波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
コメント欄はほとんど見ていないので御用のある方はメールでご連絡を。
波屋山人

新大久保のランチ人気店

2009-11-29 17:01:48 | Weblog
ちょっと肌寒くなってきたので、先週は新大久保で3回食べた。
どこもランチはお手ごろ価格。

いつ行っても職安通り沿いの「ノさんの食卓 豚豚」はにぎわっている。
かなりの人気店だ。
なんといっても食べ放題で1080円は安い。

メインの品を1品注文して、あとは10品以上あるおかずを自由に選べる。
チヂミもキムチも煮物も炒め物もサラダもある。
食後のコーヒーも飲み放題だし、ごはんも食べ放題だ。

ぼくのお勧めは、まずユッケジャンかソロンタンなどのスープ系の料理を頼む。
それから、ごはんを持ってきて豪快にスープに混ぜて、ふーふー言いながら食べて汗をかく。
キムチをそこに混ぜ込んでもいい。

店内の大画面テレビでは女性アイドルグループが踊っていた。なんだかみんなとても大人っぽい手足の長いスタイル。ダンスも、ジャニーズみたいな小手先ダンスではなくて、体幹を振動させるような、躍動的なスタイル。
一歩間違えればアメリカのコピーなのかもしれないけど、なかなかすごいエンターテイメントに仕上がっている。

・ノさんの食卓 豚豚
http://r.tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13093381/

次の日は、近くの「両班(ヤンバン)」という店に行った。以前から気になっていたけどなんだか店名がちょっとありふれている気がして、入ったことがなった。
日本語で、「名主」「貴族」などという店があっても、あんまり入る気がしないだろうし。

・両班
http://r.tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13053367/

ここはなかなか落ち着いた印象。店員さんは民族衣装を着ていて、言葉遣いも丁寧。
料理は890円くらいのお手ごろのものが多く、味も辛すぎず、コクがあっておいしくいただける。

韓国料理屋さんには、民族調の店、小料理屋っぽい店、飾り気のない店、モダンな店、等々いろいろあるけど、気分に応じて行く店を変えればいいと思う。
あんまりお腹いっぱい食べなくてもよく、ごちゃごちゃした店よりもくつろげる店がいいときは、両班(ヤンバン)に行けばいいと思う。

一昨日は久々に烏鵲橋(オザクキョ、オザッキョ)に行った。
あいかわらずお客さんが多い。女性客が9割以上だろうか。
ここは、何を頼んでもおいしい。安心して食事ができる。

・烏鵲橋(オザッキョ) 本店
http://www.yakinikutengoku.com/shinjyuku/ozakyo_honten/index.html

店内の大画面では東方神起の東京ドームライブの様子が流れていた。
ほぉ、これが友人のXさんがはまっているという東方神起か、と思いながら鑑賞。
韓国人の男はかっこいいのかそうでないのかよくわからないけど、ダンスはこれまたアメリカっぽくタイトでグルーブ感があってかっこいい。
ジャニーズは日本のダンスを20年遅らせたのではないかとぼんやり思った。

韓流ブームが下火になったり不況の影響もあったり、新大久保を訪れる人は少し減った印象があるけど、一部の店は集客力を保っている。

店内でまったりと食事をしながら韓国アイドルの話で盛り上がっている40~50代の女性グループの姿も一定数いる。

ぼくみたいに、あんまり韓国に興味がなくて、べつに韓国アイドルや韓国女性にあこがれているわけでもない人でも、新大久保は気楽に楽しめる。
特にランチはお得だから、近くの人はぜひ足を運んでもらいたいと思う。


コメント (1)
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西麻布の長野屋試飲会、青山のアートダイバー(中沢新一&細野晴臣)

2009-11-29 16:06:44 | Weblog
昨日の午後、西麻布に行って長野屋さんが主催する試飲イベントを満喫した。
夜には青山に行って、中沢新一と細野晴臣のトークイベントを楽しんだ。

渋谷から西麻布、西麻布から青山、青山から渋谷までよく歩く1日だった。
秋の深まった都心ではイチョウの葉が色づき、コートを着たスタイリッシュな女性の姿が目にとまる。

長野屋の試飲会には毎年行っている。
飲食店の人の参加が多いけど、一般の人も少なくない。出版関係の人も来ている。

メイン会場では様々なワインを試飲した。
ニュージーランド北島の白ワインがぼく好み。
ハチミツを思い出させる甘みがありながら味に厚みもあり、目立たないけど酸味も含む。
ミネラル感が、ギリシャの島の白ワインを思い出させた。

各種の赤ワイン、白ワイン、スパークリングワイン、シェリーなどを試したあと、他の会場に移って果実酒なども試飲。
最後の会場では日本酒や焼酎を試飲。一東マッコリのブースもあったけど、生マッコリは品切れ中だった。
「名刺をもらえたら一般の人でもサンプルとしてお送りする」、と親切に言ってもらったけど、遠慮。
ぼくは新大久保の韓国広場でときどき購入しているから、生マッコリの良さはよくわかっている。

日本酒は、「まんさくの花」や「麒麟山」や「加賀鳶」といった有名なところが来ていた。
だけど、ぼくの好きな日本酒とは少し違うタイプのお酒を出されていた。
ぼくは、「磯自慢」や「水芭蕉」や「龍力米のささやき」などのように、爽やかでありながらうまみもあり、アルコールのつんとした感じがなく、甘みがべたっとしていない、すいすい飲める瑞々しい日本酒が好き。
ろ過しすぎると旨味が消えてしまうし、水っぽくなるし、アルコールの存在が強くなってしまう。
日本酒の価値は、アルコールで酔うことではなく、繊細な旨味のバランスを楽しむことだと思う。

一緒に行った女性2人(彼女ではない)もなかなかお酒に強く、各種の焼酎を試飲していた。
中でも大海酒造の試飲ブースはソファもあり、ゆったりくつろげる。
奥まったわかりにくい席だけど、普段はキャバクラのVIPルームとして使用されているらしい。
蔵元の方も楽しい方で、大海酒造の「海」や「くじら」など各種の芋焼酎をおいしくいただいた。
やっぱりお酒は楽しく飲むのがいい。楽しく飲めるお酒にはファンもつく。

かなり飲んだ後、女性たちと別れてぼくは青山に移動。
国連大学前のファーマーズマーケットで減農薬の玄米を購入。6合で980円。
彼女と合流して開場1時間前から青山ブックセンターに並ぶ。

時間が来て会場に入ると正面の2列目を確保。
中沢新一さんと細野晴臣さんの登場を待つ。

中沢新一と細野晴臣の聖地めぐり対談集「観光」が刊行されたのは1990年だ。
当時、ぼくにとってとても印象深く大事な本のひとつだった。

2か月ぶりに見る中沢新一さんは前回よりもスリムになられた印象。
あごもすっきり、おなかもひっこんで、若々しい。やっぱりこうでなくては、とうれしく感じる。

細野晴臣さんの姿を拝見するのははじめてだけど、テレビやyoutubeで見る姿と同じ。
本人によると、最近からだのことに意識的になったらずいぶん痩せたらしい。
なんだかおしゃれな靴を靴をはかれている。

中沢新一さんと細野さんは旧知の間柄だから、あまり語らなくても通じるものはあるのだろう。
あえて一般の人たちの前で2人が語ってくれることは、どのような一面だろうか。

2人の話した内容を少しメモ。
走り書きなので、意味がよくわからないかも。中沢新一さんの発言はN、細野さんの発言はHで示した。

(N)言葉をしゃべるのは肉体、体。言葉を扱っている人も体のことを考えないといけないのでは。

(H)音楽の原体験は体で感じる低音だった。テクノは脳が生み出した音楽。ゲームみたいだった。

(N)子どもは真剣に死のことを考える。

(H)子どもは低域に反応する。かなり重低音。体で感じるような。
(N)キリスト教は高音域。子どもの声を利用する。

(H)日本の芸能界は進駐軍の音楽からはじまった。ホリプロ、ナベプロの創始者も進駐軍向けのバンドをやっていた。
(H)いつの頃からかジャズとポップスが別れてきた。

(N)白金の低地も海だった。慶応大学のあるところはかつて島だった。

(H)伝統的にピアノを習わされる家系だった。
(N)いいなぁ。私は尺八だった。

(N)亀屋のカキのタネの箱はドラムにすると軽い音が出る。お能の鼓のような音が出る。

(N)はっぴぃえんどは、時代に対するプロテスト。はじっこ。でも時代に引き込まれずにはいられない。若者、学生の中にカウンターという意識。こう流れるけど抵抗していきたい。
(N)東京の叫びでもあったのではないか。それまでの東京は自然。それほど改造しないで東京の景観をつくっていた。それが高度成長やオリンピックにひっかかって、成長のまさにそういう場所として東京が選ばれた。
東京の自然地形を切り崩して、東京の地形を大改造していくという時代が青春時代にぶつかった。

(H)1964年くらい。それから前と後の形が変わってしまった。むかしの写真を見ても、どうしても思い出せない。自分の中のイメージより古い。首都高が出てきたときはびっくりした。すごいなと思った。ネガティブではなく。地名も変わり、霞町も西麻布になった。
(N)空間が記号化してきて、付着している記憶が断ち切られて記号の空間になっている。
(H)だから、アースダイバーかが、大事。
(N)はっぴぃえんどは東京の叫び声。

(N)聖地は何万年も前からの記憶が残っている場所。神社も寺もいらないんじゃないかと思うくらい。人間の頭だけで作り上げたものではないところを見てみたかった。聖地めぐり、「観光」。

(N)いろんな経験をして、いろんな音楽の探求がある。
(H)いまだに悩んでいる。いろいろ引き裂かれて。
(N)内田裕也も引き裂かれて、逆のほうに行った?

(H)あえて音楽を日本語でやろうと思った。日本にポップスはなかった。移植してきたものだから。
(H)YMOはインスト。寺内タケシにほめられた。よくやった、と言われた。

(H)アメリカでもおもしろい現象がある。アメリカをルーツにしていない音楽をやっている若い人が増えている。アフリカ音楽とか。

(N)細野さんは追分、江差追分を追求して大陸、アラブまで行った。
日本でルーツを探す人は沖縄の方に行く傾向があるけど。

(H)沖縄の登川誠仁(のぼりかわせいじん)は三線でカントリーを歌っているけど、引き裂かれていてショックだった。めちゃくちゃ英語。クレオールみたい。どうでもいいけど、引き裂かれている。
(N)引き裂かれていると、断層面みたい。だから、ザラッとしたものがある。ずれた時のザラッとした感じ。それをならすと整合性のあるなめらかな曲ができる。
発想が生まれるときはザラッとしている。それをどう表現するか。変換して最初のザラ感が残る。システムに合わせてざらつきを変換する。うまくいきすぎるとザラッとしたものがあるようにみえて現実味がなくなるイヤでイヤでならなくなる。
(H)まったく同じだ。
(N)ザラつき感。

(H)自分が好きなものはみんなもの好きだと思っていた。幻想だった。

(H)オノ・ヨーコさんはすごい。76歳。ロックシンガー。ステージのパフォーマンスを見て横尾忠則さんもびっくりしていた。横尾さんより年上。

(H)今の人たちはすごい。日本人じゃない。黒人ですよ。エグザイル、青山テルマ、黒人ですよね。
ちょっと前の久保田利伸は、惜しい。民謡やればいい。三橋美智也に似ている。今の人にはそういうことを感じない。

(N)矛盾もなく黒人になってしまえる日本人がこれからどういう世界を作って行くか興味がある。日本人もこれから世界の中、アジアの中で立ち位置が変わってくる。アメリカも立ち居地が変わる。今、ドラスティックに変わってきている。
方向性を示すような仕事をしたい。
自分の体験したことのない変化が起こっている。
かつて見たことのない人類の世界ができてくる。だけどビジョンとして方向性を作っておきたい。

(H)絶望には至っていないけど悲壮なだけです。

(N)日本人に最適な生き方ってあると思う。そこに結晶させていきたいと思う。

(N)坂本龍一は、細野晴臣に、暗黙知の中で共通のものを見つけている?
(H)教授も成長期ですよ。
(N)一緒にやったことがなくてもいつも反対側にいる人。細野さんは東京の人。この60年が深くすり込まれている人。坂本さんはある意味九州、大阪を感じる。
ユーモア感覚は大阪。
(H)松竹系?
(N)細野さんは浅草。
(H)声が低いと落語ができない。

(H)音楽業界とは関係を持ちたくない。
(N)一緒だね。アカデミズム、全然関係ないです。

(N)日本人はもっとヘンな人が増えないと。
ヘンな人はいじめられる。いじめはなんとかしないと。
いじめられているヘンな子が、いちばん可能性があるんじゃないかなぁ。




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