テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

文豪さんも、場外乱闘?

2016-06-30 22:08:12 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、ろくがつゥさいごのォひィ~でス!」
「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!夏越しの祓だね!)

 こんにちは、ネーさです。
 半年間、身に積もった穢れを払いに、
 いざ、夏越しの祓(なごしのはらえ)へ!
 神社さんの境内に特設された茅の輪をくぐった後は、
 気持ちがさっぱりいたしましたよ♪
 では、さっぱり気分のまま、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  


         
         ―― 《文豪》がよくわかる本 ――



 監修は福田和也さん、2016年4月に発行されました。
 『The File of Literary Masters』と英語題名が付されています。

「……なにやらァ、ひょうしィがァ??」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:ドタバタしてます!)

 そうなもよねえ、
 御本の表紙が、なんというか、
 週刊誌風?のデザインを意識しちゃったのかしらね、

 『ゲスだっていいじゃないか文豪だもの』
 『坪内逍遥から三島由紀夫まで50人の偉大な業績の裏に隠された素顔』

 とか書いてありますけど、
 これはあんまり気にしなくてもよろしいのです。
 煽情的な表紙の割に、中身、いえ、内容は
 マジメな仕上がりになっていますから。

「ふァ~、よきゃッたでスゥ!」
「がぅるぐるがる!」(←訳:じゃあ出発進行!)

 御本の構成は、
 明治の文豪さん16人、
 大正の文豪さん15人、
 昭和の文豪さん19人それぞれの略伝と簡単な年譜、
 各時代の文豪さんたちの相関図、
 そして、EXTRA CONTENTSから成っています。

 後世に名を残す文豪さん、
 というからには、
 皆さん聖人君子のごとく清廉潔白な暮らしぶりで、
 粛々と傑作を世に送り出した――

 とは、私たち現代の活字マニアは
 これっぽっちも思っていませんよね。

 いつの時代も、
 どんな人も、

「それはもうゥ、いろいろとォ~」
「ぐるるるるる!」(←訳:やらかします!)

 鴎外さんは、
 留学して細菌を研究したためでしょうか、
 重度の潔癖症に!
 食べ物は加熱しなきゃ駄目!
 でも行水はするけどお風は嫌いだった、って……
 
「どこかァ、ちがうゥ~??」

 国木田独歩さんは、
 男尊女卑?婚約者に結婚を強要?
 女性関係ルーズ?
 あらまあ、あの『武蔵野』の作家さんが、ねえ。

「がるぐっるる!」(←訳:ややビックリ!)

 泉鏡花さんの辞書に、
 恋を諦める、という言葉はありません。
 お師匠さんの尾崎紅葉さんから交際を禁じられた女性と、
 秘めたる恋を育てに育て、
 紅葉さんの没後にようやっと結婚!

「がんばりィましたでス!」
「ぐるがる!」(←訳:執念実る!)

 菊池寛さんは、久米正雄さんの替え玉として
 時事新報社に入社?
 しかし、そこにはフクザツな事情があった……。

 近年ぐんぐん再評価されている中島敦さんは、
 横浜の女学校の先生をしていたんですけど、
 生徒の中には、
 のちの大女優・原節子さんがいた!

「わおォ~!」
「がるるぐるるっるる?!?」(←訳:やはり週刊誌っぽい?!?)

 専門の研究書や、
 作家さんの伝記を読んだことがある方々には
 さほど目新しい情報はない、かもしれません。

 が、作家さんの人となりは気にせず
 作品だけを読んできました♪という御方には
 驚きもあり、衝撃もあるでしょうか。

 作品とはまったく異なる、
 作家さんの素顔、生い立ち。
 読者には見せなかった、胸の奥底。

「せんさいィでェ、だいたんでェ~」
「ぐるるるがるるるるるるる!」(←訳:強がりでさみしがりやで!)

 新刊ではなく、
 クラシカルな名作が読みたいな、と思い立ったときには、
 この御本、とても参考になります。
 文豪さんたちの代表作もリストアップされていますので、
 よし、これだ!
 と題名をメモしたら、
 さあ、本屋さん&図書館へ♪
 夏休みに《名作》を読むぞ!とお考えの方々にも
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読を。
 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ~ 詩 × 美術館 ~ | トップ | 根っ子が、支える。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブックス」カテゴリの最新記事