また犠牲者が、残念です!
共同通信によると、トヨタ自動車の男性社員=当時(40)=が2010年に自殺したのは過重な業務と上司のパワーハラスメントが原因として、男性の妻(44)が10日、労災を認めなかった豊田労働基準監督署(愛知県豊田市)の処分取り消しを国に求める訴訟を名古屋地裁に起こした。
訴状によると、男性は1990年にトヨタに入社し、車体生産ラインの設計などに従事。08年のリーマン・ショック以降、パワハラを受けるようになった。09年9月から担当を変わったが、パワハラは続き、うつ病を発症。10年1月に豊田市内の林で首つり自殺した。トヨタ自動車は「訴訟の詳細を把握する立場にない」としている。
トヨタはリーマンショック以降、売上生産とも大幅にダウンする事態となり、生産調整で期間従業員の大量雇止めをはじめ、労働者に多大な犠牲を押し付けて事態を乗り切ろうとしました。赤字転落に陥った経営は、部品の取引関連企業には無理難題の単価切り下げを強制しました。
社内では、残業規制、事務・技術職に就く社員を現場に移動させるなどをしたことで、男性社員のように人員が削減されて、残業まで禁止されたことで仕事の納期に支障をきたし矛盾が噴き出てきたものと思われます。
一昔はチームワークでみんなの知恵を出し合い仕事を進めるシステムだったのが、いまは課長でさえも仕事は一人工として働かなければならず、相談する相手もおらず一人で進めなければならないことがしばしばあるのです。技術競争をあおられ、おまけに成果主義評価となり働く者にとって息を抜く暇さえありません。そんな職場環境ですから、残念ながら過労死類は増えることがあっても減ることはないのかもしれません。当労働組合は遺族の要請があれば積極的に支援をしていきたいと思います。