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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 水辺に、星を探して ~

2022-12-11 21:20:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぷいぷいィ~ッ!」

「がるる!ぐる~っ!」(←訳:虎です!プイ~っ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 『PUI PUIモルカーDS編』はあと2話……

 『鎌倉殿の13人』も……『孤独のグルメ シーズン10』も……

 大好きなドラマの放送が終わりに近付くのは

 悲しいものですが、

 さあ、ここは元気を出して読書タイム!ですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 川瀬巴水探索 ――

 

 

 編者は川瀬巴水とその時代を知る会の皆さん

 (代表者は染谷智幸さん)、

 2022年10月に発行されました。

 『無名なる風景の痕跡をさがす』と副題が付されています。

 

「ちかごろォ、だいにんきィ~!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:版画の詩人さん!)

 

 川瀬巴水(かわせ・はすい)さん(1883~1957)。

 

 明治中頃から昭和初期にかけて制作され、

 浮世絵の近代化・復興を目指した

 《新版画》を確立させた版画家さんとして、

 近年は大人気を博している御方ですね。

 

 いや、何年か前までは、

 日本よりも外国での人気&評価が高くて、

 巴水さんの画集を手に入れたいのなら

 大型書店さんの洋書売場へ行け、

 なんて言われたりしていたものですけれど。

 

「さまがわりィ~しましたでスゥ!」

「がっるぐる~!」(←訳:ホッとした~!)

 

 日本でもようやく巴水さんのお名前が

 メジャーになってきて、これでひと安心♫

 とは申せません。

 

 巴水さんが描いた《美しい日本》の風景、

 これはいったいどこなんだろう?

 と考え始めると……?

 

「うゥ~…どこだろうッ??」

「ぐるるるるる~!」(←訳:分からないよ~!)

 

 作品の題名に

 『○○村』『○○郷』などの表記があっても、

 それは村郷のどの辺りなのか、

 いやそもそも、

 その村や郷は今も存在しているのか、

 町名が変わったり、

 開発で地形も変化していたりするのじゃないか。

 

 巴水さんが描いた“懐かしい日本”は

 もしや、とうに消えてしまっているのでは……?

 

「あううううゥ!」

「がるるる~!」(←訳:有りそう~!)

 

 川瀬巴水とその時代を知る会の会員さんたちは、

 巴水さんの版画を手に

 探索に乗り出します。

 

 有名な古跡や、

 観光地であったならともかく、

 無名の水辺、

 海岸、山道や辻――

 詳しい所番地の記載もないその“風景”の地へ、

 知る会の方々は

 辿り着くことが出来るのでしょうか。

 

「ここはァ、いッぽずつゥ~」

「ぐるるがるる!」(←訳:進んでゆこう!)

 

 かつて、

 ひとりの版画家さんのこころを打った

 “懐かしい日本”を求めて。

 

 本文中には、

 巴水さんの版画、

 明治の日本と現代の日本を比較する写真など、

 図版資料も豊富に収録されています。

 

 巴水さんのファンの方々、

 近代史好きな方々は

 ぜひ、手に取ってみてくださいね。

 旅好きな方々にも、おすすめですよ~♪