久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

いろいろなスーパーを視察してきました!

2017-07-13 16:41:07 | Weblog
 イオン九州の社外取締役なって早一年。5月にあった株主総会も無事に終わり、その時ごいっしょになった森イオン九州会長(イオン(株)取締役を副社長)に幕張のイオン(株)を見てみたいと申し上げたところ、すぐその場で秘書に電話され、「後日、秘書から電話があるので」とのご返事でした。

 それから、本当に2,3日して森会長の秘書より電話があり、日程調整、1泊2日のスケジュール、などなどどんどん話が進んで、6月終わりの月、火、こちらからは人事の取締役も同行していただき、希望が実現しました


 今回視察したのは、千葉にあるイオン(株)本社ビル、イオンモール幕張新都心、イオン歴史館、イオン葛西店、イオンレイクタウン、ピカール、ビオセボン、イオン碑文谷店でした。
 丸々2日びっちりと、タイプの違う店舗を見ることが出来て、大変参考になりました


 まず、イオン本社ビル、初めに通された応接室は、天気がいい時は富士山も見えるというとても眺めのいい部屋でした。会長自ら主だった部屋を案内下さり感激。
 同ビル内にある歴史館も館長さんに詳しく説明していただき、岡田名誉会長の作られたイオンの歴史がよく分かりました。合併の歴史、社名の変更、さらに合併と最後のボードにあった、下に根が張ったようになって、幹が上に伸びている図は、すべて合併前にあった会社名が書かれてあり、その数の多さにびっくりしたと同時に、連邦制経営と言われるように、お互いの特性を生かした合併の歴史であったことが伝わってきました。


 さて、いよいよ店舗視察。まず訪問した幕張新都心店。その大きさにびっくり。グランド、ペット、ファミリー、アクティブの4ブロックに分かれており、その距離と広さにただただ驚きました。
 ペット関連だけで1ブロックあるのですから・・・室内室外ドックランがあったり、アクティブの方はフットサル、テニスコート、シネマは勿論のこと、よしもと劇場があったり、海外客のための祈禱室まであるのですから・・・
 端から端まですべて歩きましたが、それは大変な距離でした。1日ここで遊べるという良さはありますが、高齢者が多くなっている昨今、この広さ、品揃えをどう知ってもらい、利用してもらうかが大きな課題になってきているのは事実です。
 そこで、昨年12月、グランドモールに大きな食品売場があるのですが、ファミリーモールに行った人が帰りに食品を買いたい時、またグランドモールに戻るのは不便という声を受け、ファミリーモールに300坪のフードストアを作りました。これがとても喜ばれているそうです。

 次の日に訪問した埼玉県越谷にあるイオンレイクタウンも負けず劣らず大きな店で、ここはmori、kaze、アウトレットに分かれており、ここもアウトレットを除き、端から端まで歩いて見て回りました。
 店のコンセプトは、′Ecoモール′。「シゼンに心地いい、ワタシに心地いい」いい響きですね。
 この店は、飽きさせないメリハリのきいた個店の配置がされているなと思いました。入ってすぐトヨタの車がずらっと並んでいたり、興味引かれる店がいくつも入っていました。
 しかし、こちらもいかに距離を感じさせないで回ってもらうか、滞在してもらうかが鍵で、双方ともいろいろな工夫がされていることが分かりました。

 どちらも丁寧なお出迎えと、まずパワポによる説明、さらに同行いただいての詳しい説明とただ見て回ったのでは分からないであろう充実した時間になりました。


 1日目の最後は、東京の江戸川区にある葛西店。ここは地域密着の店作りを考えて、シニアシフトに徹底している店でした。
 まず、説明して案内してくださった店長さんと商品部の方の熱心なことにびっくり。歩いている途中に、お客さんから何度も「店長ー」と声をかけられるのです。

 どんな店作りをしているかというと、一番驚いたのは、”朝活”と言われる、店内ホールである朝7時からのラジオ体操。近所の方々がたくさん集まって来られ、口コミで広がって、スペースを広げなくてはならないほど。
 そして面白いのは、ラジオ体操の後、ほとんど方がそこのカフェで簡単なモーニングを取って、そして8時から皆で大スクリーンでNHKの朝ドラを見るそうです。
 ″集うためのしかけ″とでも言うのでしょうか。商業施設を生活に組み入れてもらううまい仕掛けだなあーと思いました

 そのフロアーには、イオン銀行がありお金の相談がし易いとか、床に距離が書いてあり、室内を歩くと何キロ歩いたか分かるようにしてあったり、早朝来店ポイントが付いてクーポンが出る機械が設置されていたり、ご近所のシニアが毎日でも来られる仕掛けがたくさんしてありました。

 これらができたのは、店長さんたちの熱心なリサーチの賜物だそうです。ご近所の方々のお話を聞きに回ったり、来店された方々とも親しく話し、いろいろなお声、意見を聞く、これを取り入れて、また意見を聞くの繰り返しだそうです。そうやって、お客様の心を捕えているのですね。感心しました。

 この他商品もシニア用に上手に揃えられており、たとえば〝転ばぬ先の杖″ではないのですが、素敵な杖が多数揃っていて、足が悪くなくても、お洒落として買って行かれる方が増えているとか、旅行をするシニアが多いことが分かり、他のフロアーから旅行バックをこのフロアーに持ってきたりされていました。
 その他にも買われた商品をその日にお届けするサービスとか、デーサービスもあり、またいろいろなイベントを開催してシニアを引き付ける努力もされていました。
 これは、九州の店作りにも参考になると思います。


 2日目に訪問した麻布十番のピカールとビオセボンはまた他の店とは違って、とても尖がった店でした。ピカールは、フランスの冷凍食品、それも家でレストランのような食事が用意できる品揃えの店でした。私の大好きなパイやパンケーキ、グラタンやリゾット、クレープなどもありました。
 ここで買って帰るわけにはいけませんので、カタログを貰って帰り、ネットで注文。早速ほうれん草とクリームチーズのパイをしてみたのですが、オーブンを温める時間がなく、オーブントースターでやってしまって、失敗。
 オーブンをわざわざ使うのではなく、電子レンジやオーブントースターで手軽に出来るようだと、もっと注文してみたいと思いました。

 ビオセボンは、オーガニックにこだわった商品が多数揃っていました。野菜、調味料、肉、お菓子、ほとんどの商品はオーガニックのが買えます。
 休憩がてらイートインコーナーで飲んだ有機栽培のコーヒーとクッキーはとてもおいしかったです。
 外国人のお客さんも多く、東京ではこのようにこだわった店も成り立つのかなーと思いました。

 最後に訪問した店は、イオンスタイル碑文谷店。ここは、元々ダイエーの店舗を引き継いだもので、このたび大改装をしたそうです。GG世代も意識して、コンパクトで買い易い店作りをされていました。こじんまりとした買い易い広さなので、食品は2フロアーに分けています。まだまだ品揃えやフロアー作りは試行錯誤されているようですが、イオン九州もこれからGG世代を意識した店作りを考えていく上で参考になりました。


 今回視察した店舗はいろいろなパターンの新しい店舗でした。誰に向けて、どのような商品、サービスを提供するのか、試行錯誤が続いています。
 私もこんな店がいいと、個人的には言えますが、企業としてどのような店作りをしていくかは本当に難しいと思います。しかし少なくとも、周辺にお住いの消費者に来ていただく、支持される店作りに向けて、やはり声を聞いていくことだと思っています
 


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