久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

九州国立博物館、バックヤードツアー体験しました!

2010-06-15 15:07:05 | Weblog
 先週、県教育委員会の1年に1度開催される「九州地方教育委員総会」において、1日目は会議、2日目は教育関係視察ということで、九州国立博物館(九博)に行きました。
 九博は日本に4つある国立博物館の1つで、福岡は太宰府にあります。平成17年に開館して以来すでに120万の人が来館し、大変評判のいい博物館です

 今回、2班に分かれて、バックヤードツアーに参加し、普段見れない貯蔵庫や修復所などを見せてもらい、また九博の特徴をたっぷりと話を聞いて、これまで2度ほど来館していましたが、今までとは違った九博に接することができました

 まず、九博の特徴は、独自の貯蔵品を持たないということ。勿論寄贈されたものなどはあるのですが、ほとんどが他から借りてきた物だそうです。
 常設展の展示の仕方もおもしろく、真ん中に主たる展示があって、それに付随する展示をもっと見たい時は、そこからそれぞれの個室に入って行って見るような作りになっています。
 また、展示の説明も小学生にも分かるような、興味をもってもらえるような書き方がされており、呼びかけるような、問いかけるようなパネルは、大人が見ても楽しめるものです

 今回のバックヤードツアー、ボランティアさんに説明していただいたのですが、何と九博には300名ほどのボランティアさんが登録されているそうです。皆、交通費もすべて手弁当で来られるそうです。びっくりです
 見せていただいた、貯蔵庫やX線CTスキャンなどの設備も素晴らしいですし、この博物館でされている修復技術もすごいそうです。
 ひとつ例を出されたのですが、対馬は昔から朝鮮との交流が盛んで、その交流の記録がたくさん残っており、博物館に寄贈されたそうです。ところが古いものなので、虫が食っており、これを修復するのに、まず紙の素材を調べ、それに一番近い材料を探してきて、紙を漉くところからするそうです。この対馬からの記録史が完成するのは、100年ぐらい先かもしれないとおっしゃっていました。へーすごい

 今回行った時の特別展は、「パリに咲いた古伊万里の華」という題で、ヨーロッパから帰ってきた古伊万里の展示で、中国から行っていた焼き物が戦乱などで途切れた後、日本の焼き物に目をつけたヨーロッパの貴族が、自分たちの好みに焼かせ、装飾をした焼き物を各所から集めたものでした。その当時の歴史を感じさせ、またこれだけ日本の焼き物が好まれていたのに誇らしさを感じました
 これまでも「若冲と江戸絵画」「京都妙心寺」など特別展の人気も高く、多くの人に評判の博物館になっています。

 古くから大陸との交流の歴史があり、文化遺産が多い九州、それも福岡に国立博物館ができて本当に良かったと思います。もっと皆で応援しなくてはいけませんね
 


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