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とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

近江五個荘の外村繁邸

2022-03-26 19:55:38 | 本、作家
昨年秋、近江の五個荘を歩いた。
近江商人の屋敷の中に外村繁邸があり、ああ、あの外村繁さんは、五個荘の出身だったのだと、思い出した。

今日本棚をガサガサやっていたら出て来た。
小説「澪標」

内容はかなり危めな私小説だ。
こんなの出版して大丈夫なのかいなと思ったが。
(昭和35年9月出版)
出版した翌年の7月に癌で亡くなっているので、それで発表しちゃったのかなというような小説。
高校生のころ読んだので、少し刺激的だった。
澪標とは、航路を示す水路標のことだそうだ。


「澪標」(みをつくし)の出だし。
「私が生まれたところは滋賀縣の五個莊である。当時は南、北五個莊村に分かれてゐたが、今は旭村と共に合併して、五個莊町となってゐる。
村の西南部には小山脈が連つてゐる。
繖(きぬがさ)山脈と呼ばれてゐる。
その一峰に、往昔、近江守護、六角、佐佐木氏の居城のあった観音寺山がある。」

この小説は故郷の情景から始まる。
外村さんは三高から東京大学の経済学部へ進まれたようなので、途中から舞台は東京へ移る。初めの奥さんは六本木のカフェに務めていた女給さんだそうだ。
奥さん(とく子さん)がお産で帰郷するのに、二子多摩川まで電車で行き、溝の口から馬車に乗る。
とあるのでとく子さんのご実家は溝の口の近くなのだろうか。
近所の地名が出てくるのでドキッとする。
やはり近江の佐々木氏といい、外村繁さんといい、私の住んでいるあたりとは縁がある。


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