「こんにちわッ、テディちゃでス!
ふァ? かふェでェ、さんばッ??」
「がるる!ぐるるるがる~!」(←訳:虎です!本日開店だよ~!)
こんにちは、ネーさです。
今日5月12日、渋谷PARCO内にてオープンするのは、
『ビバ~マツケンサンバⅡワールドカフェ~オレ!』、
既に予約で満員御礼となっているそうですが、
ユニークで面白いそうな企画にニヤリ♪とさせられながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

―― 踏切の幽霊 ――
著者は高野和明(たかの・かずあき)さん、
2022年12月に発行されました。
『ジェノサイド』以来11年ぶりになるという著者・高野さんの長編新作は、
幽霊譚――本格的な《ゴーストストーリー》です。
「ごッ、ごォすゥとッ??」
「ぐるるがるぅ~!」(←訳:怖いの来たぁ~!)
御本の表紙がまた、
《ゴーストストーリー》に相応しいビジュアルですね。
照明があってもなお暗い、
夜の踏切……
ボウッと浮かぶ白い影は、幽霊なのか、
単なる目の錯覚なのか……?
ええ、その踏切には
ちょっとばかり、いわく……というか、
注意点がありました。
線路への侵入者が多くて、
電車の運転手さんは警戒していたんです。
1994年の冬――
その日も、箱根湯本を発車した特急電車の運転手さんは、
終点が近付くにつれ、
ピリピリと緊張を高めていました。
厚木を過ぎて、町田を過ぎて、
下北沢も過ぎれば、もうすぐ新宿………と!
「あぶなァいィ~ッ!」
「がるる!!」(←訳:人影が!!)
下北沢三号踏切の、
線路中央に人影がある!
非常制動をかけた特急列車は
汽笛を轟かせ、停止します。
運転手さんと車掌さんは大急ぎで車外に出、
車両の前部へ走りましたが……
いない?
「あれれッ?」
「ぐるがるるる!」(←訳:誰もいないよ!)
列車の周囲、線路、踏切、
それらのどこにも異常はありません。
人が接触した形跡も、もちろん無し。
では、先程の人影は何だったのか……?
「みまちがいィじゃないィでス!」
「がるるぐっるるる!」(←訳:リアルだったもん!)
《踏切の人影》。
その謎に取り組むのは、
『月刊女性の友』の記者・松田法夫(まつだ・のりお)さん。
全国紙の社会部記者から
女性誌の取材記者となって、
慣れぬ環境に苦労していた松田さんに
上司はさらなるムチャを振ります。
1月発売の『魅惑の英国特集』号では、
ロンドンの美しい街並み、ファッション、アンティーク、
ティータイム、クイーンの音楽などを紹介する。
そこに、
心霊ネタも加えよう。
「ふァ??」
「ぐるがる??」(←訳:なぜ心霊??)
イギリスと日本には意外な共通点があってな。
両国ともに、幽霊話が多いんだ。
という、分かったような分からないような理屈で、
心霊ネタを担当することになった松田さんが調べ始めたのは、
踏切の人影。
学生さんが撮影した8mmフィルムに、
通りがかりの人が取ったスナップ写真に、
写り込んでいる
この人影は。
本物の心霊現象――幽霊なのか?
幽霊なのだとしたら……誰なんだ?
「あわわわわッ、そこまでェ?」
「がるぐるるる?」(←訳:調査しますか?)
記者のスキルと知識、人脈、経験を活かし、
松田さんは一歩また一歩と迫ってゆきます。
人影は、幽霊は、
何者なのか。
「ずッしりィ、おもいィ~!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:パワフルぅ!)
はたして、松田さんが”視た”ものとは。
サスペンス譚であり、
ハードボイルド小説や
警察小説の要素も、
ファンタジックなミステリでもあって、と
さまざまなスタイルを併せ持つゴーストストーリーは、
良い意味で
”後を引く”味わいです。
怪談好きな方々には
とにかく手に取ってほしい一冊ですから、
本屋さんで、図書館で、
ぜひ、探してみてくださいね~♪
付記:映画化(映像化)熱望です!
主演は小栗旬さん、もしくは堤真一さんでどうでしょう?
大泉洋さんもいいなぁ~♪♫

