久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

変わりつつある学校

2008-07-11 11:04:54 | Weblog
 自分の子供が卒業すると、どうしても学校とは縁遠くなてしまいます。そうすると、偏った情報しか入らず、特にニュ-スになるような良くない情報ばかりになってしまいます。
 一昨日、県の教育委員会の、1年に1,2度ある移動教育委員会で芦屋町の山鹿小学校を見学し、短い時間でしたが、先生たちとの懇談もありました。

 この学校は、130年の歴史がある小学校で、生徒数は約450人。近くに団地ができたため生徒数が増え、急遽プレハブ校舎を建てたそうです。
 校舎に入って驚いたことは、どの生徒も私たちに元気に挨拶をするのです。今、どこの学校もいじめや不登校などいろいろな問題をかかえているので、挨拶運動は盛んだとは聞いていたのですが、実際元気な声で挨拶をされると気持ちがいいし、いい学校なんだなと思います。
  
 まず、1時間ぐらいかけて3年生から6年生までの授業を見学。自分の子供の学校に行ったのも随分前のことなので、今の小学校がどのような授業をしているのか興味津々です。
 午後の一番の時間は、全校、10分間の読書から始まります。教室にある好きな本を皆熱心に読んでいます。午後の授業のスタートに心を落ち着かせる効果もあるのでしょう。勿論、読書の習慣にもなるでしょうし。
 次にそれぞれ始まった授業を見ていて、全体的に思ったのは、昔のように、教科書を読んだリ、教科書どおりに授業を進めるのではなく、道具を使ったり、体を動かしたり、大きな声を出したり、発言させるやり方が多いのにびっくりしました。
 子供たちは、楽しそうに勉強しており、退屈していたり、参加していない子が少ないなと感じました。
 その分、先生の準備は大変だろうと思います。いかに興味をもって、集中して子供たちが授業に参加するか、そして知識としても習得できるかを絶えず工夫し、考えて授業していかなくてはならないのですから。

 その他にも新しいなと思ったことが2つ。ひとつは、英語の授業です。まだ試行段階のようですが、小学校でも周1回ぐらい英語の時間があるところがほとんどのようです。私たちが見たのは5年生の授業でしたが、生徒がそれぞれ表情のあるマンガのキャラクターの顔を書いて、前に出てそれを皆に見せて、他の生徒に英語で言ってもらうというもの。たとえば「Doraemon is sick」というような、気持ちを表す英語を学んでいるのにはびっくりでした。まだ本格的にではなく慣れる程度でしょうが、使える英語を学んでいるんだなと思いました。そして、なんといっても楽しそうなのが印象的でした。

 もうひとつは、6年生の算数の授業。すべてではなく、単元や内容によって、子供たちの習熟度によってA,B,Cというようなクラス分けをして教えているのです。
 Cクラスは、20人ぐらいのクラスで先生はマンツーマンのように丁寧に教えられていました。Aクラスになると、子供たちが前に出て、問題をどんどん解き、次の段階では、自分たちで問題を作るというところまでいっていました。

 このように授業風景を見ていると、自分の小学校時代、そして子供の学校の時のことを思い出します。正直、私は学校はあまり好きではありませんでした。学校が楽しくてしかたがないと思ったことはないし、何ともあの1時間目から全部決められて、そのとおりに授業をこなしていかなくてはいけない、これがとても苦痛でした。ですから、大学になって自分で授業を選べるというのが何ともうれしかったのを覚えています。
 先生の教え方も、興味がわくものも多少ありましたが、どちらかというと詰め込まれているという感じで、勉強の楽しさをしったのは、大人になってからです。

 この学校は、地域の人たちからも大変大事にされているそうです。勿論不登校やまったく問題がないわけではないようですが、きちっとしている雰囲気がある学校は一歩校舎に入ると分かるものですね。

 子育てが難しい時代です。家庭の子育て能力や学校への協力が落ちているともいわれています。
 しかし、どれが正解かはわかりませんが、先生も地域もそして、保護者も一生懸命取り組んでいる所は、きっといい人間づくりができていると思います。
 私たちは、子供が行かなくなってももう少し、地域の学校に関心をもたなくてはいけませんね