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2月12日(日): チリ、猛威を振るう山火事と戦う/ミッション別ページ

2023年02月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

チリ中南部では致命的な山火事が猛威を振るい続けており、全国の数十万ヘクタールの土地が破壊されている。2月4日にコペルニクスセンチネル3ミッションでとられた衛星画像は、南アメリカで進む火災と熱波を示している。このチリの火災では約27万ヘクタールの土地を消失し、20人以上が死亡し、1千人以上が負傷した。政府は、ビオビオ(Biobío)、ニュブレ(Ñuble)、アラウカニア(Araucania)地方で非常事態を宣言し、火災と戦うための近隣諸国からの国際的な支援を求めている。

左のイメージは、ヨーロッパ宇宙機関のセンチネル3号衛星に搭載された海洋陸地カラー装置(OCLI)と海陸表面温度放射計(SLSTR)からのイメージを組み合わせたものである。これによって、イメージ内のオレンジと赤の色で火災のホットスポットを強調できる。

センチネル3号衛星の SLSTR のデータで生成された右側のマップは地表の温度を示している。このデータによると、ネウケン(Neuquén)の地温は摂氏49度、シエラコロラダ(Sierra Colorada)は45度、マラルグエ(Malargüe)は38度に達している。

この衛星の機器は地球から放射される実際のエネルギー量を測定する。したがって、この地図は、2月4日(現地時間11時)の、ここに描かれた地表面の実際の温度を示しており、これは通常、報告される気温よりも大幅に高温である。
(参考:示された温度は地表面のものであり、通常気象予報等で示されるものより高温である)

チリは10年長にわたる乾燥した天候に苦しんでいる。灼熱の熱波と強風によって炎が広がり、最も影響を受けた地域のいくつかでは気温が摂氏40度を超えるなど、炎を消すための複合的な努力が行われている。世界干ばつ観測所(Global Drought Observatory)の報告によると、パラナ-ラプラタ(Parana-La Plata)盆地での現在の干ばつは1944年以来最悪である。

炎は大気圏に大量のエアロゾルを放出して空気の品質に影響を与える。コペルニクス大気圏サービスは、大気圏での、2月8日までの 2.5b レベルの粒子状物質の予想を報告した。

山火事に対応して、コペルニクス緊急マッピングサービスがアクティブ化された。チリは、破滅的な火災の影響を制限するために加盟国と参加国からの支援を要請した。このサービスは、複数の衛星からの観測を使用してオンデマンドマッピングを提供し、大規模な緊急事態に直面した市民保護当局と国際人道コミュニティを支援する。

<出典>: Week in images ESA --- ヨーロッパ宇宙機関の今週のイメージは、同時に複数の記事が掲載されます。リンク先から該当する記事を追ってください。

<大判>: 左のイメージの大判は こちら 、右のイメージの大判は こちら から。

<ひとこと>: チリは今真夏を迎えている。北半球では昨年夏欧州が過酷な熱さを受けた。地球は確実に大きな変化を迎えているようだ!

 

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