リアルト近くの静かなホテル
「Ai Reali(アイ・レアーリ)」のロビー
■2013年12月24日
今回、私が選んだベネチアのホテルはリアルトの近くなのですが、こんなところから入るん?と思うほど、大通りの脇道から奥へ徒歩を進める場所にありました。リアルト付近のにぎやかさから逃れてぽつんと立つような、そんな静かな環境にあるホテルです。ネットの評価がとても高く、キャンセルは二日前まで無料だったので結構早くに予約を入れました。冬の時期の早割だから三泊も出来るのですが、この円安も相まって観光シーズンになれば結構ハードルの高いホテルになるだろうと思います。
私の部屋の前
正面にあるドアを開けると私の部屋(*^_^*)
建物内に入ると、ぱっと明るいロビーが広がり、良い香りがしています。隅々にまで気が配られていて、清潔で明るく気持ちがいい。スタッフの応対も全て申し分なくて、ネットの高評価も頷けました。
部屋の額縁に入れられたテレビを付けると…
画面にはkazu様、よくいらっしゃいましたとご挨拶が(^^)
部屋はダブルのコンフォートタイプのシングルユースで、小さいけれど室内もシャワーブースも暖かくて快適でした。金色に輝く額縁に入った部屋のテレビを付けると、画面にはVenvenuto Kazu 様(よくおいで下さいました~)とデジタル表示が出てびっくり。「あっどうも~恐れ入ります」と私は思わずテレビに向かって頭を下げたのでした。
部屋の担当者の名前が書かれたカードも置いてありました
実は、このホテルを起点にしてラヴェンナまで日帰り旅行をした日、うかつにも少しまとまった現金を部屋の鍵のないロッカーに置いて出かけてしまいました。現金は日本円と50ユーロ紙幣が混じっていましたが、ホテルに戻ったとき正直ドキッとしました。前日、部屋の掃除は断っていたにもかかわらず、戻ってみるとベッドのシーツは取り替えられているし、タオルも全て新しくなっている、部屋もトイレもシャワーブースもきちんと整頓されて明らかに掃除をしてくれたのが分かったのです。
このホテルも水上タクシーの専用船着き場があってロビーからタクシーに乗船できる
外出時には、貴重品は大抵フロントに預けるのですが、この日は部屋には誰も入らないだろうという意識と共に、私の注意も散漫になっていたのだと思います。恐る恐る開けたサイフには異常はなくてほっとしましたが、一人で旅行していると時として緊張のたがが外れるときもあって、そんなときが何かと危険です。ここだけの話、こんな時、いいホテルで良かったと心底思うのです。
朝食のレストランのテーブルで
窓の外は小運河
ゴンドラのみならず、荷物を積んだ船も行き交います
今朝は向かいの船着き場にビールとワインを下ろしている船を見ました
前述しましたが、このホテルではスタッフの対応も申し分なくて隅々にまで心遣いと目配りが行き届いていました。以前ローマのあるホテルの朝食会場で、日本人客相手に声をひそめながら話をしているカメリエーレ(給仕さん)がいましたが、何気に耳を傾けていると、「自分は、趣味で日本のコインを集めている、持っていないか」と聞いていました。日本人の観光客は、サイフを出して日本の硬貨を探していましたが…う~ん…何とも複雑な気持ちで見た光景…
4つ星のホテルでも従業員の態度ひとつで品格は一気に落ちてしまう。滞在中に観光客とこのカメリエーレが親しくなった上でのことかもしれないけれど、少なくとも、朝食のレストランで交わされるような会話でないことだけは確かですよね。