「こんにちわッ、テディちゃでス!
わァおッ! めでたいィ~!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!祝受賞~!)
こんにちは、ネーさです。
役所広司さんがカンヌ映画祭で男優賞を受賞!
是枝裕和監督は脚本賞を受賞!
嬉しい報せに全力で拍手を送りながら(フランスへ届け~!)
さあ、読書タイムですよ。
本日は、映像化切望!なコミック作品を、どうぞ~♪
―― 銀太郎さんお頼み申す 2 ――
著者は東村アキコ(ひがしむら・あきこ)さん、
2023年5月に発行されました。
着物好きな方々に大人気の《銀太郎さん》シリーズ第2作は、
なかなかのセンセーショナルっぷり?
「がんばッてェ、さとりちゃんッ!」
「ぐるがるるる~!」(←訳:沼を衝き進め~!)
岩下さとりちゃん、25歳。
新宿のコーヒーショップでアルバイトをしている
さとりちゃんが《着物》に目覚めたきっかけは、
或るお客さまの存在でした。
すっきりとした和装の、美しいひと。
所作も、言葉遣いも、あでやかで洗練されていて、
ああ、いいなあ……すてきだなあ……。
「あこがれのォひとォ、でスねッ!」
「がるるる?」(←訳:お名前は?)
美しいひとのお名前は、
銀太郎(ぎんたろう)さん。
かつて祇園で芸妓さんをしていたという銀太郎さん、
和装のあれやこれやを知り尽くしています。
銀太郎さんに憧れるさとりちゃん、
必然的に《和》――日本文化の世界へ
踏み入ってゆくことになるのですが……。
「これがァ~びッくりィ?」
「ぐるがる!」(←訳:呆然啞然!)
銀太郎さんがごく自然に持っている《和》の知識に、
さとりちゃんは全く馴染みがありません。
肌ジョバンニ?(→正解は肌襦袢)
雪?(→正解は裄(ゆき))
この漢字どう読むんだろう……筏?(→正解は『いかだ』)
友禅流しって?
しつけ糸って?
「ううゥ~むゥ、これはァ~…」
「がるぐる……」(←訳:重症かも……)
いえ、私たち、さとりちゃんのことを
笑ったりバカにしたりは出来ないのです。
私ネーさ、お裁縫に関して少しだけ知っていて、
歴史や美術が好きなので、
しつけ糸や友禅流しという単語に、
ああ、あれね、と頷くことが可能なんですけれども、
そうでなかったら《?》の連打でしょう。
現代の日本では、こうしている今も
とにかく怖ろしいスピードで
《和》の文物が少数派になっていっているんですから。
「さとりちゃんッ、ふァいとォ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:時代に抗え~!)
”現代の戦い方”で、さとりちゃんは抗います。
分からない単語・用語はネット検索。
着付けの手順は、動画サイトで。
そうして、
未知を、知に。
自分の中に組み立ててゆく。
「かッこいいよゥ、さとりちゃんッ!」
「がるるぐるる~!」(←訳:元気にゆこう~!)
この2巻では、
さとりちゃんの挑戦と並行して、
銀太郎さんの物語も明かされてゆきます。
”美しいひと”の過去とは、
はたして……?
冒頭でも申し上げたように、
読み進むにつれ、
映像化して欲しい!の思いが強くなってくる快作です。
NHKの夜ドラあたりで制作して!
いやその前に早く続きを、3巻を読みたい!
とハラハラそわそわしつつ、
コミック好きな方々も歴史好きな活字マニアさんも、
ぜひ、書店さんのコミック新刊コーナーで探してみてくださいな~♪