テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 6つのバランス ~

2024-07-02 22:03:38 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うちあげェ、うまくゥゆきましたでスゥ!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!大成功だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 JAXAの新型基幹ロケット『H3』の3号機は打上げに成功し、

 観測衛星『だいち4号』は、予定軌道に投入されました。

 掌が痛くなってしまうほどの拍手を送りつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― Jミステリー 2024 ――

 

 

 編者は光文社文庫編集部の皆さん、

 2024年4月に発行されました。

 人気ミステリー作家さんたちの新作書き下ろし作品を収録した

 ゴージャスなアンソロジーですよ。

 

 著者さん&作品名を収録順にご紹介しますと、

 

  誉田哲也さん著『心のお話』

  五十嵐律人さん著『千鳥の契り』

  真梨幸子さん著『インクリボン』

  青柳碧人さん著『空白の女』

  五十嵐貴久さん著『THE KIDNAPPING』

  澤村伊智さん著『わたしの最後のホラーミステリ』

 

 という短編6作品です。

 

「あッ! ひめかわさんッ!」

「ぐるるるるがる~!」(←訳:お久しぶりです~!)

 

 トップバッターとして快音を響かせるのは、

 ええ、ミステリ好きな方々にはお馴染みの、

 《姫川玲子》シリーズの最新作です。

 

 都内で事件が起こって、

 警視庁本部庁舎から姫川班の捜査員さんたちが到着したのは、

 中野区の、中野署。

 機動力と技術力を駆使して、

 ”犯人”確保まであと少し!なんですけど……?

 

「じょうきょうゥ、こんがらがッてェきましたでス!」

「がるるぐるがる!」(←訳:助けて姫川主任!)

 

 姫川チームの峻烈な速攻が決め手となる一篇『心のお話』を、

 警察小説好きな方々は読み逃さないでくださいね。

 

 そして、もう一篇、

 私ネーさがおすすめいたしますのは、五十嵐貴久さんの

 『THE KIDNAPPING』。

 

 えーと、↑この題名から、

 起こる事件の性質が判ってしまいます、よねえ……。

 

「ゆゆゆッ、ゆうかいィ???」

「ぐるるるる~がるるぐる!」(←訳:止めようよ~そんな犯罪!)

 

 小学生の愛娘が、

 プードル犬を連れてのお散歩から

 まだ帰って来ないと気付いたのは、

 父親のもとに

 低い男の声で電話があったためでした。

 あんたの娘を誘拐した、と。

 

 普通でしたらここで、

 慌てふためいた父親母親、親族たちは、

 極秘裡に警察と相談して……となるものですが、

 普通でないのは、父母や親族たちの素性です。

 

 少女の父親は衆議院議員、

 祖父は党内で”キングメーカー”と呼ばれる有力議員で、

 それだけでも厄介なのに、今は選挙期間の真っ最中。

 

 警視庁の千田(せんだ)警視は、

 日が暮れたのち、こっそりと被害者宅を訪れますが、

 消えた少女は、解決の糸口は、どこに……?

 

「ずッしりィ、なのでス!」

「がっるるぐるるがるる!」(←訳:ずっしり重厚な正統派!)

 

 収録されている6作品の、

 それぞれに異なる風合い、視点、

 物語全体の印象や、読後の《なるほど!》感。

 

 どの作品もいいなぁ~と溜め息させられる、

 ミステリ好きな活字マニアさんに、

 アンソロジー好きな方々にもおすすめの一冊です。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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