細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

作文

2012-08-28 18:19:55 | 研究のこと

今日は夜中の2時半に起きて,仕事をして,かつ長女のお弁当(サンドイッチ)作り,家族の朝食の準備。サンドイッチはたくさん作ったので,ついでに自分のお弁当にもして,かつ,申し訳ないのだけど子供たちの夕食にもしました。

大学で業務を終えた後,13:00~18:00の予定で四ッ谷で示方書の維持管理編のひび割れWG。私がこの章の取りまとめ役となっておりますが,WG4名で実質的な初めての議論を行いました。ある事情で他の章に比べて圧倒的に作業が遅れておりますが,まあ仕方ありません。

5時間弱,議論しながら,事前に作ってあったたたき台をプロジェクタでホワイトボードに投影しながら,リアルタイムで修正し,作文をしていきました。今日は,土木学会の会議室が満杯で,付近のルノアールの会議室を借りました。よって,プロジェクタも延長コードも私が大学から持参しました。重かったよ。

でも,今日はとても勉強になりました。示方書類の作文にもっとも熟達しておられるOさんが,文章を創案され,それに皆で意見を言いながらブラッシュアップしていく,というのが基本構図。私もこの手の規準類の作文は全くの素人であり,どのような思想で作文をするのか,とても勉強になりました。今日は,未熟だった章がかなり改善され,今後の改善の方向性も何となく見えてきました。

取りまとめ役をしながら,実は多大な勉強をさせていただいております。とてもありがたいことです。

東京駅からの帰りのグリーン車で,一杯飲みながら,この日記を書いています。心地よい疲れ。

帰宅後,子供たちの世話をして,また早く寝て,再び2時半頃に起床する予定。明朝は,AM6:20発の飛行機で長崎へ。いよいよ研究室夏合宿です。出発前に,また長女のお弁当などを作ります。

怒涛のように夏の日々が過ぎ去っていきますが,充実感を覚えています。


インフラ,交流

2012-08-24 12:24:22 | 人生論

今月の頭はタンザニアにおりましたが,帰国してすぐに東北にも行きました。

今週は19日の日曜に石垣島から戻ってきたのですが,5日後の今日24日金曜日は,札幌に日帰りで出張しており,長い日本列島の南と北にごく当たり前のように出没できています。その間には山口県に出張して講習会で講演もしましたが,実は今週は高専編入試験や大学院入試その他にも対応してきました。

まさにインフラに支えられて動き回っているわけです。

昨日,23日は午前6時にホテルを出て,空港行きのバスが山口県のひび割れ抑制システムの主戦場となった山口宇部道路をスイスイ走って35分くらいで空港に到着。以前に比べると格段に便利です。ANAで羽田に到着したら,ほぼ待ち時間ゼロでバスに乗り込んで首都高を走って横浜駅へ。このバスにもスイカで乗れます。YCATに到着後,すぐにタクシーにのって横浜国大へ。大学で重要業務をこなした後,横浜国道事務所で総合評価の審査。さらに大学にタクシーで戻ってコンクリートカヌー大会への決起集会+残業。

先ほど,新千歳から電車に乗りましたが,これもスイカでOK。スイカのチャージもいたしました。

インフラと,それに付随する情報技術の発達で,これほどまでに便利な世の中になってしまいました。

さて,この状態でどうアクションするかです。便利さにかまけて堕落しては終わり。これだけ「交流」できる素地があるわけだから,とにかく動き回って交流する。竹村公太郎さん曰く,人間,生物が生きていく上で不可欠なものが「安全」「食料」「エネルギー」「交流」でこの4つが文明の下部構造(インフラ)をなす,とのことです。

「交流」しなくなったら人間も滅びます。

動き回って情報を交換して,各地の動きが活性化する。私が今月動かせていただいているのも,いろんなところのお金が使われています。世界銀行のお金もあり,奥さんの収入もあり,山口県の予算もあり, 高速道路総研からの共同研究費用もあり,もちろん国の予算もあります。動き回ることでお金も回ります。

すごい時代ですが,その状況でどのように行動するかが求められます。チャレンジングだね。 


山口県

2012-08-23 09:55:33 | 研究のこと

昨日は,午後に山口県の講習会。品質確保をテーマにした講習会でした。

建設業の協会や,生コンの協会の,コンサルの協会なども共催,という時点で「協働」 のすごさが分かるかと思います。また,参加者は400名程度であった,とのこと。すさまじい集客力です。

田村先生の基調講演「この国とコンクリート」の後,私も,ひび割れ抑制システムによる表層品質の向上,の内容で35分ほど講演。
その後,山口県の技術管理課,生コン,県の技術センター,施工者2件,と合計で7件の発表があり,非常に充実した内容であったと思います。これほど多岐に渡る内容を包含できる力というのが山口県のシステムのすごさです。

また,施工者からの発表のうち,逆T型の擁壁という何てことない構造物のひび割れ抑制,品質確保についての20分のプレゼンは,山口県のシステムのすごさを物語っていました。山口県の「施工の基本事項の遵守」は本物です。システムの運用から5年が経過し,フィロソフィーも浸透しているし,各プレーヤーの技術力の向上も確かなものであると,改めて認識しました。

もちろん,システムにはまだまだ改善点はありますので,「品質確保指針」という新たなステージに向かって改善の努力をなさっているわけです。自治体がこれほど前向きに,改善の努力を実行できるのは本当にすごいことだな,と夜の懇親会も含めて感じ入りました。

「施工の基本事項の遵守」はこれからの非常に重要なポイントの一つです。言葉では分かっていたし,いくつかの事例は見聞しておりましたが,昨日の講習会でより深く理解することができたと思います。非常に貴重な講習会でした。このような講習会を,ぜひ横浜市や群馬県の方々にもみていただきたかった。それは後悔しています。

さて,朝一番の便で羽田に戻ってきました。大学に戻って外出も挟みますが,種々の業務です。

明日は今度は札幌へ日帰り。JCIの講習会で,施工時の不具合の補修に関する講習会。この委員会の講習会は全国各地で行なわれている最中ですが,明日の札幌のものしか都合が付きませんでした。直前に飛行機を予約したので,結構費用が高く付きましたが,投資です。とにかく必要な,重要な情報を獲得するための投資は惜しんではなりません。


夏の終盤戦

2012-08-21 19:03:05 | 職場のこと

19日に家族のうち一人だけ、石垣島から帰ってきました。休暇モードから仕事モードに切り替えるのは一瞬では行かず、19日の夜は一人でテレビを見たりしてだらけておりました。深夜の3時に起床して仕事モードに切り替えました。

20日は高専編入試験、21日は大学院入試と一気に業務モードに。20日の夜は、私が主催した前期勉強会の打上げという名目で飲み会をしました。一緒に勉強した仲間ですので、楽しく飲むことができました。 5人で行った2次会は立ち飲み屋でフィロソフィーを語っておりました。結構飲みまして、かなり気分よく、Michael Jacksonの歌を大音量で聞いて、歌いながら(吠えながら?)帰っておりました。案の定、二日酔い。

今日の21日は、自分の仕事をじっくりするつもりでしたが、結局13時半から19時ごろまでずっと研究の打ち合わせ。M2の中間審査が控えていることと、ドクターの学生2名とも打ち合わせをして、結構濃厚でした。学生たちはみな一所懸命頑場っており、研究も進んでおり、頼もしいです。やはり少しずつ進んでいる研究の打ち合わせは非常に楽しい。

さあ、8月の終盤に差し掛かりますが、明日からいろいろと動き回ります。右足の親指を負傷しており、靴を履けない状況に陥っており、明日の山口県の出張へは右足だけサンダルで行くことになるかもしれませんが、仕方ない。

22日は山口県の講習会で30分ほど講演。山口のシステムのいろんなプレーヤーが講演されるので、講習会でもしっかり勉強させていただきます。湯田温泉に宿泊し、意見交換会も楽しみ。

23日は朝の飛行機で羽田に戻ってきて、学内の重要な業務+横浜国道事務所での会議など。24日は札幌へ日帰り出張。25日はコンクリートカヌー大会。

27日はM2の中間審査で夜は非常勤講師の懇談会。私は教務委員ですので、この懇談会の段取り担当です。28日午後には、懸案だった示方書の維持管理編のひび割れに関する新設章の初ミーティング。草稿は何とか形にしていますが、ここからブラッシュアップが始まるので、私も取りまとめ役として勉強させていただきます。

29日~31日は研究室の夏合宿。 我が研究室の夏合宿のクオリティは素晴らしいので、今年も非常に楽しみです。雲仙普賢岳、諫早湾の干拓、軍艦島、長崎大学の道守、その他盛りだくさんです。毎回、多くを学ばせてもらえる貴重な合宿です。

というわけで、動き回っている間に8月は終わってしまいそうですが、その合間にいろいろと片付けないといけない仕事があります。楽しく頑張りましょう。 


石垣島

2012-08-17 05:13:06 | 家族のこと

16日に石垣島に来ました。2年連続2回目で,家族でとても気に入ってます。

昼過ぎに到着したので,昼食を食べた後,ホテルのプライベートビーチ(マエサトビーチ)で遊んで,その後ホテルのプールで遊びました。長女,次女ともに水遊びが大好きで,満喫していました。

夕食は軽めに沖縄料理。八重山そばで締めて,その後,夜のお散歩。大きなカエルがいたり,カタツムリの大群を見つけたり,いつも通りの生き物大騒ぎになりましたが,これもまた子供ならではの楽しみ方です。このホテルのジェラートがとてもおいしく,みんな一つずつジェラートを買って,夜風に吹かれながら食べました。

私は一人,夜中の3時に起床して示方書の維持管理編の仕事。なかなか手が付けられなかった業務でしたが,ようやくこの業務の順番が回ってきまして,作業を進めています。どんな業務もそうですが,作業が始まって少し形になってくると楽しくなってきます。夜中5時に,部屋の冷蔵庫からオリオンビールを取り出してきて,プシュ!と開けました。オリオンビールを飲みながら,石垣島のホテルで夜明け前に示方書の作文。こういうのもなかなか乙でございます。

17日中の早い段階で一度,この章(ひび割れ!)のWGのメンバーに原稿の叩き台を送付してご意見をいただき,数日で形に仕上げていく予定です。いつの間にか私が取りまとめ担当になっておりますが,これもポジティブに捉え,世の中が過剰にひび割れに反応している現状を少しでもまともな方向に導ける?ように作文し,WGで議論を重ねたいと思います。

17日は竹富島に船で渡る予定。もっとも沖縄らしいところらしいので,雰囲気を楽しんできたいと思います。

夜明けまでもう少し作業を進めて,長女を起こして朝の散歩に行きます。ここのビーチは,ヤドカリが非常に多く,特に早朝は数千匹くらいいると思われます。ヤドカリと触れ合うのもいいものです。旅行での長女との散歩は大好きです。私の一生の思い出となると思います。 


夏休み2012

2012-08-14 06:33:48 | 家族のこと

11日の土曜日早朝に仙台を出発して,夏休みに入りました。ここまで約20日間,休日無しであちこち動き回って仕事しました。

11日の午後はフランスから日本に遊びに来ているXavier家族(奥さん日本人)を我が家にご招待して楽しいひと時。日中はみんなでセミ取りに行ったり,我が家のベランダで子供たちは小プールで水遊び。

11日の夜に長女,次女とセミの幼虫を探しに散歩に行きました。見つけた幼虫を持ち帰り,私も初めてセミの羽化を見ました。感激。何と,そのあと13日の晩まで3晩連続で計7匹,幼虫を持ち帰って羽化させることになります。

12日は長女とカレー作り。初めて、最初から最後まで一緒に作りました。夏野菜がたっぷり入ったチキンカレーです。タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、すりおろしリンゴ、ホールトマト、ヒヨコマメ、ゴーヤ、ズッキーニ、ナス、しいたけ、にんにくが入ってます。そのチキンカレーに、ゆで卵、チーズをトッピングです。

13日は再びXavierとその長男と,私と娘二人とで,プールへ遊びに行きました。プールのみならず敷地内に3D巨大?迷路も催されていて,子供たちは大喜びでした。

12日,13日と全く仕事をせず,読書もほぼゼロ。たまったガスを抜いて,子供たちと触れ合う時間を多く持ちました。

今日14日は終日出勤。AM2:30に起床して仕事を開始しました。大学で一日,業務のため拘束されます。一つ大きな仕事ですが,今日,何とか目鼻が付いて一安心,となるでしょうか。夏休みの真ん中に一日勤務日があることは,夏休みボケを軽減してくれそうで,実はありがたく思っています。

明日15日から夏休みの後半戦で,16日からは家族で石垣島へ旅行に行きます。 家族水入らずで楽しい時間を過ごせればと思います。

一部の方にご心配をおかけしているかもしれない,示方書維持管理編のワークですが,夏休みの後半戦から開始いたします。仕事は締切りごとに一つ一つでしか片づけられませんし,家族との時間も大切。致命的なご迷惑をかけないように,責任を果たせればと思います。 


最終審査

2012-08-09 08:54:44 | 研究のこと

昨日は,私が主査を務める博士論文の最終審査でした。

研究の内容としては,表面吸水試験方法の構築と,表面から内部への水の動きの分析であり,新しい知見を多く含み,コンクリート工学の発展に貢献できる貴重なものと思っています。

この研究に取り組んだ留学生は,非常に苦労をしたので,まさに死闘でした。体調を崩してから療養のために2度帰国し,2度目の帰国から戻ってからは鬼神のように頑張ったと思います。母国や日本での多くの方々に支えられて何とか乗り切り,さすがに昨日はほっとしたことでしょう。ほとんど睡眠もとれずに最終審査に臨んだのだと思います。

もちろん,もっとスマートに,すいすいと行けるに越したことはないですが,博士論文なので一定以上のレベルに到達するまで主査としても妥協はできません。修了を遅らせることも視野に入れながら,でもベストを尽くそうと学生と約束をして,頑張ってきました。

研究の理解度はまだ十分でないかもしれませんが,今年度に入ってから行ってきた非常に貴重になるであろう研究成果を,帰国までに投稿論文の原稿としてまとめることも約束しています。本人も強く希望しています。その過程で理解が深まるでしょう。

無事に最終審査が終了しました。よかった。

もう一人,椿先生が主査を務められた留学生も同じ日に最終審査を無事に通過しました。

二人とも,研究室に来たばかりのときに比べると,見違えるようになってくれたかと思います。3年の留学というのはとてつもなく大きな経験になるのでしょうね。 


24年度序盤戦 終盤

2012-08-07 10:02:41 | 職場のこと

昨年度23年度はかなり激しく活動した1年間でしたが、強い思いとともにスタートを切ろうとした今年度、24年度の当初はいろいろとつまづいたり、どうもGW前後から体調も優れず、ペースをつかみきれないまま時間が過ぎていきました。

体調が優れなかった理由は、おそらく花粉症の薬を飲むのをやめて心身のバランスが崩れたのだろうと推察しています。重度の花粉症であり、飲み薬に頼らざるを得ないのですが、来年以降の体調管理に反映させようと思います。

いつの間にかすっかり元気になって、タンザニアの出張も何事もなく無事に終えました。7月から8月の前半、かなりの業務量をこなしているはずですが、ほとんどストレスもなく、ある意味で淡々とこなしています。これまでの経験で、まあ何とかなると心の底で開き直っているためと思います。一部、示方書の改訂関係で作業が遅れてしまっているものもありますが、まあ仕方ない。これは夏休み期間に挽回です。

多少のことでは動じないタフさはだんだんと身について来ているように思います。それくらいが昨年度からの成長でしょうか。

まだ今年度は大きなステップアップを実感できていません。焦らずしっかりと研究に取り組みなさい、ということでしょうか。

明日8日は、パキスタンからの留学生の博士論文の最終審査会です。私が主査を務める2人目の学生となります。本人もいろいろと苦労しましたが、何とかここまで頑張ってきました。今夜、時間をかけて最後に近い指導をすると思いますが、最終盤に来て成長が見られており、期待しています。

明後日9日から、南三陸町で津波の被害の調査とミーティング。私は途中で離脱して、10日に仙台に向かい、東北地方整備局で打ち合わせ。山口県の品質確保の仕組みを、何とか被災地の復興工事での品質確保に応用するための打ち合わせです。田村先生、二宮さんと「三本の矢」(岩城先生命名)で臨んできます。その夜は、岩城先生と4人で熱く語ることになると思いますが、 24年度の中盤戦、終盤戦へ向けての布石を敷ければと思っています。

8月後半は例年通り入試行事、8月末は研究室の2泊夏合宿@長崎、9月の中旬はイギリスへ10名の学生の研修旅行の引率、9月下旬には鞆の浦でのビッグプロジェクト、などいろいろ動き回りますが、いつも夏休みに思うことですが、論文投稿に注力をしたいです。

9月に修了予定の留学生は表面吸水試験の成果をJounal論文へ。すでに日本語で投稿済みの表面吸水試験の成果もACTへ投稿すべきと思っています。これも夏休みの間に着手。そして、じわじわと執筆を進めている山口県のシステムの効果のJounal論文、これはもうこの夏休みで絶対に書き上げて投稿です。

スローペースで始まった今年度の序盤戦も、ペースが上がってきた状態で夏休みに入れてよかったと思います。 

 


肩車、くにのはじまり

2012-08-06 15:52:46 | 家族のこと

昨夜は20時ごろに自宅に到着しました。うなぎ弁当とキムチを買って家で夕食にしました。

食べている途中から、次女が「肩車ー」。さすがにタンザニアからの長旅で帰宅した直後だったので、「パパご飯食べてるでしょー。食べてる間は待って。」と言いましたが、食べ終わるなり、肩車、肩立ち、ぐるぐる回転、肩肩だっこ、床から大ジャンプなどなど、一連の肉体系遊びをやらされました。まあ喜んでもらえて何よりです。

その後、長女、次女にタンザニアのお土産を渡して喜んでもらいました。 

シャワーを浴びてさっぱりした後、長女と次女に一冊ずつ絵本を読んでやりました。長女と次女が祖父母の家に遊びに行っている間に購入した、くにのはじまりを長女に読んでやりました。この絵本は、私の愛読する志誌Japanistで紹介されていたもので、子供が読むだけではもったいない、ぜひとも大人が読みたい絵本として紹介されていました。確かに秀逸で、いわゆるイザナギ、イザナミのお話ですが、長女のものすごく興味を持ったようで、「続きが読みたい」と言いました。今日、早速続きの2~4巻を購入しました。3巻がいなばの白兎です。全部で6巻。

その後、長女と並んで寝ました。

3時に二人で起床して、オリンピック観戦。ボルトの準決勝と決勝など応援しました。二度と見れないかもしれないレベルのアスリートのパフォーマンスをどきどきしながら観戦することも大事。

今週をしっかり働けば、11日午後からは基本的に夏休みです。子供たちといろいろ遊ぶ約束をしております。 


タンザニア滞在終了

2012-08-04 15:55:50 | 人生論

モーゼスさんのマネジメントも抜群で,初めてのタンザニア出張も無事に終わろうとしています。今回は一ヶ国だったのと,移動が多くなかったので,ホテルでの時間も十分にあり,日本の仕事もそれなりにこなすこともできました。体調も一度も崩れずに,むしろ日本にいるときよりも調子が良いくらいでした。これから帰路につきますが,長旅の間もその時間なりに楽しみたいと思います。

出張中にモーゼスさんと十分にコミュニケーションが取れたことがまず何よりよかったです。本当は日本人の学生たちともこれくらいコミュニケーションが取れるとよいのでしょうが,4月に研究室に入ってからまだほとんど会話もしていない4年生も複数いる状況です。改善すべきかと思いますが,日本人の学生との距離は全体的に年々離れて行っているように感じます。学年によっても違いますが。

一人で出張するときは,自分のIdentityを考える時間が多くなるのですが,今回もいろいろと感じました。今回もいろんなところを訪れましたが,政府機関であろうが,大学であろうが,すぐに相手と打ち解けて,十分なコミュニケーションを楽しむことができたので,一個の人間として確立されてきているという感覚を持つこともできました。私一人以外,全部タンザニア人というような状況でも,非常にリラックスした心持ちでいられるようになったので,精神的にもだいぶタフになってきているのでしょうか。

モーゼスさんによると,私は非常にSocialな人間である,とのこと。今回も初対面のミーティングでも大体途中から笑いが生じて,ちょっとしたジョークも飛び交ったり,という雰囲気になります。ちょっとした笑いというのは,世界共通のツボのようでして,やはり打ち解けると,ミーティングは楽しくなります。社交性は場数を踏むほど高まっていくようにも思うので,今後もどんどんとSocialな人間になれればと思います。

日本にいると自身のIdentityに悩んでしまうときもときどきあるように思いますが,他の人の真似でなく,自分でなくてはできないような生き方を常に模索していければと思います。日本人であることを大切に思い,日本に対して誇りを持ち,ユーモアを忘れず,熱く,パワフルに,Civil Engineer・研究者して研鑽を積み,愛をもって教育に心身を捧げ,結果として世界にも貢献する。そのようなイメージで行ければと思います。 

さて,帰国するといくつも大物の仕事が待ち受けています。帰りの飛行機の中も,そのうちの一つにじっくりと頭を使いたいと思います。

家族に会うのが楽しみです。長女は約束していた百人一首を45番まで覚えたかな?

 


悲壮感だけでは

2012-08-03 12:38:22 | 人生論

タンザニアに来ていろいろと感じます。

日本人や日本は悲壮感ばかりで物事を推し進めようとしているように以前から感じます。決死の覚悟,悲壮感も確かに大事ではあるのだけど,長続きしません。人間はやはり楽しいから続けるのであって,夢や遊び心もないと息が詰まってしまいます。

私もしごく真面目に生きておりますが,いろんな方からいろんな形容をされます。まあ,大概は「熱い」「タフ」「バイタリティ」といったものなのですが,私自身は「あほやなあ」と自分自身を思うことがしばしば。他人から見たら少し滑稽に思えるようなことに熱中したり,全力で取り組んだり,という姿を見て「あほやなあ」。多分,いろんな方が私のことを「あほやなあ」と思っておられると思いますが,さすがに面と向かってそうは言えませんわね。

今回のホテルの部屋は快適で,かなり大きな鏡もあるので,上半身裸+ボクサーパンツで,ラジオ体操第1+第2,筋力トレーニングなどを起床後にやっています。体の動きもしなやかで,筋力も鍛えればまだしばらくはパワフルに行けそう。タンザニアのホテルで深夜にこんなことをやっていると「あほやなあ」ですが,健康で何が悪い。健康な体が,熱く,タフで,バイタリティに溢れた活動を支えるに決まっているのだから,「あほやなあ」と思うことを続けるのでよいのです。

楽しければ,人が集まってきます。悲壮感だけでは難しい。山口県の取組みや,データベース委員会での議論も,ベースにあるのは悲壮感ではない。何とかしなきゃ,という使命感はあるけど,夢を語り合って,実現に向けて各所で奔走しています。そしてコアメンバーが集まるときの会話,懇親はとにかくエネルギッシュで楽しい。私もエネルギーを放出しているとは思いますが,たくさん元気や勇気をいただけます。

タンザニアの人々を見ていると,まあのんきなものです。タンザニアにいても,多くのメールを日本からいただきますが,まことに悲壮感の漂う,かつあまり本質的でない,つまり楽しくない業務に皆さんが忙殺されている様子が伝わってきます。必死にやっているんだろうけど,肩の力を抜いて,大局的に議論することが大事だと思います。

でも,タンザニアのように,津波はちょこちょこ来るかもしれないけど,地震も台風も洪水も頻度が少ない国に比べると,日本というのは改めてすごい国だと思います。 国土の自然条件が国民性を支配しているのは間違いないことだとは思いますが,もう少し楽観的に参りたいものでございます。


研究者

2012-08-03 10:27:24 | 研究のこと

昨日はUniversity of Dar es Salaamのスタッフに対して講演する機会を得ました。夏休み期間ということもあって,学生はキャンパスにほとんどいないようでした。たまたま,修士課程の学生1名の審査会があり,私もそれに参加させてもらい(質問も一つしました),それに出席するスタッフや学生が私の講演を聴くという形になりました。学科長もいたので,聴衆はそれなりのクオリティでした。

私はもちろん研究者であるのですが,以前に比べると語ることをたくさん持っていると感じました。

昨日はどのような内容でプレゼンをするか,直前までいろいろと考えたのですが,結局,塩害による劣化,耐久設計,表層品質の評価,というトピックで話を紡ぎました。45分話して15分質疑をして,良いディスカッションができました。非常に興味を持ってもらいましたが,私は逆に,これからインフラが急増する中で耐久性のことをきちんと考えておくことの重要性を何度も伝えておきました。

タンザニアの人たちは,混和材料にも強い興味を持っています。「混和剤」にはあまり強くないですが,「混和材」については語ることはたくさん持っています。高炉スラグ,膨張材,その他。

土木のコンクリートであれば,まあ世界のどこに行っても似たような材料を使って製造しているし,抱えている課題も本質的には同じなので,すぐに会話が盛り上がります。技術者というのはいいものです。 

また,語るべきもの,というのは良質の研究を重ねること,でしか生まれてきません。自分たちの研究室の研究がやっぱり第一です。

昨日は,講演では表面吸水試験についてもいろいろと説明し,その後,日本のゼネコンさんが建設しているPC桁で水の流下試験をさせてもらいました。施工監理しているコンサルさんに立ち会ってもらい,いろいろとメカニズムを説明しました。

表面吸水試験のメカニズム,どのように水がコンクリート内部に入っているのか,などについては,世界で最も詳しい人間であると感じました。争っているのが林さんでしょうか。とてもマニアックではありますが,コンクリート構造物の劣化にとって重要である表面からの水の動きについて,世界の先端に立っているであろうという気分はなかなか良いものでした。当たり前ですが,このように詳しくなれるのも,博士論文のテーマに設定して,その学生を中心に必死に研究に取り組んだからです。

やっぱりこうやって遠い国に来て,私そのものがこちらの人々にさらされる時間が続くと,私は日本人であって,研究者であって,教育者であって,それ以外ではないことに気づきます。Identityです。日本に戻っても,Identityを大切に,その部分で強くなれるように,限られた時間を努力に費やしたいと感じます。

 


マンゴー

2012-08-02 10:37:47 | 趣味のこと

タンザニアでの実質的な活動3日目を迎える前の夜中です。最近,アフリカに出張するときの基本的なリズムになっていますが,夜中に起きています。時差が6時間あるので,夜中の2時に起きると,日本時間の8時。夜中に起きると,仕事の能率も非常に高く,仕事をこなした後で日中の仕事に迎えるので気分も良い。その代り,日中の仕事から帰ってくると,夕食も取らずにそのまま寝てしまいます。

昨日は,日中の仕事が終わった後に,マンゴーを街中で3つ購入。冷蔵庫で冷やしました。寝る前に一つ,ナイフで切り込みを入れて,皮をむいでかぶりつきました。すごくおいしい。ですが,繊維が前歯の間に挟まって,取るのに苦労しました。

今朝も夜中の2時半くらいに起床して活動開始。コーヒーを飲んで,今日,Dar es Salaam大学で講演するパワーポイントのファイルの作成を開始。昨日,大体の資料をパワーポイント内に仮置きしておいたので,それの英訳や改善作業です。まあ,いずれどこかで活用できるだろうし,そもそも大した手間ではありません。

一仕事終えた後,ラジオ体操第1&第2と,腕立て伏せ+腹筋+スクワット。そして,マンゴーをもう一ついただきました。冷えていてものすごくおいしい。また繊維が歯に挟まりましたが。

最初に到着した夜を除いて,二晩,お酒も飲んでいないので,体がすこぶる元気です。少し増えていた体重もベスト体重の62kgに近づいて来ています。

なかなかこのような自分の好きなペースでの生活というのはさせてもらえませんが,海外に留学でもすれば,自分のある程度好きなように勉強したり,論文や本を書いたりするんだろうなあ,と想像します。また,日本にいても,1週間でいいので文豪のように山荘にでもこもって好きな時間を過ごすと有意義であろう,と少し企んでいます。

今日は,大学で講演をした後に,日本のコンサルが設計して日本のゼネコンが建設しているPC橋の表層品質の簡易調査をさせてもらえそうで,それが終わったら,モーゼスで軽くビールでも飲もうかと思っています。 大学の留学生プログラムのことも宣伝しておかないとね。地道な営業が大切かと思います。


現地

2012-08-01 11:32:08 | 研究のこと

タンザニアに来ています。実質的な活動が1日終わったところで,2日目が始まる夜中に充実した作業時間を過ごしているところです。

今回は,IMPの修士課程の留学生(タンザニアでは,National Construction Councilの職員)の研究のための調査で来ています。当然ですが,現地に来ていろんな方と話をして情報を得たり,現地を観察することで,物の見方がかなり変わります。

タンザニアにはインド洋の海岸線があるのだけれど,それが日本の海岸線と構造物をイメージすると違う。日本のように海岸線と山地が接近しているようではないので,それだけでかなり異なってきます。また,構造物の数や,維持管理の仕組み,彼らの考えている問題点,国民性なども,現地で見てみないと到底分かりません。たった一週間ですが,自分の五感でそれらを感じることのできることが,この出張の一番の目的です。詳細なデータなどは,留学生のモーゼスさんが収集してくれるので,完全に任せています。

また,物理的に日本から遠く離れる時間は貴重な時間です。特にアフリカだと,夜にひとりで歩き回ることもしないし,日中は充実した調査の時間ですが,夜はホテルで一人きり。これが結構貴重な時間です。

体操も十分にして,腕立て伏せ+腹筋+スクワットのトレーニングもして,体調を整えながら,仕事を進めています。また,いろいろと考え事もします。

あまり深く考えず,タンザニアに来ているということがとても貴重なことであることを純粋に楽しもうと思います。モーゼスさんが充実した留学生活を終えて母国で活躍してくれることが大事なことですが,その過程で面白い修士論文をまとめてもらい,日本の良さや問題点も認識してもらい,できれば日本のファンになってもらえればと思います。こうして私がタンザニアに来ていることも,その一部をサポートしているかと思っています。明日は,タンザニアのトップ大学で1時間ほど講演をしますが,これも日本を知ってもらうこと,日本のファンになってもらうことのわずかながら一助になればという気持ちでベストを尽くしてきます。

さて,「土木技術」の原稿の執筆や,明日の大学での講演のパワーポイントの作成,さらには余裕ができれば博士論文の最終審査を8月8日に控えたウスマン(表面吸水試験の研究)の論文やパワーポイントの添削など,仕事はたくさんありますので,朝の出発までの貴重な時間を有効に使います。