「こんにちわッ、テディちゃでス!
うむむゥ! ずつうゥにィ~ちゅういィでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!お天気のせいだ!)
こんにちは、ネーさです。
明日はひな祭り!と春めいてゆく今日この頃は、
寒暖差に気圧、砂塵や花粉、と
頭痛がひどくなる季節でもありますね。
分厚い文芸書を読むのがちょっとつらくなる……
そんな日の読書タイムには、
さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 映画と旅する365日 - 物語のある風景 ――
監修はFilmmarks(株式会社つみき)の皆さん、
2022年8月に発行されました。
『365 days to travel with movies The Landscapes with a story』
と英語題名が付されています。
「じょうえいィ~さくひんッはァ~」
「ぐるがる!」(←訳:一日一作!)
一年365日、
その一日ずつに映画を一作品ふりあてて、
作品を象徴するような画像と、言葉を。
例えば、
4月8日のページには、
映画『魔女の宅急便』の作中のキキちゃんのセリフ
《さみしい時もあるけれど、
この街も、人も、大好き。》
という言葉と、
映画の場面を想わせる港町の風景写真が収録されています。
キキちゃんの物語の舞台は北欧なのだろうと思っていましたが、
この写真は、南欧の、ポルトガルのポルト――
赤い屋根の建物が並ぶ港は、なるほど、
『魔女の宅急便』に出てきても
違和感が無さそうな雰囲気ですね。
「むむッ! これもォいいかもッ!」
「がるぅるる~!」(←訳:オシャレだ~!)
6月22日のページにあるのは、
傘が飾られた欧州らしい街角の写真と、
《恋で死ぬのは映画の中だけよ》
という言葉……
そう、もちろん!
これは映画『シェルブールの雨傘』中の台詞で、
写真の街はフランスのシェルブール。
「こッちのもォ~めいさくゥ!」
「ぐるるぅるる……」(←訳:泣いちゃうよ……)
11月15日のページには、
映画『ブレードランナー』に登場した
ブラッドベリ―・ビルディングの写真と
観る者の涙を誘うあの言葉が。
《そういう思い出もやがて消える。
時が来れば―― 涙のように 雨のように…》
えへん。映画のファンとして申し上げますが、
正確には《雨の中の涙のように》じゃなかったかしら。
あの台詞はもともと脚本にはなくて、
役を演じたルトガー・ハウアーさんによる
アドリブのようなものだった、と伝えられているので、
字幕から翻訳する時点でミスが生じたのかなあ……。
おっと、ついグチってしまいましたが、
『ブレードランナー』以上に涙腺を刺激されるのは、
6月3日のセリフですよ。
《どれだけ多くの人が私を知っていても、
私は孤独だ。》
映画『市民ケーン』で描かれたのは、
“すべてを手に入れた男“新聞王ケーンさんの生涯でした。
掲載されている写真は、
映画の撮影に使われたオヒカ城の威容……
莫大な富を持ちながら
決してこころが満たされることはない《虚ろな王》の城。
孤独な新聞王に扮した
俳優オーソン・ウェルズさんのお顔が
思い浮かびますね。
「どれもォ、とびきりのォ~めいさくゥ!」
「がるぐる!」(←訳:必見です!)
365の写真から辿る
名作映画の余韻と、感動の記憶。
映画好きさんにも、
写真好きさんにもおすすめのアートブックです。
美しい色彩と風景で、
疲れた眼とこころを癒したくなったなら、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪