テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ふたつの智慧で ~

2024-07-04 22:03:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 すいぶんッ、すいぶゥ~んッ!」

「がるる!ぐっるるがるるるる!」(←訳:虎です!しっかり水分補給を!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 暑すぎて意識が朦朧としてきますが、

 皆さま、昼夜を問わず、水分とミネラルを補給してくださいね。

 もちろん、お食事もきちんといただいたら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 雛森寧子のミステリな日々 ――

 

 

 著者は紺野天龍(こんの・てんりゅう)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『コンビ作家の誕生』と副題が付されています。

 

「こんびィさッかさんッ、でスかァ~」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:有名人がいるよね!)

 

 ふたりの作家さんがコンビを組んで、

 ひとつの作品――書物を世に送り出す。

 

 最も有名な”ふたりでひとり”な作家さんと言えば、

 エラリー・クイーンさん、でしょうか。

 日本では、岡嶋二人(おかじま・ふたり)さんが

 よく知られていますね。

 

  彼らのようなコンビ作家になりなさい!

 

 と、或る日、編集者の佐久間栞(さくま・しおり)さんから

 ハッパをかけられたのは、

 推理小説作家志望の大学生、

 君島羽理衣(きみしま・はりい)くん。

 

「あァ~…おこられちゃッたでス~…」

「がるるぐるるる!」(←訳:青年よドンマイ!)

 

 君には文章の才はあるけれど、

 トリックを作る才がない。

 どうしていつもトリックがゴミなの、と

 佐久間さんが指摘するように、

 君島くんの作品のトリックは、

 ミステリとしては、いささか弱い……?

 

 それでもミステリ作家になりたいと望むのなら、

 君島くん、この子と組みなさい。

 

 文章は丸きり下手っぴぃなのに、

 ミステリの才能がある、この子――

 雛森寧子(ひなもり・ねいこ)さんと。

 

「あううゥ、どうしようゥ~??」

「ぐるるるるるぅ~!」(←訳:逆らえないよぅ~!)

 

 熱弁をふるう編集者さんに

 作家のタマゴ・君島さんは説得され、

 雛森さんと面談することになりました。

 

 執筆担当が僕で、

 トリック担当が雛森さん?

 そんなこと可能なのだろうか、

 言うのは簡単だが、簡単に書けるワケがない、

 と、疑いから脱け出せないまま、

 喫茶店で君島くんと寧子さんが

 ぽつぽつ話し込んでいると。

 

 店内で、或る奇怪な出来事が……!

 

「むむふゥ! いみィふめいィでスゥ!」

「がるぐるがるる?」(←訳:どう解釈すべき?)

 

 悪質な犯罪に直結してはいないものの、

 どうにも怪しい、

 普通でない行動。

 

 目撃した君島くんは動揺します。

 あれって、いったいどういう……?

 

 そこへ、スパッ!と。

 怪しい行動の理由を解析推理してみせたのは、

 寧子さんだったのです。

 引きこもりで、ひどい人見知りの彼女が、

 まことに鋭く、鮮やかに。

 

「あはァ! きぼうのォ~ひかりィ!」

「ぐるるるがっるるるるぐる?」(←訳:これならやってゆけるかも?)

 

 人見知り、ふたり。

 はたして君島くんと寧子さんは、

 編集者さんの読み通りに

 《コンビ作家》

 の道へ進んでゆけるのか。

 

 プロローグ+短編4作品+エピローグから成る連作ミステリは、

 青春小説の色合いも濃い一冊です。

 ”日常の謎”ミステリが好きな方々に

 おすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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