細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

人間の成長と、社会への貢献

2017-06-22 22:38:32 | 人生論

 

仙台日帰り出張の帰りの新幹線で書いてます。

一昨日、元部下?の香川高専の林先生と、現在の部下?の小松さんらと東京駅近くのお店で2次会。

そこでの話題を、ぜひ文章にまとめてくれ、という元上司?のリクエストにより、林先生がまとめてくれました。熱い想いが素敵にまとまった文章だと思います。素直に、頑張ってほしい、と感じました。

上記、林さんのブログを読んでいただいたことを前提に(あわてて元上司の指示で書いたと思われるので、一部誤字脱字等ありましたが、林さんの性格ですからすぐに修正することでしょう。)、以下、論を進めます。

まずは、林さんに、実践の重要性、岡村甫先生の哲学、を文章にしてくれたことに感謝します。

私自身も体感、体得してきていますが、「数」(量)の力は侮れない、もしくは怖ろしい。私も「数」で勝負するタイプに見えるかと思いますが、実践の数を数えきれないほど重ねると、もはや誰も真似できないようになります。

竹あかりで有名な「ちかけん」の池田親生さんの言葉ですが、(以下、細田が直接の会話で聴き取った言葉を細田が再現)、「誰にでもできることを、誰にも真似できないくらいやる」といううものです。この言葉を「ちかけん」から聞いたときは「ピン!」ときました。岡村甫先生の言葉(量が質に変わる)とも通じます。

そして、質を伴う実践ができるようになってくると、少しずつ貢献できるようになってきます。貢献すると、評価され、感謝されるようにもなってきます。人間誰しも、評価されたいし、人から求められたいものです。

評価されることが目的の人も少なくないだろうけど、私はそうはありたくない。

評価され、求められる状況は、幸せなことです。そして、そういう幸せな状況にあるならば、少しでも周囲や社会に貢献をしたい。それが私のスタンスです。

そういう幸せな状況になくても、何とか周囲のために貢献する素晴らしい方もおられるかと思います。ですが、多少なりとも恵まれた状況にあるのであれば、貢献を行動原理に置きたい、と思います。

少なくとも元気に働ける間は、これまでいろいろな方々に育てていただいたご恩に報いる意味でも、周囲に貢献することを第一義に考えたいというようなことも、改めて感じさせられた「元部下」のブログでした。








人と

2017-06-22 10:56:28 | 人生論

今週もとにかく人とよく会います。1年くらい前に500枚の名刺を注文したのですが、底を突きました。顔見知りの人とももちろん何度も会いますので、1年ではものすごい数の人と会っているのでしょうね。

今週も、火曜日には八洋コンサルタントでの実験の打ち合わせ。南三陸国道事務所の小佐野高架橋の高炉セメント高耐久床版のための実験や、SWATのシステム確立のための系統的な実験のための打ち合わせをしました。SWATの供試体の打込みは8月18日。丸一日かけて打込むと思いますが、お祭りですね。

その火曜日の午後は、非破壊検査協会の透水・吸水の委員会。私が委員長を務める初めての委員会(二つ目が土木学会の356委員会)ですが、だいぶ雰囲気がこなれてきました。この日は私の研究チームが話題提供でしたので、オブザーバとして香川高専の林先生、私の研究室の小松さんも参加し、研究に関わる学生たちもオブザーバで参加させ、良い話題提供になったようです。「勉強になった」「あっという間に2時間が終わった」という声が懇親会でも聞かれました。SWATは今年度、かなり研究が進みそうですが、議論も含めてとても楽しい時間です。とにかく参加者が楽しい場となるよう、運営していきたいと思います。

昨日、水曜日の夜は、荻窪の本むら庵にて、熱血ドボ研の懇親会。阪田憲次先生をお囲みして、通称IHI(岩城、細田、石田。ゴロの関係で年下の私が真ん中に)とダム協会の中野朱美さんとの懇親会。大変に楽しい時間で、食事もお酒も極めておいしく、あっという間にお開きとなりました。



今日、木曜日は仙台に日帰り出張。東北学院大学の石川正美先生を留学生を含む研究チーム3人で訪問し、温度応力・湿気移動解析についてアドバイスいただきます。高炉セメントを用いた高耐久床版のひび割れ解析を研究テーマにしており、まだしばらくもがき苦しむと思いますが、できるまでやり続けます。いつものパターンです。

東北学院大学での打ち合わせ後、仙台に移動して、3月まで東北地整の道路工事課の課長補佐だった遠藤さんにインタビュー。道路構造物ジャーナルNETの連載「品質確保物語」の第21話になる予定です。この連載も、地道に続けておりますが、それなりに人気があるとのことです。。。どこまで続くことやら。

インタビューの後は、道路工事課や関連する方々と打ち合わせ&懇親会。東北での品質確保・耐久性確保の動きをさらに展開、発展させていくためのコミュニケーションです。

明日、金曜日は、静岡のコンクリート診断士会に招かれての講演。80分話させてもらえますので、新設コンクリート革命の内容と、先週も東北でいろいろ学んできたので、最新の情報も交えて聴衆に楽しんでいただけるよう、営業です。地道な努力でしか何事もなされませんので、声をかけていただけることに感謝して、ベストパフォーマンスを心がけます。

新設コンクリート革命」も、初版3500部がおおよそ底を突いてきた、と聞きました。第二版となるでしょうか。続編が出るでしょうか。いずれ維持管理がテーマの本も出るでしょうね。物語は続きます。


耐久性向上への挑戦

2017-06-17 10:56:30 | 研究のこと

東北の4泊5日の出張が終わりました。

5月に入って国内出張モードに移行しましたが、何と今回が今年度の初の東北出張でした。濃厚な4日間の出張で、釜石でゆっくりと疲れも取って、釜石線で盛岡まで出て、こまち号で東京に戻っています。帰宅後は、溜まっている仕事をさばくモードに切り替えます。

様々なことを感じ、勉強した4日間でした。それぞれの地域で、特色は異なるものの、これまでに基盤を作ってきた品質確保、耐久性確保の取組みが進められている様子、進化している様子に感激しています。一方で多くの課題も山積しているので、以下、まとめておきます。

13日は、福島河川国道事務所の桑折(こおり)高架橋でした。1時間の座学での勉強会を実施し、私は新気仙大橋での高炉セメントでの高耐久床版のことについて話をしました。施工者からは、この高架橋での橋脚のひび割れ抑制・品質確保についての話と、別の彦平(ひこへい)橋での高炉セメントを活用したPCコンポ桁の高耐久床版についての話がありました。

桑折高架橋は、工期短縮も狙っての鉄骨を活用しての橋脚で、ひび割れが発生した場合にどのようなひび割れになるのか不安もあったようで、種々の対策が試みられていました。19径間の橋梁なので、同じような形の橋脚がたくさんあり、それぞれでひび割れ対策も異なっているため、壮大な実験と捉えることもできます。一度に何本もの橋脚を見せていただいたので、効果的で合理的なひび割れ対策は、答えが見えていたように私には思います。そのように、現場研修会の最後で総括させていただきました。試験施工の結果は適切にまとめて発信していただければと思います。



彦平橋での実施工も踏まえ、桑折高架橋では高炉セメントでの高耐久床版となります。復興道路での取組みの集大成の一つとも言えると思うので、みんなで勉強しながら良いものを造っていきたいです。

14日は、盛岡からレンタカーで出発し、三陸沿岸に出て、普代へ向かいました。

鹿島建設の現場で、白井トンネルの施工の様子をじっくりと見学させていただきました。この現場の國谷所長は横国土木のOB(一期生)ですし、トンネル担当ではありませんでしたが、横国土木OBで二年目の長島君もいました。

トンネル覆工コンクリートは施工目地部がどうしても弱点になり、浮き・はく離・はく落が多発しますが、この現場では繊維のメッシュを施工目地から数十cmの区間に配置する対策が取られていました。有効だと思います。ただ、目地のVカットの部分にはシートは届きませんので、そこがどうなるか、今後の点検等で明らかにされていくでしょう。



鹿島の現場事務所で15時~17時で勉強会。私が講師を務めました。

発注者関係が半分、施工者(様々な会社)が半分で、合計30名以上いたかと思いますが、いろいろな話題を織り交ぜ、対話しながらの楽しい勉強会になりました。

初参加の発注者の監督官からは、「2時間、誰も寝てないのは初めて見た。大変面白かった。」と言っていただきました。楽しい講演、楽しいレクチャーは私の特殊技能でもありますので、全国で有効利用していただければ教師冥利に尽きます。

勉強会後には、久慈に向かう途中でいくつか構造物を見させてもらいましたが、南建設の造った橋台の出来が素晴らしかったです。以下、金濱監督官、南建設の四役さんと記念写真。ひび割れ抑制という意味でも素晴らしい成果でしたし、コンクリートの出来栄えは本当に素晴らしかったです。こういう構造物を一つでも増やしていくことが本当に大切だと思います。



14日の夜は久慈で懇親会。仲良しの金濱監督官や、14日、15日の勉強会の関係者らと楽しく夢を語り合いました。昨年も来ましたが、復興道路が完成するまで、もうしばらく通い続けたいと思います。

15日は、久慈から少し南下して、夏井高架橋へ。三井住友建設の施工で、平所長が陣頭指揮を執っておられ、素晴らしい施工をされていました。

凍結防止剤の対策を検討している現場ですが、PCの水セメント比が38%のコンクリートとフライアッシュの相性が施工性の観点であまり良くないようで、今後どうなるのか注目です。壁高欄については、高炉セメントも有効と思いますよ、というアドバイスはしておきました。

現場視察後、10時~12時で、三井住友建設の現場事務所で勉強会。平さんらしい素敵な事務所で、橋梁の写真集やダムのマンガ「昼間のパパは光ってる」も陳列されていたので、隣に「新設コンクリート革命」を一冊置いておきました。

勉強会では、ひび割れ抑制の話と、凍結防止剤散布下での耐久性確保の話をしました。八戸工大の阿波先生も参加いただけたので、凍害対策の部分は専門家の阿波先生にレクチャーいただき、これも充実した勉強会になったと思います。参加者は40名以上で、発注者関係が6割、施工者が4割でした。



夏井高架橋を後にして、前日も訪れた白井トンネルへ。覆工コンクリートの打込みをやる日だったので、打込みの終盤でしたが、見学させていただきました。覆工コンクリートの打込みを見るのも私は5回目くらいになりますが、見るたびに視点も増え、今回もとても勉強になりました。また、この現場では、掘削の管理に3次元スキャナー等を活用する取組みを行っており、覆工コンクリートのひび割れシミュレーションを研究している我々にとっては、大変貴重なデータになると思われ、今後連携させていただけるよう、お願いしておきました。



白井トンネルの打込み見学終了後、150km程度の移動距離と思いますが、釜石へ移動。到着後、仲良しの手間本監督官とこじんまりとした濃厚な懇親会。

16日は南三陸国道事務所の手間本さんの管轄の構造物を視察。未明に雷雨だったので、PC桁の打込みは中止かなと思っていましたが、奇跡的に雨が上がり、打込みがなされました。ちなみに昼前から激しい雷雨が断続的にあったので、本当に奇跡的に打込みを見ることができました。



八雲こ道橋という橋で、現場到着前に手間本さんにこの現場の所長の阿久津さんが非常に面白い人であることを聞いていました。以前、越喜来(おきらい)高架橋を施工されていたときに一度お会いしていましたが、本格的に対話するのは今回が初めてでした。特徴的な看板が現場にたくさんかかっているのが阿久津さんの現場です。

素晴らしいチャレンジをされていました。現場打ちのPC桁の高耐久化にはいくつか道筋があると思いますが、ここでは、他の現場にも適用できそうな、標準工法になる可能性のある対策がチャレンジされていました。桁端部のみ高炉セメントで行く、という対策ですが、私も関与させていただき、しっかりとこのチャレンジを成功させ、適切に情報発信していこう、という話になりました。

コンクリートの打込みを現場に付きっきりで指導する阿久津さんの熱血にはしびれました。



橋脚も桁も養生シートでぐるぐる巻きにされており、その観点でも高耐久PC桁へのチャレンジでした。出来上がりがとても楽しみです。



その後、小佐野高架橋の高耐久床版(高炉セメント)の現場視察に行き、近くの橋台でのひび割れ抑制対策も視察。養生シートで覆われていましたが、ひび割れ抑制にも成功しており、山口システムが東北でも拡がって来ていることをうれしく思いました。29m幅の橋台でひび割れ誘発目地なし。素晴らしい。

小佐野高架橋の現地を歩き、二つの川を跨ぎますが、そこは風が強く、ひび割れの面でも川を跨ぐ部分は難しいかもね、という話をしながら歩きました。



午後は、南三国の事務所で、小佐野高架橋の高耐久床版の打ち合わせ。施工者2社と、手間本監督官と私とで打ち合わせ。基本方針や、実験で計測すべき項目について話し合い、1時間でいろいろなことが決まりました。私の研究室も重要な役割を担っていきますので、今後が楽しみです。

そうこうしているうちに、仲良しの加藤ひろしさんが現れ、トンネルの品質確保について話が始まりました。やっぱり施工目地のところの不具合がなくならないんだ、という話になり、点検の結果を書類で見せてもらいました。現場に行こう、ということで、二つのトンネルの視察をリクエストしました。

一つは、それなりに補修箇所が発生したトンネル。実際の補修箇所を見て回りました。

点検結果を見ながら実際の構造物の不具合を見て回るのは大変に勉強になりました。

二つ目のトンネルは、西松建設の河内さんが施工した鵜住居第二トンネル。施工目地での不具合を無くすための対策が試みられたトンネルですが、その区間はほとんど浮き・はく離・はく落がありませんでした。対策の効果が証明されたことになるかと思います。日本全国でNATMトンネルが施工されていると思いますが、耐久性の高いトンネルとなるために、少しでもフィードバックをしていければと決意を新たにしました。群馬県のトンネルの試行工事や、熊本阿蘇のトンネルにも関わりますので、情報発信も含めて努力していきます。



というわけで、4日間の仕事でしたが、収穫も極めて大きく、様々な可能性も感じた出張となりました。

手間本さんとも話しましたが、「やっぱり人だ」ということです。

システムも大事だけど、やっぱり人、です。

いつもながらの結論ですが、結論は変わらない。いつまでもやり続けるのみ、です。


プラスする指導

2017-06-12 14:17:38 | 教育のこと

6月10日の土曜日は、都市科学部の開設を祝う記念シンポジウムでした。

このイベントは、開催が決まったときから、私も企画・運営に携わり、何度かミーティングを重ねて内容を練り上げていきました。

私自身も「都市科学部をどう育てるか」という、シンポジウムの後半のパネルディスカッションのパネラーとしても登壇しましたが、私の役割で一番効果が大きかったのは、都市基盤学科からの特別講演を前川宏一先生にお願いしたことと、その講演内容を前川先生が作られる際にアドバイスを求められて、アドバイス差し上げたこと、です。

まあとにかく前川先生の20分の講演は圧巻でした。そのような声ばかり聞こえました。建築の妹島和世先生の講演も魅力的でしたが、比べる必要も全くありませんが、とにかく前川先生の講演は圧巻でした。

私の「アドバイス」通り、全員出席の学部1年生たちに、都市基盤ってすごいなという感激が伝わること、一方で各学科の教員やOBOG、旧教員や来賓もおられるので、分かりやすいだけでなく土木の研究のすごさも伝わること、を圧巻のプレゼンでやってのけられました。

私も多少ではありますが、パネルディスカッションでポイントを突いた発言をいくつかし、藤野先生からも「良い発言だった」と言っていただきました。

土木、都市基盤の威力を見せ付けたシンポジウムになったのではないでしょうか。都市科学部が活気ある、魅力的な学部になるよう、私たちの学科の役割、責任はとても大きいと思いますので、この調子で頑張っていきたいと思います。

さて、懇親会でも多くの方々とお話ししました。

土木の名誉教授たちも来ておられました。

名誉教授の池田先生は、「前川先生が来られたこと、また都市科学部がスタートしたこと、素晴らしいじゃないですか」とおっしゃっていましたが、続けて、「前川先生がおられる間に、細田さんもコアがしっかりできるといいですね。」と言われました。

池田先生のような大先生から見ると私もコアが無いように見えるようです。大先生から見ると、また特に普段一緒にいるわけではない少し離れた大先生から見ると、私に足りない点がたくさんあるのも当然です。

しかし、私も今さらコアをつくり上げるステージには無く、これまでの自分なりの基盤をもとに、上なり周囲に向かっていくつかの柱を立てていくイメージは持っています。

また、私自身も指導者であるわけですが、押し付ける指導(能力が足りないと考え、足りない能力をプラスしていく指導)では、下が大きく伸びることは難しいように思います。

私を育てていただいたのは、やはり岡村甫先生に出会ったことが大きく、私の基本的な哲学は岡村先生の教育によるところが多いです。

5月22日に岡村先生にお越しいただいたときも、「短所は長所に変えることができる」というメッセージを一同にいただきました。

足りない能力をプラスしていく考え方とはかなり異なります。

私も、自分自身が活躍することはどちらかというと手段として捉えており、本当の目的のために必要とは思っていますが、それよりも多くの方々が育つような教育者、指導者であること、そのようになることが心からの望みであるように思います。

不惑から4年経過していますので、私の信ずるように進みたいと思います。


趣味(自転車)

2017-06-11 11:53:18 | 趣味のこと

自転車の趣味は自分の中でどんどん発展しております。

GWに次女とみなとみらいへの一泊サイクリング旅行を実施し、GW中にクロスバイクでの二回の電車での輪行サイクリング(相模湖駅発、大宮駅発、どちらも自宅着)を実施し、GW中にロードバイクを購入し、2週間前にロードバイクを受け取りました。

以下、新しく購入したロードバイクと、今でも愛用しているクロスバイクが一部写っている様子です。

先週、念願だったビンディングシューズも購入し、いよいよロードバイクの本領発揮です。先週と今日の日曜日、早朝に長女とサイクリングし、ビンディングシューズでのロードバイクの走行練習も行いました。絶対にこけると聞いていましたが、停止するときに一度こけまして、その経験も吸収して、ほぼ基本技術はマスターしました。ビンディングシューズはペダルと一体化するので、足の回転のエネルギーが非常に効率的にペダルに伝わり、その加速やスピード感は圧巻です。



サイクルウェア(服)や、アイウェア(サングラス)もお気に入りのものを購入し、完全な趣味と化してます。。。

色々と追い立てられる仕事が多いのですが、近々、金沢文庫の近くの称名寺への往復サイクリング(片道50kmくらいはありそう。これは絶対にやる)と、できれば今年のうちに、しまなみ海道への輪行サイクリングを決行したいと思っています。

今年は、サイクリングに限らず、自分の趣味(サイクリング、ウォーキング、水泳、料理、バスケットボール鑑賞、バスケットボールのプレー)を充実させる年になっており、年々老いてはおりますが、人生の新たなステージに入ったものと思われます。。。


人と情報

2017-06-08 09:29:03 | 人生論

4月はほとんど出張しなかった(できなかった)のですが、5月に入ってから出張が増え、先週は札幌でも品質・耐久性確保の講演をさせていただきました。来週は4泊で東北に行く予定です。

「足で情報を稼ぐ」研究者、と言ってもよいかと思いますが、やはり私は現場(必ずしも建設現場、とは限らない)を回らないと本領が発揮されません。

現地で人と触れ合うことや、動き回る過程でいろいろなものを見ることによって自身が刺激され、記憶がよみがえったり、新たな情報が生まれたり、現場の効果は様々です。職場のオフィスの静的な環境ではなく、外の動的な環境にいることによって極めて多くの刺激があるのだろうと思います。子どもが家の中にいると退屈なのに、外に出ると大したことをしているわけでもないのに全く飽きる様子を見せないのと似ているのでしょう。

それにしても、やはり情報とは人、だと改めて感じます。

阪田憲次先生に紹介されて読んだ、「人間にとって科学とは何か」(湯川秀樹と梅棹忠夫の対談、素晴らしい本です)にも書いてありましたが、情報とは無限に生み出されるような性質があり、エネルギー保存則、質量保存則で成り立つ世界とは異なる領域のものであるように思います。

前川先生がお持ちの情報はすごいな、と以前から思っていましたが、4月から近くに来られてお話しする機会も増え、やはり前川先生という「人」に備わっている情報の質の高さを実感します。

私も、もはや44歳なので、それなりの経験をしてきましたが、それなりの情報を備えているものと思います。

そして、情報を備えた人と人が面と向かって会うこと、話すことで生じる化学反応の大切さを、最近改めて実感しています。

コンピュータも人工知能もすごいのでしょうが、やはり人間の脳のすごさは次元が違うように思います。というか、役割が違うのでしょうね。

先週の北海道でも、60分の講演でしたが、その後の懇親会でいろいろと情報が交換され、新たな情報も産みだされ、大変に刺激的でした。

今後も自身への情報の蓄積は続きますが、この情報を多くの方々に活用していただけるよう、現場を回り続けたいと思います。