テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 一日を、映画で、言葉で、風景で。 ~

2023-03-02 22:00:34 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむむゥ! ずつうゥにィ~ちゅういィでスゥ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!お天気のせいだ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 明日はひな祭り!と春めいてゆく今日この頃は、

 寒暖差に気圧、砂塵や花粉、と

 頭痛がひどくなる季節でもありますね。

 分厚い文芸書を読むのがちょっとつらくなる……

 そんな日の読書タイムには、

 さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― 映画と旅する365日 - 物語のある風景 ――

 

 

 監修はFilmmarks(株式会社つみき)の皆さん、

 2022年8月に発行されました。

 『365 days to travel with movies The Landscapes with a story』

 と英語題名が付されています。

 

「じょうえいィ~さくひんッはァ~」

「ぐるがる!」(←訳:一日一作!)

 

 一年365日、

 その一日ずつに映画を一作品ふりあてて、

 作品を象徴するような画像と、言葉を。

 

 例えば、

 4月8日のページには、

 映画『魔女の宅急便』の作中のキキちゃんのセリフ

 《さみしい時もあるけれど、

  この街も、人も、大好き。》

 という言葉と、

 映画の場面を想わせる港町の風景写真が収録されています。

 

 キキちゃんの物語の舞台は北欧なのだろうと思っていましたが、

 この写真は、南欧の、ポルトガルのポルト――

 赤い屋根の建物が並ぶ港は、なるほど、

 『魔女の宅急便』に出てきても

 違和感が無さそうな雰囲気ですね。

 

「むむッ! これもォいいかもッ!」

「がるぅるる~!」(←訳:オシャレだ~!)

 

 6月22日のページにあるのは、

 傘が飾られた欧州らしい街角の写真と、

 《恋で死ぬのは映画の中だけよ》

 という言葉……

 

 そう、もちろん!

 これは映画『シェルブールの雨傘』中の台詞で、

 写真の街はフランスのシェルブール。

 

「こッちのもォ~めいさくゥ!」

「ぐるるぅるる……」(←訳:泣いちゃうよ……)

 

 11月15日のページには、

 映画『ブレードランナー』に登場した

 ブラッドベリ―・ビルディングの写真と

 観る者の涙を誘うあの言葉が。

 

 《そういう思い出もやがて消える。

  時が来れば―― 涙のように 雨のように…》

 

 えへん。映画のファンとして申し上げますが、

 正確には《雨の中の涙のように》じゃなかったかしら。

 あの台詞はもともと脚本にはなくて、

 役を演じたルトガー・ハウアーさんによる

 アドリブのようなものだった、と伝えられているので、

 字幕から翻訳する時点でミスが生じたのかなあ……。

 

 おっと、ついグチってしまいましたが、

 『ブレードランナー』以上に涙腺を刺激されるのは、

 6月3日のセリフですよ。

 

 《どれだけ多くの人が私を知っていても、

  私は孤独だ。》

 

 映画『市民ケーン』で描かれたのは、

 “すべてを手に入れた男“新聞王ケーンさんの生涯でした。

 掲載されている写真は、

 映画の撮影に使われたオヒカ城の威容……

 

 莫大な富を持ちながら

 決してこころが満たされることはない《虚ろな王》の城。

 孤独な新聞王に扮した

 俳優オーソン・ウェルズさんのお顔が

 思い浮かびますね。

 

「どれもォ、とびきりのォ~めいさくゥ!」

「がるぐる!」(←訳:必見です!)

 

 365の写真から辿る

 名作映画の余韻と、感動の記憶。

 

 映画好きさんにも、

 写真好きさんにもおすすめのアートブックです。

 美しい色彩と風景で、

 疲れた眼とこころを癒したくなったなら、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

 

コメント
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