波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
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波屋山人

フィロソフィーは哲学ではなくて知楽

2010-03-28 21:49:23 | Weblog
フィロソフィーは哲学だと訳されるから、学問だと思われていることが多い。
だけど、音楽や芸術が学問とはまた別のものであるように、フィロソフィーも学問とはまた位置付けの違うものだ。
一般人が音楽や芸術を日常生活の中で楽しんで生活を豊かにするように、フィロソフィーに親しんで生活を楽しめばいい。
フィロソフィーは難しい顔をして取り組むものではない。

なぜ風は吹くのだろう。
なぜ火は燃えるのだろう。
なぜ人は悩むのだろう。
なぜ自分は自分なのだろう。
なぜこのバランスが美しく見えるのだろう。
なぜ常識は常識なんだろう。
なぜ争いごとは起こるのだろう。
そういったことに疑問や好奇心を持った人を、快く迎え入れてくれるのが「フィロソフィー」だ。

欧米では伝統的にフィソロフィーが重視され、哲学部は医学部や法学部と並ぶ存在だったが、日本では文学が上位に扱われ、文学部の中に哲学科が収まってしまっている。

まあ、学校でフィロソフィーを教えないで、経済や戦略や規律を教え込めば、効率よく動く軍人や経済兵士を育てることができるのかもしれない。

ヨーロッパ人がアジアを侵略したときに日本が植民地にならないですんだのも、戦後すぐに経済復興してそれなりの立場を国際社会で得ることができたのも、フィロソフィーを知らず国や企業に尽くした兵隊さんやビジネスマンのおかげなのかもしれない。

だけど、それなりに金銭的にも環境的にも余裕がある社会になったのだから、個人がフィロソフィーを学び、豊かな日々を送るヒントを得てもいい。

フィロソフィーの訳は、知楽とか知術、知芸などでもいいと思う。
(ギリシャ語のフィロ+ソフィアは、愛好+知というような意味だった)
芸術と芸術学が違うように、音楽と音楽学が違うように、知楽と知楽学は違う。

絵画史に詳しい人が絵画の良さをわかっているとは限らないし、
俳句論に詳しい人がいい俳句を作れない場合も少なくない。
音楽理論に優れている人がいい曲をつくれるとも限らない。

何かを研究することと、何かを表現することは、同じではない。
芸術がわからなくても研究することはできる。
哲学史や哲学理論に詳しい人が哲学者を名乗っているけど、それは本来のフィロソファーとは言えない。

抽象的な概念をいろんな角度から眺めたり、あやふやなものに目をつむってその上に複雑な思考の建造物を作り上げる小難しいことが哲学だと思われているふしもあるが、それはなぞなぞや言葉遊びに近い。

自称哲学者よりも、気鋭の文化人類学研究者や心理学者などのほうがよほどフィロソファーであることはめずらしくない。
最先端の知について免疫学者や物理学者や精神分析医や心理学者や芸術家や文化人類学者などが論じ合っているところに、哲学者の姿が見られない場合もある。

それは、ロックやポップスやブルースや民謡の人たちが刺激しあって音楽について語る中で、クラシック音楽の演奏家が共通の話題を見つけづらいのと似ている。


(以上、ものすごくいいかげんに、「知楽」などという新名称をでっちあげてみた。知楽という言葉を使うために、とても適当なことを言ってしまった)



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俳ドル誕生

2010-03-28 21:19:07 | Weblog
先日、折りたたんだふとんに寝転がって本棚を眺めていたら、『日本語あそび「俳句の一撃」』という俳句関係の本が目に留まった。
以前購入したけど読んでいなかったものだ。

手にとって中を見ると、なかなか斬新な句がならんでいる。
俳句を専門にする人ではなく、芸術家や女優や詩人など、個性ある面々が「かいぶつ句会」を名乗って俳句を楽しんでいるらしい。
以前お会いした人の名前もあったので、興味深く読み進めた。

俳句界では、俳句界だけでしか通じない言葉を使う人も多い。
ともすると狭い世界に陥り、異業種の芸術家や海外の詩人に理解してもらえない世界に安住してしまうこともある。

だけど、そのような世界の外にいる人たちは、一般人にも理解できる、芸術として価値のある構造やバランスを俳句に求めているように見える。
だから斬新な印象を受けるのだろう。

パソコンが一般化して盛り上がっていた頃、パソコンに詳しい電脳アイドルとして人気を集めていた千葉麗子さんは、その後ベンチャー起業が注目された頃にソフト関連会社の社長となった。
ヨガブームが到来したときには早々にヨーガインストラクターとなって注目された。
そのチバレイこと千葉麗子さんが、俳句をやっているという。

もしかして、あたらしい俳句がブームになると予感しているのだろうか。
まさか、俳句アイドル、俳ドルを目指しているとか?

俳句愛好者は短歌愛好者の倍の人口だと言われている。一説には数百万の人が毎月俳句をつくっているらしい。
過半数が60代以上だから、30代40代でも若手だ。
1975年生まれで現在35歳の千葉麗子さんは容姿がいいから、俳句アイドルを名乗っても許されるだろう。
俳句界随一の美人、黛まどかさんは1962年生まれで現在47歳。
若手俳ドルの座は千葉麗子さんに譲ってくれるかもしれない。


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