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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 中禅寺先生は、躊躇なし ~

2022-08-31 20:58:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 さらばッ、はちがつゥ~!」

「がるる!ぐるっるるぅ!」(←訳:虎です!暑かったねぇ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 フルーツ売場の主役は、

 桃やスイカから

 梨とブドウ、リンゴ、柿へ……。

 秋の訪れを実感しながら、

 さあ、8月最後の読書タイムは、

 こちらのコミック作品をどうぞ~♪

  

 

 

    ―― 中禅寺先生 物怪講義録 06 ――

 

 

 Founderは京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、

 漫画は志水アキさん、

 2022年8月に発行されました。

 『中禅寺先生が謎を解いてしまうから』

 と副題が付されている人気シリーズの第6作は、

 んまあ、いつにも増して

 先生の目付きの悪いこと。

 

「かおがァ、こわいィ~!」

「ぐるるがる~!」(←訳:良い人なのに~!)

 

 名探偵《京極堂》さんが

 誕生するよりもちょっと前の、昭和23年。

 

 都立美戸川高校にて

 国語の臨時教師をしている時代の

 中禅寺秋彦さんを“探偵役“に据えたこのシリーズでは、

 いままで、主な舞台は

 “学校の中”、でした。

 

 それが、この06巻では、

 “学校の中”は殆ど描かれず、

 中禅寺先生も、

 先生の助手役の日下部栞奈(くさかべ・かんな)さんも、

 “学校の外“で起きた事件に

 積極的に係わってゆきます。

 

 今日も、中禅寺先生がお仕事を終えて

 向かった先で。

 

「こッとうゥのォ、おみせッ!」

「がるぐるる~!」(←訳:今川さんだ~!)

 

 知人の今川さんが経営する、

 青山の『骨董 待古庵(まちこあん)』の戸を

 ガララと引き開けると、

 そこにはもう一人、知った顔がありました。

 

 体型ヒョロリ。

 風貌は飄々。

 の~んびりした口調の、

 伊佐間一成(いさま・かずなり)さん。

 

 釣り堀『いさま屋』を経営する伊佐間さんは、

 ここ数日、ある現象に悩まされているんです。

 

「だれかがァ~…」

「ぐるるるる……!」(←訳:ついてくる……!)

 

 それは、おそらく、

 質屋さんで買い物をして以後のこと。

 

 背嚢(はいのう)、

 つまりリュックサックを

 伊佐間さんが見つけて、買って、

 ひょいと背負って歩いていると。

 

「むむゥ! じィ~ッと、せなかにィ、しせんッ!」

「がるるぐる!」(←訳:怖いよこれ!)

 

 誰かに見られている、追跡されている。

 相談を受けた中禅寺先生は、

 背嚢を手に取り、詳しく調べます。

 

 目を惹くのは、

 伊佐間さんが、

 これが気に入って買ったんだ♪という、

 刺繍の文字。

 

 アルファベットの『F』に似たこの刺繍が、

 謎解きの突破口に……?

 

「さすがはァ、せんせいィ!」

「ぐるがるる!」(←訳:博識なんだ!)

 

 第25話『三竦みの調和』から、

 第29話の『背嚢と呪文』、

 そして

 謎解きとはさっぱり無縁で

 あっはっは♪と大笑いさせられる

 第30話『あの日の二人』まで。

 

 中禅寺先生の講義録は、

 ミステリをマンガで楽しみたい方々に

 おすすめですよ。

 もちろん、

 京極夏彦さん著《百鬼夜行》シリーズファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫