「こんにちわッ、テディちゃでス!
むむむゥ! おみごとォ~なのでス!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!吉宗さま~!)
こんにちは、ネーさです。
NHKドラマ10『大奥』が胸熱すぎる展開で、
少しばかり影が薄くなりがちなのは
大河ドラマ『どうする家康』……
そこで本日の読書タイムは、
『どう家』激励の思いをこめて、
↓こちらの新書を、さあ、どうぞ~♪
―― 戦国、まずい飯! ――
著者は黒澤はゆま(くろさわ・はゆま)さん、
2020年2月に発行されました。
流通機構が整って
現代とよく似た食材が揃い、
多くの美食家さんが、今日はコレ食べました!
コレにはこんな調理法があります!と
記録を残している江戸時代に比べ、
戦国時代のゴハンってどんなものだったの?
という疑問に迫るノンフィクション作品です。
「せんごくゥじだいィ~…?」
「ぐっるるがるる……」(←訳:すっごく不安だ……)
前回記事では『町田忍の昭和遺産100』をご紹介しながら、
映画『となりのトトロ』に触れました。
なんと、この御本の第一章冒頭でも、
著者・黒澤さんは『となりのトトロ』に言及しています。
宮崎駿さんが描いたあの風景、あの村を、
戦国大名が見たら。
《その富裕に驚愕し、
よだれをたらさんばかりに欲しがったに違いない》
なぜなら、
ああ、ふっくら美味しい白米が実る田んぼ!
畑には作物がどっさり!
放ったらかしの荒れ地がない!
それはまさに、
領主の、農民の、夢の郷里。
「というゥことはァ~…」
「がるぐるがるるる?」(←訳:その頃のごはんは?)
戦国時代の武士たちは、
どんな食事をしていたのでしょうか。
黒澤さんが探ってゆくと、
徐々に明らかになってきたのは、
主食は、赤米?
煮た里芋は大の御馳走!
お醤油は贅沢品で、
栄養のモトは味噌?
「そぼくゥ、でスねェ~…」
「ぐるるがる……!」(←訳:素朴で質素だ……!)
また、黒澤さんは文献に当たるだけでなく、
実践、いえ、実食にも挑みます。
干し飯(ほしいい)。
古くは『日本書紀』に記され、
小説やマンガにもしばしば登場する、
ごはんを乾燥させて、
保存&持ち運び可能にする……という、
現代でいうなら“フリーズドライごはん“とは、
さて、どんなものだろうか、と。
この作業――
干し飯を実際に製作し、
美味しく食べる工夫を発見してゆく行程に、
何度もハラハラさせられたり、
感心したり……
ふう、
《食べる》とは、まことにタイヘンなことです。
「ごはんのォ、ありがたさッ!」
「がるるるるぐる!」(←訳:あらためて感謝!)
お酒、ほうとう、芋汁。
肉食の有無、
家康さんが愛した豆味噌の文化。
『どうする家康』ファンの方々、
時代小説好きな活字マニアさんにも
おすすめの一冊です。
稲穂が揺れる広大な水田を夢見た古人に想い馳せつつ、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪