ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

6/17 三河の鳳来寺山 その7(最終):高徳不動にお参りし、尾根を登り返して下山。

2014-06-27 06:54:37 | 草花
芭蕉の句碑 ↓

♪こがらしに岩吹きとがる杉間かな♪ 

と芭蕉の句が刻字されているようですが、風化が進んでいて判読不明です。
そのためにもう少し下の方に同じ句の石碑が建立されています。

句作は元禄4年(1691年)芭蕉48歳のときで、一説に拠るとこのときの彼はひどい痔だったようで、その痛みに耐えかねて石段の登り始めのところで上まで行くのを断念し、宿に戻ったそうです。
運悪く、宿泊客が大勢居たために布団が満足に彼に回らず、已む無くお弟子さんたちがあたりの家々を奔走して布団を借り出してきたそうです。

その時のもう一つの句も残されていて
♪夜着ひとつ祈り出して旅寝かな♪

と言う句にその情景が現われているように感じました。



石段の始まり ↓

このところから1425段あると言われる石段のぼりが始まります。小生たちは途中から下りてきていますので、あそこが石段下りの終点と言うことになります。



ヨウラクラン ↓

鳳来寺名物の石段から離れて、民家やお店が建ち並び、今度は車も入って来られる参道の途中に弁天様が祀られています。池のほとりの大木にヨウラクランが着生して微細な花を垂れ下げています。



高徳不動への道 ↓

やがて参道とも別れを告げ、(気まぐれな山行ですね。)また山の尾根に登り返すべく、山裾の人家を通り抜け、畑の中の道に入っていきます。



ガクウツギ ↓

道の両脇にガクウツギが出て来ました。



ガクウツギ ↓

ある場所ではガクウツギがあたり一面に埋め尽くされています。



ガクアジサイ ↓

そんな中でガクアジサイも出てきます。装飾化の花びらはガクアジサイでは4枚、ガクウツギでは3枚ということになっています。(勿論例外も混じります。)



ウツギ ↓

数は少なかったですがウツギの花も見かけます。



木橋 ↓

途中で道が分岐しますが、道標がないため、迷いを生じつつも、こういう建造物があるからにはこれが本道に違いない・・・・とか思い込みながら進んで行きます。



高徳不動 ↓

程なく目的とした高徳不動に付きました。この場所の由緒は不明です。
なのに霊験あらたかということだそうです。



イモリ ↓

お不動様の前に清浄水とされた水溜りが有り、そこにはイモリ君が水中を我が物顔で動いていました。明石家さんまの子女は「いまる」だったかな、とか脈絡のないことを思ったりします。大分疲れがたまってきたようです。



利修仙人 ↓

尾根を登り返して朝来た場所にまたやって来ました。こう書くと何の問題もないようですが、実は途中の道しるべが全くナンセンスなものであり、それが原因して、あらぬ方向に歩いたりしました。中途半端な案内によって、命の危険に曝されるようなこともありうるわけで、下手な善意で矢鱈に貼りものはしないようにして欲しいものです。



下山 ↓

朝は意気揚々と歩き始めたこの立体式高層墓地に、薄暗くなって戻って来ました。



歩行数 ↓

時間の割には歩行数が伸びていないのは、途中で出逢った草花に沢山の時間をかけて向き合ってきた証拠ですね。
良い汗・・・・と言うよりも大汗を掻かせてもらいました。

鳳来寺山のレポートを閉じます。 お付き合いいただきましてありがとうございます。

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10 コメント

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こんにちは (多摩NTの住人)
2014-06-27 07:31:40
「三河に高幡不動?」
タイトルをさっと見て、読み間違えました。
時々、写っているのはぶちょうほうさんですね。
脚が長くて良いスタイルですね。
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多摩NTの住人様へ (ぶちょうほう)
2014-06-27 08:20:14
多摩NTの住人様 こんにちは コメントをありがとうございます。
高「幡」というお不動様が御地方にあるのですか?
こちらのものは高「徳」のほうですが、そのいわれや縁起が不明でした。
それにも拘らず霊験あらたかだそうです。

いつもは一人で歩いていますので小生が画には入ってきませんが、今回は同行の方が撮ってくれていますので、必要に応じて写真を使っています。
足が長く見えたのは撮り手さんのテクニックでしょうね。
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鳳来寺山 (かなこ)
2014-06-27 09:00:46
ぶちょうほうさん今日は。
芭蕉は痔持ちだったとは 初耳でした。
それでは道中大変でしたでしょうね。

ヨウラクランはお持ちなので知っていますが 今回いろいろな珍しいランに出会えて嬉しかったです。
お供の方も感激されたのではないでしょうか。

ガクウツギの群生地見事ですね。
杉林が手入れされている証拠でしょうね。
こんな光景どこかで見た記憶が・・・。

お疲れ様でした。

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かなこ様へ (ぶちょうほう)
2014-06-27 09:46:32
かなこ様 こんにちは
今日は随分早いお越しでしたね。シニアカレッジの日でしたか。

芭蕉の病気は「疝気」(せんき)といって下腹の痛む病気のようですが、ある方は「痔」であったと断定しています。
芭蕉は紀行文などで、技巧的なフィクションを交えていたようですので、「痔」を「疝気」に言い換えるくらいのことはありうると思い、小生はそちらを採りました。
そうするとより一層つじつまが合ってくるからです。

ヨウラクラン・・・手持ちのものはついに花を見せずに消滅しました。環境をどうしても作り出すこと不能でした。
一方自生地では盛大に花をつけているのですから、矢張り平地に持ってきてはいけないですね。

ガクウツギの群生は確かに以前も見て、レポートしていたかもしれません。
この時季に奥三河の山でよく目にする光景ですので。
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花いっぱい (ぴー)
2014-06-27 18:21:32
思い出しながらレポート見させて頂きました。
こんなに沢山の花に会えるとは思っていませんでした。
お目当てのランにも会えてよかったです。
楽しい山歩き 有難うございました。
また お供させてくださいね。
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ぴー様へ (ぶちょうほう)
2014-06-27 20:13:32
ぴー様 こんにちは コメントをありがとうございます。
写真をたくさん撮りましたが、どの写真にも思い入れが深くて、なかなか取捨選択を出来ませんでした。
結果まとまりの無いレポートをするのはいつもどおりのことです。
この時季としては、そして、あの岩山の鳳来寺山としては思いのほかに花が出てきて、随分楽しく遊ばせてもらえましたね。
また宜しくお願い致します。

小生的にはセッコクの花を手ブレによって失敗作にしてしまってそのことは残念の極みでした。

明日は雨の中ですが、雨生山歩きを楽しんできます。
そろそろ山裾で桑の実が熟している頃と見ました。
また山腹ではヤマモモも出来上がっているはずですのでそれも楽しみです。
最初から雨を予想していますので、レインコートが大活躍しそうです。
しかし、またダニに食われそうですね。
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不明瞭の道 (こりん)
2014-06-27 20:14:24
こんにちは
今回の登り返しの道は、私はまだ歩いていません。
とあるサイトの方が登っていましたが・・・
利修仙人修行場からでも案内が良くわかりませんね。

ガクウツギとガクアザサイ??似ていますね、間違えそうです。

電話を頂いた時間が遅かったのが良くわかりました、日の長いこの時期ならではでしたね。
それにしてもピーさんの健脚ぶりには感心しました。
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こりん様へ (ぶちょうほう)
2014-06-27 20:26:22
こりん様 こんにちは コメントをありがとうございます。
この登り返しの道は勢いみたいなものですね。
小生的には車道を歩いて駐車場所に戻る流れかなと思いながら、ぴーさんに聞いたところ、車道歩きよりも高徳不動の道を歩くほうが好みのようでしたので、そういう風にしましたが、そのことは行動予定図どおりになるのです。

ガクウツギとガクアジサイは大変似ていますね。
小生は装飾花の枚数で区別していますが、3枚はガクウツギ、4枚はガクアジサイとしていますが、その他に葉の形状でもわかるようです。

下山してから、着替えをして、ゆっくりと走りだしました。小生のみの着替えでしたので、ぴーさんには気の毒でした。
日が長いので随分気楽にいろんなことをできますね。
ぴーさんはいまの小生よりもよほど強靭です。

明日は雨生山に潜ってきます。
適当に登ったり下りたりをして雨の中を楽しんできます。
いまユウスゲは咲くのでしょうかね。
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鳳来寺山 (山ちゃん)
2014-07-03 10:52:48
ぶちょうほうさん、こんにちは!
着生ランやカキノハグサと花が沢山登場しましたね。今の時期にこれだけ逢えれば贅沢な山行じゃないでしょうか。
低山なれど、三河の山は侮れませんね。
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山ちゃん様へ (ぶちょうほう)
2014-07-03 12:07:34
山ちゃん様 こんにちは コメントをありがとうございます。
この時期としては思いのほかに多くの花が出てきて、有難いことでした。
この山は歴史もあり、信仰の上でも由緒がありますし、登山をするにしても沢山のバラエティーが有り、いろんな方面で楽しめるところです。
最近は声のブッポーソーである、コノハズクが飛来しなくなったのは残念至極ですが、そういう話題にすらも興味をそそられますね。
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