外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

Coachable

2012-07-23 21:05:15 | 大学野球
東洋経済・今週号のコラムで、coachable(coach+able)という言葉が紹介されていました。

プロ・スポーツのトップ・アスリートに求められる資質、
あるいは、シリコンバレーで投資家が起業家に求める資質
すなわち、他者からの助言を受け容れて、自らの成長に結びつけていく能力を指す表現です。

トップ・アスリート、IT系起業家は、いずれも個性的な人物が多いと思われます。
それでも、他者の意見に聞く耳を持たないというのでは、他者から理解や支援を受けるチャンスが限られてしまい、最終的には大きな飛躍への道が狭くなってしまうということでしょう。

このコラムは、大変な苦労をして就職した大卒新入社員の3人に1人が、3年以内に会社を辞めてしまうという現実に関連して、この単語を紹介していました。

私たちの世代は、3年以内に退職したら、かなり条件を下げなければ再就職はできないという時代でした。
そんな危機感もあったからでしょうが、「他に選択肢はない」と、先輩から言われるがまま、五年ぐらい必死にやっていたら、仕事のやりがい、深みなどが見え始めてきました。
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ところで、先日、野球部員の一人と話す機会がありました。

高校時代、彼は強豪校で1年生から4番打者を任されるほどの逸材で、鳴り物入りで早稲田にやってきました。
早稲田でも既に主力組に加わって練習していますが、高校時代の勢いは今のところ影を潜めています。

彼がいうには、大学で使い始めた木製バットに未だ対応できていないのだと。

最初は、グリップの握りが固く、バットのヘッドを上手く走らせることができなかった。
最近はグリップが柔らかくなり、ヘッドが走るようになったけれど、どうにも飛距離が伸びない。
具体的には、「これは、外野手の頭上を越えるぞ」というような感じで球を捉えることができても、実際には、そこまで球が伸びていかないのだそうです。
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指導陣からの指示は、「自分はスラッガーだ」という気持ちを捨てろと。
早大OBの青木くん(現ミルウォーキー・ブリュワーズ)をお手本にして、しつこい巧打者を目指すようにと、意識改革を求められているそうです。

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彼は今、自分で納得して、新しい打法を模索するとともに、新しい守備位置にも挑戦しています。
少しずつ手応えを感じ始めているようで、表情も明るかったです。

彼は、肩も足もありますし、スィングは入学時よりも格段にシャープとなっています。

いってみれば、彼はcoachableというわけです。
上級生になった時の彼が楽しみです。
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