テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 尋常ならざる、勝負また勝負! ~

2024-06-14 22:03:09 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぶらぼォ~なのでスよゥ!」

「がるる!ぐるるるーる!」(←訳:虎です!祝ノミネート!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日6月13日のこと、飛び込んできたニュースは、

 読了したばかりの或る作品についての吉報でした……!

 さあ、本日の読書タイムは、

 いま大いに話題になっているこちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 地雷グリコ ――

 

 

 著者は青崎有吾(あおさき・ゆうご)さん、

 2023年11月に発行されました。

 『GLICO WITH LANDMINES』と英語題名が付されています。

 本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、と

 既に3つもの章を獲得したことで読書界が震撼していたところへ、

 直木賞にノミネート、って!

 

「むふふゥ! あめいじんぐゥ~!」

「ぐるがるぐるぅる!」(←訳:拍手喝采しちゃう!)

 

 読む者すべてを虜にする勢いの

 『地雷グリコ』とは、はたして何ぞや?

 

 ええ、あっさり言ってしまいましょう、

 『グリコ』です。

 学校の階段などで遊びましたよね、

 グーがグリコで3、チョキがチヨコレイトで5、パーがパイナツプルで6、

 ジャンケンに勝てば、出した”手”の数だけ登ってゆける。

 最上段に一番乗りした人が勝者になる、というアレです。

 

 その『グリコ』を、いま、

 神社の長い階段で始めようとしているのは、

 都立頬白(ほおじろ)高校の精鋭さんたち。

 

「しんけんッしょうぶゥ!」

「ぐっるがる!」(←訳:待ったなし!)

 

 勝利の報酬は、

 創立記念の文化祭で校舎の屋上を使う権利。

 

 眺望が良く、集客力もある校舎の屋上は、

 毎年いちばんの人気物件ですから、

 使用希望者が多くて、争奪戦になるんです。

 最初は抽選制にしていたけれど、

 運を天に任せる抽選より

 自力で勝ち取る方式がいい!という生徒さんたちの声により、

 独自の決定方式が編み出されました。

 

 使用希望者たちが

 トーナメント方式で対決。

 最終的な勝者が、屋上使用権を獲得!

 

 壮大なこのゲーム、人呼んで

 《愚煙(ぐえん)試合》。

 そのココロは、

 おバカと煙は高いところが好き、と。

 

「うぷふふふッ!」

「がるる~!」

 

 文化祭の勝者となるか、敗者に沈むか。

 

 1年4組を代表して戦うのは、

 射守矢真兎(いもりや・まと)さん。

 

 友人の鉱田(こうだ)さんを介添えに

 真兎さんが挑む『グリコ』は、しかし、もちろん、

 普通の『グリコ』であるはずもなく。

 

「しィ~ッ! すとッぷゥ~でス!」

「ぐるるるがる~!」(←訳:ネタバレ注意~!)

 

 ええ、これ以上のお喋りは厳禁ですが、

 表題作品『地雷グリコ』に続く

 『坊主衰弱』

 『自由律ジャンケン』

 『だるまさんがかぞえた』

 『フォールームポーカー』

 さらにはエピローグに到るまで

 驚愕と呆然自失と拍手の連続です。

 

 私ネーさ、数分おきに、

 えっ、そう来るの? しまったやられた!

 そっちかい! あ、そうか! そう来たかぁ!

 と頭を抱え、お腹も抱えました。

 

「かんしんッしたりィ、わらッたりィ~」

「がるるるる!」(←訳:忙しいんだ!)

 

 過酷なゲーム展開に度肝を抜かれても、

 それは決して殺伐としたものではなく、

 私たち読み手の好奇心はよりいっそう高まります。

 

 なぜ?

 

 真兎さんは、なぜ、戦うのか?

 

「それもォ、ひみつゥ!」

「ぐるがるる!」(←訳:絶対内緒で!)

 

 なぜ。どうして。

 

 《なぜ》の答えが、どうか、

 直木賞選考委員さんたちの心に響きますように。

 このすばらしい作品に

 さらなる栄誉が与えられますように、と願ってやみません。

 全活字マニアの皆さま、

 いますぐ全速力で、本屋さんへ~♪

 

 

 (付記:実店舗’の書店さん、ネットの書店さんでも

  長く品切れ・売切れ状態だった『地雷グリコ』は、

  先週末あたりから書店さんの店頭に並び始めたようです。

  なので、ぜひ、本屋さんでチェックを!)

  

 

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