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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

魔法の薬草園へ。

2015-04-12 21:41:38 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴィーいーすたーッ♪」
「がるる!ぐるるがるぅ!」(←訳:虎です!タマゴ探しぃ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今年2015年のイースターは4月5日と12日なのだそうですね。
 復活祭の時期は若芽が萌える季節でもありますから、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~♪

  



             ―― 不思議な薬草箱 ――



 著者は西村佑子(にひむら・ゆうこ)さん、2014年3月に発行されました。
 『魔女・グリム・伝説・聖書』と副題が付されています。

「まッ、まじょッ??」
「ぐるるるるぅる!」(←訳:食べられちゃう!)

 魔女――と聞いて、
 さて、どのようなイメージが湧くでしょうか?

 『ヘンデルとグレーテル』に出て来る、意地悪で怖~い魔女?
 それとも、
 『シンデレラ』を変身させてくれる親切な魔女でしょうか?

 彼女たちを、著者・西村さんは“別のもの”である、と
 指摘しています。

 悪い魔法=悪意ある魔術を使うのが魔女。

 一方、
 良い魔法=神通力を用いるのは魔法使いの女――

「あはァ! がんだるふゥ、でスねッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:白の魔法使い!)

 『いばら姫』に登場して
 姫は亡くなるわけじゃないわ、百年眠るだけですよ、と
 悪い魔法を良い方向へ修正するゴッドマザー。
 或いは、
 『魔女の宅急便』のキキちゃんのお母さんのような、
 薬草を巧みに使いこなす賢い女性。

 そんな女性たち&植物たちが
 伝説、昔話、聖書、神話などでは
 どんな風に描かれ、扱われていたのか?

 西村さんは、主にドイツの伝承や童話から
 彼女たちの本質を探ってゆきます。

「どうわのォ、なかはァ~…」
「ぐるるるがるるぐるる!」(←訳:不思議な出来事だらけ!)

 魔術/魔法を解く鍵となる草花。
 まったく反対に
 魔術/魔法を為す草や樹木。

「まんどらごらッ!」
「がるる!」(←訳:きのこ!)

 この御本、草花辞典ではありませんので、
 魔女と薬草の係わりを突き詰めて知りたい!
 草花の薬効を知りたい!という方々は、
 あれ?方向が違う~…?
 と思われるかもしれませんが、
 児童文学や、
 ドイツの伝説&文学が好きな方々には
 楽しく読める一冊です。

「ざつがくゥまにあさんにもォ、おすすめのォ~」
「ぐるるがるぐぅるるぅる!」(←訳:薬草系ノンフィクション!)

 『白雪姫』
 『ラプンツェル』
 『六羽の白鳥』
 『いばら姫』
 『ニーベルンゲンの指輪』
 聖書の『雅歌』――

 今も昔も変わらず
 大人たち子どもたちをドキドキハラハラさせる物語の裏側や片隅に
 ちらりと顔を覗かせる草花と人のエピソード、
 まばゆく力強い新緑を眺めながら、
 皆さま、ぜひ一読を♪