん。

 兵庫県尼崎市の『第一敷島湯』さん。

 京都市北区の『船岡温泉』さん。

 京都市左京区の『柳湯』さん。

 東京都江戸川区の『あづま浴泉』さん。

 

 表紙写真で目立っている

 ルノアールさんの画をモチーフにしたタイル絵は、

 東京都新宿区の『大星湯』さんのもの。

 

 同じく新宿区の『万年湯』さんでは、

 俵屋宗達さんの鶴図がタイル絵に。

 

「でもォ、しんぱいィなのでスゥ……!」

「がるるぐるるっ?」(←訳:ご無事ですかっ?)

 

 年々、減少傾向にある町の銭湯……

 この御本は2017年刊行ですから、

 もう5年以上経っていますね。

 ここに掲載されている銭湯さんは、

 元気にやっている、のでしょうか。

 お湯は、今日もふくふくと沸いているのでしょうか。

 

「げんきィだとォ、いいなァ~」

「ぐるるるがるる!」(←訳:お風呂に幸あれ!)

 

 天井に響く、蛇口をひねる音。

 空間を満たす、湯気の白。

 

 写真とともに、

 解説やコラムの文章も堪能できる銭湯ガイドは、

 アート好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

 


~ 魔術がはじける?パラレル冒険譚 ~

2023-03-12 21:40:37 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あううゥ~! つよいィ~」

「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!王者の強さ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 初防衛を遂げた藤井王将と羽生善治九段、

 お疲れさまでした……!

 熱戦を終えた御二方に心からの拍手を送った後は、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、将棋と同じように、

 頭脳労働が世界を組み立てるこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 明智卿死体検分 ――

 

 

 著者は小森収(こもり・おさむ)さん、

 2022年12月に発行されました。

 『Find the Onmyouji / Too Many Onmyoujis』

 と英語題名が付されています。

 

「ぱられるゥ!」

「ぐるーるがるる!」(←訳:スチームパンク!)

「みすてりィ~!」

 

 6巻から成るアンソロジー『短編ミステリの二百年』が

 日本推理作家協会賞(評論・研究部門)と

 本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を

 ダブルで受賞!

 ミステリファンさんからも大喝采!

 という偉業を達成した小森収さん。

 

 その小森さんが、

 アンソロジストではなく作家として

 送り出したこの御本は、

 ええ、そうなんです。

 

 舞台はパラレルワールド、

 時代的にはスチームパンク、

 登場人物はフィクションとノンフィクションをミックスした

 歴史上の偉人さんたち。

 

 という、壮大なエンタ作品になっていて、

 私ネーさ、驚かされました……!

 

 だってもう、

 探偵役を務めるのが、

 明智小壱郎光秀(あけち・こいちろう・みつひで)さん、ですよ?

 役職でいうなら、

 織田家家臣の、明智越前守(あけちえちぜんのかみ)であり、

 官職名は、権刑部卿(ごんのぎょうぶきょう)。

 

 しかも、

 明智さんの相棒役は、

 陰陽師の、阿部天晴(あべのてんせい)さん。

 

「うふふふッ!」

「がるぅるるぅぐる~♪」(←訳:めちゃくちゃです~♪)

 

 冗談なのかしら?と目を丸くしてしまう設定ですけれど、

 実は、綿密かつ入念な構想のもとに描き出されています。

 

 陰陽師(魔術師)さんたちが躍動する世界――

 この世界の“日本“にも

 “帝“はおれらますが、

 政治の在り様が、私たちの世界とは異なっていて。

 

 織田、羽柴、徳川、の3家が、

 将軍職を持ち回りして、国を統治運営している。

 

 というような形で。

 

「いまはァ、とくがわァさんッ!」

「ぐるるるがる!」(←訳:本拠地は東国!)

 

 現在は将軍職から外れている織田家。

 織田の家臣である明智卿は

 いささか肩身が狭い……はずなんですけれど。

 

 勅命です。

 “帝“直々の御指名によって、

 明智小壱郎さんは

 或る犯罪事件を解決するよう命じられたのです。

 

「ふァ? こッ、これはァ~??」

「がる!」(←訳:雪だ!)

 

 由緒ある屋敷の、

 四阿(あずまや)で

 雪に埋もれて亡くなっていたのは、誰か。

 

 いや、ちょっと待って?

 雪、って?

 四阿以外のどこにも雪なんてないし?

 雪に埋もれて、って

 埋もれちゃう前になぜ歩いて出てこなかったの?

 

「まじゅつゥ、でスかッ?」

「ぐるるる?」(←訳:陰陽の術?)

 

 いったい何が何だか?な不可能犯罪に、

 探偵・明智さんは敢然と挑みます。

 陰陽師・天晴さんの知識と経験、

 明智さん自身の理知の力をもって。

 

 はたして、雪の四阿の、カラクリは。

 

「わらいィありィ!」

「がるぐる!」(←訳:機智あり!)

 

 物語のあちこちにちりばめられているのは、

 古今の名作ミステリ&巨匠さんたちへのオマージュ。

 

 国内外のクラシックミステリや、

 中世史&近代史好きな方々には

 大いに愉しめること間違いなしの怪なる快作は、

 SF好きな方々にもおすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪