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自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

シルクロードの一部(蘭州⇒青海湖)の旅-3日-

2006-05-11 16:31:43 | Weblog
シルクロードの一部(蘭州⇒青海湖)の旅-3日-

旅の3日目は、バスで走りまくる日程となった。朝7時に、
甘粛省蘭州のホテルを出て、200km走って青海省西寧へ、そこ
から25km走って塔尓寺(タール寺)へ、そこから150km走って
青海湖へ。そこから150km戻って西寧のホテルへcheck in.
軽く走り回ったようにも聞こえるが、標高を見て欲しい。
既述したが蘭州の標高が1510m、西寧は2275m。このくらい迄
なら、あまり気にならない。ところが青海湖は3200m、バスの
中でも空気の薄さが気になる。

この辺りの地図
http://www002.upp.so-net.ne.jp/zhuling/map.htm

塔尓寺(タール寺)解説書には、チベット仏教ゲルク派の
創始者ツオンカパが誕生した地を記念して明代の1560年に
創建されたとある。チベット語の名前がクンブムだそうで
一時は青海一帯に絶大な影響力を持ち、4000人以上の僧侶が
居たとのこと。

塔尓寺
http://www002.upp.so-net.ne.jp/zhuling/luyou_1/qinghai.htm

ここまで読んで私は愕然とした。こういう寺だと我が田舎の
檀家寺のように、小さな敷地に本堂が一つ有って、裏には
和尚さんの家族が住んでる寺とは訳が違う。比叡山延暦寺と
か高野山金剛峰寺とかの本山級の寺に違いない。すると山を
上下することになる。ここは標高2200m以上ある、いったい
どうなることであろうか。

実際に行ってみて、結果は私が悪いふうに予想したとおりに
なった。心臓はバクバク、体は重い、足は動かない。入り口
から順番に見ているうちは良い。本堂を見終わっても、まだ
3分の2程残っている。集合時間の関係でここからUターン
して入り口の集合場所に集結しなければならない。この時の
体の辛さは、大変なもの。歩いても歩いても入り口にたどり
着けないのである。5分遅れた。

で、そこには何が有ったんだと言われれば、数多くの仏殿が
あって、そこに、お名前は日本のお寺にあるのと同じ仏様が
鎮座し、多くの参詣者が線香を焚き、お賽銭を上げて、幸せ
と金運を祈っていた。日本の本山と同じです。ここの名物は、
大法会の時に、山の斜面に掛け広げられる布製の巨大な仏画
とバターで作られる仏像である。バターは冬の固まった時期
に彫刻され、夏には溶けていたが、エアコンが普及した現在
は、木彫の仏像と全く見分けがつかない仏像が、常時展示さ
れている。

青海湖
中国最大の塩湖で大きさは琵琶湖の7倍とか。岸辺に立てば、
海岸に立つのと全く違いは無い。寄せては返す波が、海より
はやや穏やかなのかなと感じるくらいである。塔尓寺から
青海湖まで、私たちのバスは、地道を走った。ゆっくりと
揺られながら、湖に近づいている間、高度が上がっている
ことには、殆ど気がつかない。おまけに、塔尓寺の見学終了
時で既に12時半を回っていたのに、昼食の良い店が無いとの
ことで、湖まで走ってきた。

バスが止まり、昼食だーと降りた瞬間、3200mの標高を感じた。
空気が薄いって、こういうことを言うのか。ここで、高山病に
なる人も居るそうだ。幸い我が一行からは、そういう人が出て
こなくて、楽しく昼食を頂いた。地元料理としてはヤクの煮込
みを頼んだ。堅くてワイルドな味。

ヤク
http://tibet.cocolog-nifty.com/blog_tibet/2004/05/post.html

私はこの時点でも標高3200mをなめていた。食事時に白酒を飲ん
だのである。食事が終わって湖に行く時は、ダラダラの下り坂。
天気は晴れ。眩しい中を湖に近づき、水中に建つ魚雷実験基地を
眺め、波打ち際に立つヤクの背に乗って写真を撮り、土産物屋を
ひやかしてから、観光客が帰るポイントまで電気自動車に乗って
行った。そこは、私たちのバスが駐車している場所まで1kmほど
離れているが、途中に遮るものが無い。遠くに我がバスは見えて
いるのだが、そこまでの歩行の苦しいこと苦しいこと。心臓は
酸素が欲しいのだろう、ドキンドキンである、足は重たく、前へ
進まない。おまけに帰りはダラダラの上り坂。

モーターボートに乗った仲間も居た。青海湖の名所の一つに鳥島
がある。その名の通り、水鳥のコロニーとして有名なスポットだが、
我が一行の見学ポイントからは、対岸と言うほどに離れており、
その姿も見ずに西寧のホテルに向かって帰途についた。帰りは、
すぐに高速に乗り、途中日月山の土産物ショップでトイレ休憩兼
買い物。ここは水晶の産地で、水晶とその製品(宝飾品と、めがね
サングラス)がずらり。

鳥島(青海湖の素晴らしい景色も多数)
http://www.asia-photo.net/silkroad/qinghai/qin.html

ホテルに着いて、夕食へ向かう頃は既に9時を回っていた。西寧の
街が見える頃には高度の苦しさは、嘘のように消えていたのだが、
この時刻ではいろいろ探すよりも、ホテルのレストランでと言う
ことで、無難な夕食を済ませた。疲労困憊の3日目が終わったよ。


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