テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ まなびの みちのり ~

2024-06-30 22:03:31 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 はじまりィはァ~ふィれんつェ、でスよゥ!」

「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!今年は変則的~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《ツール・ド・フランス2024》がイタリアのフィレンツェで開幕、

 7月21日にニースでゴールするまで熱戦が続きますよ。

 パリでのオリンピックに配慮して、いつもと違うツールですが、

 選手さんスタッフさんにエールを送りながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

           ―― 赤と青のガウン ――

 

 

 著者は彬子(あきこ)女王さま、

 単行本は2015年に、画像の文庫版は2024年4月に発行されました。

 『オックスフォード留学記』と副題が付されています。

 

「わわッ! ほんものォなのでスよゥ!」

「ぐるるがるるるる……!」(←訳:本物のお姫さまだ……!)

 

 故寛仁親王殿下の第一女子である彬子女王さまは、

 ”女性皇族初の博士号取得者”でもあって、

 では、その博士号を

 どこで、どのようにして取得したのかというと――

 

「もッ、もしやッ?」

「がっるるるぅーる!?!」(←訳:オックスフォード!?!)

 

 多くの皇族方と同じ様に

 学習院に通っていた彬子さまは、

 高等科での進路説明会でふと気付きます。

 

 学習院大学の入学案内には、

 オックスフォード大学マートン・コレッジとの間に

 単位互換の交換留学の制度があるらしい。

 この制度を使えば、

 休学をしないでも一年間の留学ができる……!

 

「むむゥ! それがァ、とびらッ!」

「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:留学への入り口だね!)

 

 オックスフォード留学。

 

 実は、それは、父上の寛仁殿下の希望でもありました。

 かつて寛仁殿下御自身も

 オックスフォードのモードレン・コレッジで2年間学び、

 何ものにも代え難い素晴らしい時を過ごしたのです。

 となれば、

 ご息女の彬子さまにも留学を勧めずにはおられませんよね。

 

 そうして2001年9月、

 彬子さまは留学のため、英国へと出立つことに。

 

「わくわくゥ、なのでス!」

「がるるぐる!」(←訳:念願の出発!)

 

 秋色濃いオックスフォードで始まったのは、

 念願の、しかし、試練の”学びの日々”。

 

 皇宮警察の護衛官さんの警衛はなく、

 何をするにも一人で。

 巨大な壁――英語という異国の言葉と闘いながら、

 日本の学校とはまったく違う方式で、

 学びを深めてゆかねばならない。

 

 ときには心も折れてしまいそうなこの難行を、

 彬子さまは敢えて、

 ユーモラスに、

 あたたかな笑いに包んで綴ります。

 

 コレッジの食堂での、壮観そのものの夕食風景。

 一年ではとても足りず、

 再度の留学を!と寛仁殿下に申し出る際の

 途轍もない緊張。

 突然、日本美術の展覧会の準備を手伝うことになって、

 あまりに大変な作業で疲労困憊&意識朦朧。

 極めつきは、

 大使館を通じてバッキンガム宮殿から

 お招きの連絡が!

 

「ひゃあァッ!」

「ぐるるる……!」(←訳:夢みたい……!)

 

 大学から、大学院へ。

 5年を賭けて執筆し、完成した

 博士論文への思い。

 すべては、

 オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか

 袖を通すことを許されない

 『赤と青のガウン』をまとう日に向けて。

 

 面白い!

 と、SNSでの反響をきっかけに、

 いま読書界を騒がせているノンフィクション作品は、

 全活字マニアさんに激おすすめですよ。

 巻末の『文庫版へのあとがき』も素晴らしいので、

 ぜひ、書店さんの店頭で

 文庫を手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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