細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

無目的の志向

2022-06-23 17:32:27 | 人生論

普段はどうしても、目的をきちんと持つことが大切、というような考え方をしがちです。

男性の方が目的志向が強いようにも感じます。いわゆるウィンドウショッピングを好きな女性は多いようですが、男性は買うものを決めて出発し、時間をかけずに買う方が好きな人が多いのではとも思います。

研究を指導する場合においても、目的をしっかり持つことは重要であると私は思いますし、研究プロジェクト自体の目的を明確に意識することや、月単位、週単位などの小さい目標をしっかり設定することも重要である、と指導もしています。

一方で、人生に目的などあるのでしょうか。

生まれてきた意味もきっとあるのでしょうし、人類という種や、私の場合は日本人、が続いていくことに貢献すること、が目的なのだろうとは思います。

先週の金曜日、6月17日(金)は、土木学会の「ことばの講座」に生徒として参加しました。普段から親しくしている有馬 優さんが先生です。私も日常から言語や言葉にはそれなりに関心を持って生きてはいますが、話しことばのプロから基礎を教えてもらう時間は、非常に心地よい時間でした。私なりにこの講座に対する目的もあるのでしょうが、純粋に心地よい時間でした。

ことばの講座の後、先生の有馬さんや受講生たちで少しお茶をした後、ジムで1500m泳ぎました。ここのところ週末もほとんど仕事が入っており、疲れも溜まっているように感じ、泳ぎ始めはややぎこちなかったのですが、だんだんと体もほぐれてきて、中盤から終盤は快適に泳げました。目的も何も無く、無心でただ泳いでいる状態が気持ちよい、という私の好きな状態でした。

明確な目的を設定していなくても、ただ楽しい、ただ心地よい、という時間はとても幸せな時間です。

研究の打ち合わせやら、ジョギングしているとき、通勤でたくさんの階段を上っているとき、防災研究拠点の業務の打ち合わせをしているとき、読みたくて本を読んでいるとき、あまり追い立てられずに早朝にお弁当を作っているとき、どんな時間であっても、「ただ楽しい、ただ心地よい」と感じることは可能で、そうであるとストレスもあまり感じず、その時間が終わったときの充実感も高いと感じます。

全く無目的に日々を生きる、ということは難しいと私は感じますが、自分で勝手に設定した目的に縛られることなくリラックスした状態で過ごす、ということには魅力を感じます。

50歳を目前にした49歳の、生活習慣を大幅に改善して3か月近く経過した段階での心境です。


つながる、もしくは、つなげる

2022-06-09 19:49:06 | 研究のこと

いろいろなことがつながることや、もしくは自然につながるのではなく、能動的につなげる、ことは発展のためにとても重要なことと思います。

つながったり、つなげたりすることは、もちろん自分自身において生じることなので、様々なことを経験したり、後々につなげられるように記憶したり、血肉にしておく必要があります。

4月以降、お酒を止めてアクティブに攻めるように方針転換したことで、明らかに活動量は増えたと思いますし、自分自身の考え方も明らかにポジティブに、そしてクリエイティブになったと感じます。脳みその動きも切れ味が良くなってきたように感じます。

自分自身の中で別々に入ってきた情報がつながることで、大きな展開が生まれたり、新たな魅力的な研究プロジェクトがスタートしたりすることも少なくありません。

ここ1か月くらいで、研究においてだけでも、重要なつながりを数回経験しました。重要な情報に触れられるような場、環境に身を置くことが重要なのでしょうし、それは自分が勝手にコントロールできるものでもなく、いろいろなご縁や運の影響もとても大きいように思います。とにかく日々を誠実に生き、後々にいろいろなことがつながるように、驚きや好奇心を持って情報を取り込んでいくことが大事なのでしょうね。

5月末に新たな研究テーマとして始まったのは、小径バルーン構造によるNATMトンネルの養生システムの研究と、応用要素法による数値シミュレーションが結びついたもの、でした。この数値シミュレーション技術は、私の関わった研究としては、津波による橋梁の流失、PC鋼棒の破断突出、レンガ積み鉄道橋脚の耐震補強、等に活用してきました。

トンネル養生システムを、横浜国大の建築学科の膜構造や大空間が専門の河端先生との共同研究で進めることにし、5月末にそのための打ち合わせをしているときに、応用要素法を活用するアイディアがまさにひらめきました。河端先生の発言の中のある言葉でひらめきました。

そんなものなのですね。

私自身は、根っからの研究者とも思ってませんし、研究が上手とも思っていませんが、プロとしてやっている以上、私にしかできないことをやろうとは思っており、それなりの時間を重ねてはきました。

いろんなタイプの研究者がいていいと思うし、私の特長を突き詰めた結果、社会に私なりに貢献できたとすれば、それでよいと思っています。ただ、中途半端にやるのでなく、自分のやり方や特長を徹底的に追求し、そのプロセスで学生たちや周囲の方々が育ったり、学んだことを周囲に還元していくことが大事だと思っています。

今日の今現在、のぞみ号で新大阪を過ぎた辺りです。明日の午前に鞆の浦学園で防災授業があり、今夜は鞆の浦に泊まります。今日も、朝一番からのゼロセメントコンクリートの共同研究の打ち合わせ、都市科学部1年生の講義(橋のスケッチ・設計図の学生たちによるプレゼン)、品川に移動してNEXCO中日本の特殊橋梁の委員会を終えて、のぞみ号で移動しています。

今日一日だけでもいろんな動きが生じたし、つながったこともたくさんありました。そして、福山駅では私の大好きな羽田冨美江さん・修治さんと合流し、夕食をご一緒してから鞆の浦に入ります。鞆の浦ではこれまでも様々な出会いがあり、私の人生にも大きな影響がすでにあったと思います。これからも鞆の浦には通うでしょうし、明日も小学校4年生の生徒たちと新たなつながりが始まります。

楽しみ。


区切る

2022-06-05 14:59:29 | 人生論

6月に入りました。若いころは梅雨のジメジメした雰囲気が好きではなく、あまり好きな月ではありませんでしたが、今は気温も高く、かつ暑過ぎず、植物も生い茂る生命力を感じる時期で、比較的好きな月になってきています。アジサイが好きなので、通勤、散歩でたくさんのアジサイを愛でるのを楽しみにしていますし、時間を見つけて素敵なところに遠出もしたいな、と思っています。

5月は自分でも発奮していたのでしょう、一日の平均歩数も13,000歩を超え、少し肩に力も入っていたように感じます。アクティブに活動するのはよいのですが、会議などで「少し強く言い過ぎたかな」などと後で少し反省したことも数回あったように記憶しています。

その5月も当然終わります。1か月という区切りがあるのはありがたいです。肩に力の入った5月も終わり、一区切りです。何事も、終わりがあるから、その時間を大事にできるのでしょうね。

5月は途中からひと月の平均歩数が13,000を超えられそうだったので、とにかくよく歩くようにしました。自然に13,000歩くらいを超える日もありますが、多少無理をして歩数を稼ぐような日ももちろんありました。自分の目標に縛られてしまっているわけです。

一区切りしたので、その目標からも解放され、6月は歩数の目標は特に設けず、あるがままで行こうと思っています。

本日の日曜日は、6月で初めてのジムの日で、往復のロードバイク10km、Runは6.11km、水泳は1200mでした。2か月前に久しぶりにジム通いを再開したことろ比べると、体力は相当に向上しており、Runの時速もかなり異なります。今日は、走り始めて1分後に11.5km/hに設定し、そのまま20分まで走りました。11.5km/hは今の自分には心地よいスピードです。20分後から12km/hにし、25分からは徐々にスピードを上げ、今日の最終盤は15.0km/hまで上げました。

11.5km/hで20分まで走る、というのは今日の私には少し楽な設定で、5月21日(土)の同じ時間(30分Run+2分クールダウン)でのRun 6.32kmに比べると、少しだけ緩めの設定でした。少しの差ですが、この差が私には結構大きく、設定を少し上げるだけで体への負荷はかなり大きくなり、運動後の疲労感も大きくなります。

5月で区切ったので、6月はスポーツも少し負荷を落とし、心地よいレベルを楽しむ、という方針にしました。というわけで、水泳も1200mで終了。

運動終了後に13時ごろという時刻だったので、ロードバイクで帰る途中に、「麵屋武蔵」があり、そこで味噌ラーメンを食しました。自家製の「レモンスカッシュ」なるものもあり、大変おいしく昼食をいただきました。

5月はスポーツも仕事も、全体的に肩に力が入っていたように感じていますが、6月は仕事も少し肩の力を抜いて、リラックスしたモードで、その代わり視野を広く、バランスよく取り組んでみようかな、と思っています。

5月に、研究の様々な種まきをしたつもりですが、まいた種が発芽し始めるものもあるので、それらをしっかり育てていくことも6月の大事な活動になります。

今年度は、昨年度までに比べて、論文、原稿などの執筆活動も活性化したいと強く思っていますが、6月もそのことを強く意識して、積極的にそのための時間を創り出したいと思っています。ブログもその一環です。


第2回公開座談会「土木工学教育における新たな試行」(6月27日、16時~です!)

2022-06-04 09:44:31 | 教育のこと
土木学会コンクリート委員会 教育研究小委員会(201委員会) 第2回公開座談会 「土木工学教育における新たな試行」(6月27日、16時~です!)のご案内です。

【座談会の趣旨】
 土木学会のコンクリート委員会では,「教育研究小委員会」(委員長:細田 暁 横浜国立大学教授)が活動しており,公開での座談会を積み重ねていくことにしました。毎回テーマを設定し,委員のメンバーやゲストを招いての座談会を行います。奮ってご参加ください!

 座談会は録画(録画も公開)し、文字起こし、アーカイブ化していきます。
 ちなみに、第1回「土木工学教育における動機付けや教育法」の動画はこちら。第1回の座談会についてのブログはこちら


第2回メインテーマ:土木工学教育における新たな試行(座談会の録画はこちら

日時:2022年6月27日 16:00-17:00(15:50ごろより入室可能)
会場:オンライン(Zoom ウェビナー) https://zoom.us/j/93047999271

【前半部】話題提供
 
1.千々和伸浩:知識を武器に変えるための創造型学生実験の試行
2.林和彦:高専の教育課程に関する話題提供
3.村田裕志:せん断破壊するRCはりを対象としたブラインド解析コンペティション
4.武田字浦:建設DXをけん引する次世代型エンジニアの育成

【後半部】 前半の話題提供を受けた自由討議

教育研究小委員会(201委員会)メンバー

細田 暁 横浜国立大学
千々和 伸浩 東京工業大学
宮里 心一 金沢工業大学
玉田 和也 舞鶴工業高等専門学校
林 和彦 香川高等専門学校
渡邉 賢三 鹿島建設
村田 裕志 大成建設
上東 泰 NEXCO中日本
松永 昭吾 インフラ・ラボ
加藤 絵万 港湾空港技術研究所
武田 字浦 明石工業高等専門学校

長い5月

2022-06-03 05:41:54 | 趣味のこと

5月が終わりました。GWも含めてあっという間に終わったようでもあり、日々を振り返ると結構長かった1か月間でもありました。



仕事が結構忙しかったこともあり、夜は結構くたびれてベッドに入る日が後半は結構多かったように思います。朝食からかなりしっかり食べているつもりですが、体重は62kg台まで落ちてきました。私の骨格や筋肉の質ですと、61kg台はやせすぎで、そろそろ体重の底を付いてもよいかなとは思っています。

5月の一か月間は、平均歩数が13,101歩/日でした。通勤時に積極的に歩くようにしたり、ジョギングも含んではいますが、近年記録を付け始めてからは最大の月間歩数となりました。アクティブに動き回った印象を自分でも強く感じます。

1か月はあっという間でもあり、日々の習慣にしっかりと目を向けると、1か月をしっかりと生きることはそれなりの長さを感じる時間でもあります。日々の中にも、1週間の中にももちろんリズムはありますが、1か月くらいの単位でのリズムも気候の変化とも合わせて大事にしたいリズムです。

新年度に入って大学での私の業務に結構変化が生じ、自然災害ミチゲーション研究拠点長としての役割と、留学生オフィスのディレクターの役割について、2か月をそれなりに忙しく過ごし、やりがいを感じています。前者の方は学長や執行部からも期待されており、全学の会議等も開催されて動きが結構激しいのですが、10年前ならともかく、今は十分にその負荷に耐えられる状況で、タイミングも良かったと感じています。

断酒してから2か月が経過し、懇親会も何度か経験し、飲め飲めと勧められたときもありましたが、飲みたいと思うことは全くありませんでした。お酒を飲まなくても懇親会は大変楽しく、このまま習慣になりそうな感じです。

4月6日以降、毎朝の体操・柔軟体操も、一日も欠かさず2か月続きました。Running、ロードバイク、水泳を組み合わせた運動も適切に行っており、過去に何度か行ってきた生活習慣の改善の中でも最も高レベルでの改善を実践中かと思います。口腔ケア、カイロプラクティクやマッサージなどの癒し、読書・勉強等の投資、も組み合わせており、ここまで約半世紀生きてきての学びや経験を総投入しての生活です。

ここから夏場。体力を使う時期ですが、どんな月を重ねていけるか、自分でも楽しみです。