細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・教育者のブログです。

トライアスロン日記④

2019-10-06 09:42:26 | 趣味のこと

大会出場までちょうど1週間となりました。何やら台風が発生した模様で、次の3連休(12~14日)は全国的に荒天とも言われていますが、3連休の中日がトライアスロンです。中止にならなければ、そこそこの雨であれば、逆に汗をかき過ぎずによいか、などと気楽に構えております。

私が担当する講義の開始は10月8日(土木史の初回)ですが、9月30日の週から、実質的に秋学期が始まりました。

9/30(月) ジョギング30分(朝)、その日はJCIのシステム革新委員会(幹事長)の委員会報告会。
10/1(火) 気仙沼へ出張。ホテルで30分のマッサージ。
10/3(木) ジョギング30分(朝)。
10/5(土) バイク22km、Run 6.22km(30分)、水泳1500m。
10/6(日) 体重64.5kg。ジョギング30分(朝)。現在、盛岡に移動中。日本遠隔医療学会にて、講演とパネルディスカッション。

上記以外に、朝の体操・柔軟体操と、腕立て20回、腹筋10回(毎回4回ひねり付き)をやっており、体がかなり引き締まってきました。気分的には、トライアスロン出場へ向けた練習のラストスパート、です。

スポーツの良いところは、自分を比較的簡単に限界まで追い込めること、です。

10/5(土)は、3つの種目をまとめてトレーニングする最後の機会かと思い、部分的に追い込みました。30分Run(マシン)は、出だしから時速12kmにし、20分経過したところから12.5kmに上げ、最後の2分は13.0km、13.5km、瞬間的に14.0kmまで上げて終わりました。限界ではありませんが、自分にとってはかなりの負荷です。苦しいタイミングもあるけれど、それを乗り切った時の充実感は心地よいです。極端ですが、30分間走っている間は、「自分はこの30分を走るために生きている」と考えるようにし、そうすると、苦しいこともいつか終わるし、その苦しみとどう向き合うかがまさにその瞬間の自分に問われている、と感じることができます。そのように考えると、瞬間瞬間をしっかりと過ごせることにもより深いレベルで体得しつつあるように思います。


バイクの22kmも、10kmはジムへの往復のロードバイク。残りの12kmはマシンでのバイク漕ぎで、これはアルペンの設定にしたので、何度か非常に勾配のきつい時間帯があり、ほぼ限界状態に至りました。

自分のパフォーマンスの限界に近いところで自分と向き合うことは、仕事のやり方にも影響を及ぼすと思っています。

今日は日曜日ですが、仕事で盛岡に向かっています。中高(甲陽学院)の同級生の馬場さん(お医者さん)に声をかけていただき、何と、日本遠隔医療学会の学術大会にて、「命の道」である復興道路について、私の関わってきたことについて短時間ですが講演し、パネルディスカッションに登壇してほしい、という依頼でした。特別講演は大石久和先生で、PDもご一緒しますので、何とも光栄なことでございます。

翌日の10月7日に特段の予定が入っていなかったので、復興支援道路の大きなトンネル(建設中)の品質調査を研究に携わる学生たちを同行して行うことにしました。また、執筆中のコンクリートの絵本の、画家さんのNATMトンネル建設の取材も兼ねております。時間は限られているので、知恵を絞って有効に活用するしかございません。

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17年目

2019-10-01 09:42:53 | 職場のこと

私は2003年10月1日に横浜国立大学に着任しましたので、本日が17年目の開始、ということになります。丸16年、横浜国立大学で勤務してきたことになります。

あっという間、という気は全くしませんが、決して短くない時間を積み重ねてきました。

数知れない講義もやってきましたし、非常に多くの学生の指導もしてきました。私自身も無数の経験をさせていただき、苦労もありましたが、楽しく過ごしてきたと言えると思います。特に、人生の宝物と思えるような、たくさんの素敵な方々との出会いを学内外でさせていただき、感謝の気持ちしかありません。

先月の9月は、ほとんど大学にいませんでしたが、国内外で様々な活動を実践していました。私自身が委員長を務めた土木学会の356委員会も9/13に報告会+シンポジウムが無事に終了しましたし、幹事長を務めたJCIのシステム革新委員会も昨日、9/30に報告会が無事に終了し、ほっとしました。1年くらい準備に関わってきた社会マネジメントシステム学会の国際会議も終了しましたし、チェコでの招待講演も無事に終わりました。いろいろなことに区切りが付いて、フレッシュな気持ちで17年目を迎えております。

本日より、愚策中の愚策である消費増税が実施され、日本はまた大変な状況に陥ることかと思います。我が国の世界における相対的な地位の没落ぶりには目を覆わんばかりですが、なるべく多くの国民が一刻も早く真実に気付き、声を挙げていくしかないのですけど。

私自身はあまりぶれることなく、サステイナブルでレジリエントな国家の構築に貢献すべく、自分自身の特質を活かす方向性を模索し、進んできたつもりです。

着任直後のころは、様々な不安を感じたこともありますが、結局はやるべきことをやる、しかなく、そうしていれば結果も付いてくるということをここまで16年間は続けてきました。その前提条件として、適切な哲学、ヴィジョンを持つことが最も大事だと思います。

17年目の初日の今日は、気仙沼に向かっています。復興道路・復興支援道路の建設も、来年度末で一区切りで、それまでに膨大な工事が一気に完成に向けて進められていきます。時間の無い中で造られるものこそ、品質がおろそかにならないよう、私たちの一連の取組みの勝負所、のつもりで、同志たちと気持ちを引き締めたいと思います。

「実学志向」「現場主義」「実践」等、のキーワードで評されることが多いですが、私の心の底からの思いにしたがって活動を重ねてきた結果であろうと思います。

今一度、自身の哲学、ヴィジョンを振り返り、研究テーマの設定や、講義のあり方(全く新しい学部3年生の科目「メインテナンス工学」も10月から始まる)、研究予算申請書の作成など、を自分らしくやりたいと思います。

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トライアスロン日記③

2019-10-01 08:24:38 | 趣味のこと

今でこそ、トライアスロンで完走しよう、などど本気で思って地道に練習しておりますが、それこそ2年くらい前までは、トライアスロンに出ようなどと思ったこともないし、
そんなものに出る人の気が知れない、というような感覚でした。このブログを読んでおられる大半の方もそうであろうと思います。

2014年9月末にフランスでの1年の滞在から単身で帰国し、その後、3ヶ月程度は浦和の実家に居候し、ほとんど休みの無い日々を過ごしました。30日くらい休み無く動き回っていた時期もあったと記憶しています。疲れが溜まったのか、2015年の年明けくらいから右ひざの痛みがひどくなってきたこともあり、2012年ごろに通っていたカイロプラクティクに再び通い始めました。

朝の体操はフランス滞在中も続けていましたが、カイロプラクティクに通い始めたのが健康志向の再出発となりました。

2015年の春にクロスバイクを購入し、2016年の春からは水泳が趣味になり、2017年春にはロードバイクを購入するに至ります。

右ひざはひどく痛む時期もあったり、全く気にならない時期もあったり、でしたが、まさか走る、というようなことは思い付きもしなかったので、膝への負担の少ない自転車と水泳を中心に運動していました。

2017年元旦に、「歩こう!」と思い立ち、ウォーキングを始めました。水泳と合わせて、水中ウォーキングを始めたのもこのころかと思います。

2017年の秋ごろから、ジムのマシンでRunを始めました。これで、トライアスロンのパーツが揃うことになりました。

趣味としてロードバイク、Run、水泳をしているだけでも十分楽しかったのですが、品質確保の委員会(229委員会)の打ち上げの懇親会で、津野さんと話しているときに「ヒルクライム」を勧められました。2017年7月末のことです。登りのレースなのでスピードも出ないし、膝への負担も少ない、ということでした。勧められたときは、「えー?」という感じでしたが、結局、2018年5月に、大槌のヒルクライムに出場することになります。

大会に出るのであれば、大きな有名な大会もよいけれど、所詮は完走が目的のおじさんスポーツですので、自分の思い入れのある地域や町の大会に出たいな、と思い、何度も何度も通った釜石や大槌の辺りでヒルクライムの大会があることを聞きつけ、これに出ることにしました。

ロードバイクを大槌に運ぶことも含め、大会出場は初めての経験で、初めてのことには様々な苦労も伴いますが、無事に完走し、これが第一歩となりました。2018年の6月末にはお台場のナイトマラソン(7km、34分51秒)にも出ました。また、4月と7月のトライアスロン教室(それぞれ初級、中級)にも参加し、このころには明確にトライアスロン出場を意識していました。

右ひざ痛とはそれなりに上手く付き合えるようになっていましたが、やはり気になるため、右ひざ痛が一番ネックとなるRunでチャレンジしようということで、2018年12月に港区のハーフマラソンに出場。週末中心に1時間のRunで練習を積み、結局、1時間49分台で完走し、これも大きな自信となりました。

2019年5月には2回目の大槌ヒルクライムに出場し、初回に比べて5分、タイムが縮まりました。

2019年9月には熱海のオープンウォータースイムに出場し、42分かかりましたが、完泳しました。出だしのオーバーペースで大変苦しみましたが、実際のレースを一度体験しておいてよかったです。

そしていよいよ、10月13日に、これまた何度も何度も通った鞆の浦のトライアスロンに出場することになります。トライアスロンは準備も、装備の搬送も大変ですが、これまでいろいろと経験してきたことの組み合わせなので、それほど不安には思っていません。一番不安なのは、40kmのバイクがヒルクライムに近く、かなり体力を奪われそうなこと、です。ヒルクライムは2度ほど大会にも出ましたし、まあ何とかなるでしょう。

レース中は苦しくなる局面が何度もあるとは思いますが、応援してくれている人も少なからずいますし、様々なことを積み重ねていく、という自分の生きるスタイルそのもののチャレンジである、と捉え、完走を目指したいと思います。

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トライアスロン日記②

2019-09-29 17:49:47 | 趣味のこと

トライアスロンに出ようとすると、いろんな装備が必要になります。今回は、いよいよ出場に向けて装備の準備も最終段階に入っているので、それについて。

ちなみに、昨日の土曜日は久しぶりの休日でしたが、午前にサイクリング(ジムまでの往復)10km、Run 5.8km、水泳1100mの練習を行いました。夕方にはさいたまスーパーアリーナでSHISHAMOのコンサートがあり、次女、私の母、私の妹との4人で鑑賞してきました。良いロックバンドです。次女もファンになっておりました。

今日、9月29日は、以前からウェットスーツなど、大物の買い物をする予定にしていました。ウェットスーツなどもちろん買ったことありませんし、昨年7月上旬のトライアスロンの実践練習のときに借りて着たことが一度あるだけでした。そのときのウェットスーツは非常に着にくく、あまり良い思い出が無く、「あんなもの買うのやだなー」という抵抗感もあり、結局直前まで買いに行きませんでした。

もはや背に腹は代えられない、ということで自宅からアクセスの良いトライアスロンショップに行きました。行くときに、行きつけの店でロードバイクのメンテナンスもしてもらうため、ロードバイクを預け、ロードバイク用のビンディングシューズのクリートの交換もお願いしておきました。

結局、親切な店員にいろいろと助言をもらいながら購入した、トライアスロンスーツとウェットスーツが以下。あまりこだわりのある方ではないので、とにかく着心地、着易さを重視し、なかなかよい買い物ができたかと思います。トライアスロンスーツの上にウェットスーツを着て、泳ぎだすことになります。

いろいろと売っている店だったので、オープンスイム用の大き目のゴーグルも新調。



自宅に戻って、子どもたち二人と昼食。冷やしそばと、買ってきたおにぎりにしました。溜まった皿洗いも次女と連携して。

早めの夕方に、ロードバイクのメンテが終わったと連絡があり、ジョギングも兼ねて引き取りに行きました。ビンディングシューズも修理され、ロードバイクのチェーンもきれいにしてもらったので、非常に快適に帰ってきました。走り足らなかったので、15分強のジョギングにもう一度出発。

まだ小物を追加、補充する必要はあろうかと思いますが、トライアスロンに出場するための基本装備は揃ったかと思います。

私の記録によると、水泳を日常的に始めたのが2016年のGW。3年前ですね。

4年半くらい前に子どもの自転車も買うついでにクロスバイクを購入しました。それまではママチャリしか乗ったことありません。その2年後に、ほぼ衝動買いに近かったですが、ロードバイクを購入しました。そこから次第にトライアスロンへの志向が始まったように感じています。

あと2週間なので、可能な範囲でしっかり練習すると思いますし、体調や体重等にもでき得る配慮をするかと思います。レース中は苦しいシチュエーションは何度も訪れると思いますが、SHISHAMOの「明日も」の精神で乗り切りたいと思います。

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トライアスロン日記①

2019-09-26 16:36:50 | 趣味のこと

9月は出張の嵐でしたが、24日の日帰り鞆の浦出張で一段落しました。

10月13日に鞆の浦でトライアスロン大会があり、私としては初めてのトライアスロン出場になりますので、トライアスロン日記シリーズを始めようと思います。

まずは最近の練習状況から。

国内外の出張が続きましたが、この状況はかなり前から分かっていたことなので、出張中に練習をする状況を作り出しました。

8月にウィーンへ家族で旅行したときに、ジョギングセットを持参し、私はウィーンで4回ほど、30分程度のジョギングをしました。ジョギングは準備も簡単で、どこでもできるのがメリットですね。

その後、国内外の出張でも、運動できるように準備を持参しました。結果、那覇、博多、高松、プラハ、などでジョギングをしました。体のトレーニングなのですが、いろんな街を走ることの楽しみにも気づきました。

3泊のチェコのプラハでは3回の30分ジョギング、その後、バングラデシュのダッカでも3泊しましたが、そこでは3回の30分水泳、をしました。

23日の夜にダッカからドバイ経由(!)で深夜に帰りましたが、翌日は鞆の浦で小学校の4年生の防災授業のために出張。

25日は久しぶりに大学へ出勤して、ほぼ会議ばかり。血流も悪くなった気がしたので、帰宅後に30分のジョギング。気持ち良い汗をかいて、軽く夕食をして、気持ちよく寝ました。この日は飲酒を止めて、トライアスロンまでは会合を除いて飲まないようにし、節酒モードに入りました。

実は、ダッカから帰国した夜に体重を測ると、67kgを超えていました。私の場合、66.0kgを超えることは一年でほとんど無く、67kg超えは相当な体重オーバーです。25日の夜にジョギングしたこともあり、また食生活が元に戻ったこともあり、26日の朝には64.75kgと正常に戻りました。

26日の朝は、長女のお弁当を作り、出発が9時過ぎでよかったこともあり、30分のジョギング。すごく汗をかきましたが、シャワーを浴びて、キッチンの片づけをしてから出勤しました。

このように、出張続きやら仕事と両立しながら、ではありますが、トライアスロンではもちろん完走したいし、自分なりにそれなりのトレーニングを積んで臨みたいので、無理をしない範囲で努力を重ねております。

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心根

2019-09-19 18:04:01 | 人生論

ここ数週間、とにかく多くの方々と会う機会が続き、この後、ダッカに移動した後も続きます。

稲盛和夫さんの「心」にも書いてありましたが、人の生き方、生きる結果にはすべて、その人の「心根」がそのまま表れている、という趣旨のことを、自分自身、この数週間にも強く感じています。

自分の生き方、生きていることによる結果には、反省すべきことも多々ありますが、それは結局、心根を改善するしかない、ということでもあります。

私の周りの方々についても同様です。悩んでいる学生や若い人、大人でも悩んでいる人も少なくないと思いますが、その悩む状況を作り出しているのもその方々の心根に原因があろうかと思います。

ダッカへの移動にもかなりの時間がかかるので、その間、一つ、原稿を書こうと思っています。「道路構造物ジャーナルNET」の「品質確保物語」の原稿です。書こうとしているテーマですが、この取組みほど、無数とも言える講習会を重ねてきた取組みも少ないかと思います。その本質が何か?それも実は、心根、とつながります。その辺りについて頭の中でぼやっと思っていることがあるので、文章として形にまとめたいと思います。

上記の「道路構造物ジャーナルNET」も、編集者には失礼ですが、「面倒くさいな」と思うこともしばしばでした。実際、原稿を書く余裕がないときは仕方ありませんでした。しかし、好きなように書く原稿を、業界ではそれなりの読者数のあるネットでの業界誌に掲載していただく、ということは実は誰にでもできることではないんですよね。私の心根が至っておりませんでした。編集者の井手迫さん、すいません。

上記の「品質確保と講習会」は移動の機内や、空港で書き上げるつもりですが、もう一つ、9/11-12の社会マネジメントシステム学会のパネルディスカッション中に体得した、「教育の本質」についても、道路構造物ジャーナルNETでの記事にしたいと思います。いやいや書くのではなく、心から書きたいことを書いて読者に提示する、そうしようとこの出張中に改めて思いました。心根が多少、改善されました。乞うご期待!?

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人とのつながり

2019-09-18 20:08:05 | 人生論

先ほど、プラハでのメインの仕事の、fiber concreteのワークショップでのKeynote lectureを無事に終えました。約1年前から依頼を受け、繊維補強コンクリートは、私の本当の専門ではないので、私に期待されている役回りを意識して、魅力的な講演となるように最善を尽くしました。Prof.Bazantとの共演ということで、大変光栄で、理論的なご講演をされるであろうBazant先生に対して、私は徹底的にPracticalな内容になるように努めました。幸い、聴講者からはたくさんのお褒めの言葉をいただきました。

私を招待してくれた、Prof. Stemberk(横浜国大で博士号を取得)に感謝です。ほぼ同い年の彼との付き合いは今後深まる一方であろう、と思います。

ちなみに、講演のタイトルは"Innovation of infrastructure created by fiber - innovative applications in Japan -" としました。以下が、講演で紹介した5つの実践例です。

・Soil walls of Japanese traditional building
・Butterfly-Web Prestressed Concrete Bridge
・4th Runway of Tokyo International Airport
・Severe deterioration of ECC in steel deck slab bridge
・Very short amount of synthetic short fiber to prevent falling of concrete pieces

今回、最初にオファーをもらったときは、「?」と思いましたが、結局は引き受けてもちろん良かったし、様々なことも学びました。よく言われることですが、自分の力は自分で引き出すというよりは、周囲からの期待や依頼に応えるよって引き出される、ということですね。

この海外出張の前の大仕事であった、SSMS(社会マネジメントシステム学会)の国際会議でも同様でした。多少、荷が重いな、と思った仕事でしたし、途中に何度もストレスを感じましたが、終わってみると、多くの学びがあり、多くの素晴らしい方々との出会いがあり、つながりが増えました。特にこのSSMSでは、司会やパネルディスカッションのコーディネータ等の露出度の高い業務でしたが、とにかくポジティブに、人とのコミュニケーションができることを徹底的に喜ぶマインドで、朝、家を出発し、日中もそのように過ごすように、自分に暗示をかけました。結果、ほぼすべての時間を楽しむことができました。

上記の国際系の業務の合間に、国内の多くの学会、シンポジウム等が続きましたが、これは元から得意とするところなので、同様にポジティブに、明るく臨むように努めました。多くの新たな展開につながる予感がする時間を多く過ごすことができました。

渋野日向子選手ではないですが、とにかく笑顔で前向きに努力していれば、道は拓けるように感じます。

さて、今回の大型国際出張の後半戦(バングラデシュ)の開始が迫ってきましたが、こちらはあまり行動スケジュールを事前に公開したくない(すべきではない)ので、とにかく無事に遂行できるよう、同行のメンバー一同、力を合わせて頑張ります。後半戦も、非常に多くの方々と初めてお会いするので、楽しみです。

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熱海での1.5kmスイム

2019-09-16 11:58:11 | 趣味のこと

9月8日(日)、台風の迫る中、中止かなと思いましたが、熱海での水泳大会が開催されました。

私の教え子の小日山君が、トライアスロンにいよいよ参加しようとしている私を誘ってくれました。いろいろアドバイスしてくれたし、小日山君の奥さん(も教え子)と小さいお嬢さんも応援に来ていて、いろいろとおしゃべりできて大変楽しかったです。教師は教え子と話すのが本当に楽しいんです。

普段はプールでトレーニングしていますが、海での1.5kmは未経験で、10月13日の鞆の浦でのトライアスロンに出場する前に、何とか1.5kmを一度は経験しておきたいと思っていたので、良い事前練習となりました。

トライアスロンの本番は、ウェットスーツを着て泳ぎます。一度、台場でのトライアスロン教室のときにウェットスーツを借りて着て泳いだことがありますが、今回は上半身は裸の普通の競泳用水着で泳ぎました。本番では条件が異なるので、これもまたチャレンジ。

台風が接近中ということで、当初のコースから変更され、防波堤内で周回するコースになりました。

いざ、1.5kmのレースがスタートしました。これまでのロードバイクでのヒルクライムや、台場での教室での海での水泳、等からも最初のオーバーペースが一番良くない、ということは意識していたものの、皆と泳ぎだすと、自分自身のペースを見失っていたようです。

100mも過ぎたか過ぎないかくらいで、呼吸が苦しくなり、泳ぎ続けることができなくなりました。背泳ぎの格好で浮いて少し休憩し、泳ぎ始めましたが、やはり息が整いません。1.5kmも泳ぐ自信は全くなくなり、棄権も頭をよぎりました。レスキューの出している板状のカヌーにつかまらせてもらい、1分くらいかと思いますが、休憩しました。

それなりに息を整えてから再出発。とにかく自分のペースをつかむことに専念し、泳法にもこだわりを捨て、平泳ぎを中心に進みました。

次第にペースをつかみ、一周を無事に終えて750m。楽ではありませんが、1.5kmを泳げそうな自信が出てきました。

泳法もクロールを多めに入れるようにしました。クロールだと前が見えず、自分の進行方向を簡単には確認できないので、時々平泳ぎも混ぜて、とにかくゴールを目指しました。

結局、42分かかって1.5kmを完泳。初めてのオープンウォータースイムでしたが、様々な学びのある機会となりました。

この大会に出てからすでに一週間が経過しました。終わってしまえば、1.5kmをいろいろな学習もしながら完泳した、という経験が残ります。

10月13日(日)にはいよいよ鞆の浦で人生初のトライアスロンです。苦しいとは思いますが、ぜひ完泳・完走したいです。

2年前には、まさか自分がトライアスロンに出場する、などと思いもしませんでした。誘われましたが、断りました。膝も痛かったのもありますが、出たいとすら思いませんでした。それが、出場したい、と強く思うほどに変わりました。

トライアスロンの3種目はそれぞれ全く異なる競技ですが、私はそれぞれに魅力を感じます。趣味が3つ、一気に増えたことも喜びですが、どの3つとも、自分自身を客観的に見つめる良い機会になります。当たり前のことですが、一歩一歩、一かき一かき、でしか進めず、それは人生にも研究にもつながります。正しい方向に、一歩一歩、です。方向がたとえ間違っていても修正すればよい。いくつもの失敗を重ねますが、そこから学んで、次の一歩につなげればよい。もちろん、健康にも直結しますし、健康に一歩一歩を重ねることは、サステイナビリティとも相通じるように思います。

国内外の出張や家族旅行の時などにも、ジョギングをしたり、ツーリングと組み合わせたりして、時間の無い中でもミニトレーニングをするように工夫しています。

今回は、チェコとバングラデシュの出張ですが、チェコではジョギングを中心に、バングラデシュでは外をジョギングするのは難しいと思うので、時間があればプールでスイミングと室内で体操・ストレッチ・筋トレなどができれば、と思っています。

チェコのプラハでは比較的ゆったりした行程で、メインは30分の招待講演です。
"Innovation of infrastructure created by fiber - innovative applications in Japan -"というタイトルで、私のメインの研究対象ではありませんが、繊維補強コンクリートについて講演をするように依頼されたので(もう一人の招待講演は、何とProf. Bazant)、私にしか話せないような内容となるよう、準備を進めています。なかなか面白い内容になりそうで、依頼されたときは、「なぜ、私が繊維?」と思いましたが、機会を活かす、のは大事だな、と今回も感じています。自分の幅や視野を拡げるためには、機会を活かすのが一番ですね。

最近の中では比較的体調が良いので、機内でも、空港での待ち時間でも、いろいろと思考を始めました。科研の申請の準備も始めました。自分の研究プロジェクトのこれからの戦略、戦術についても思考を始めています。出張の内容にもよりますが、比較的ゆったりした行程の出張の魅力はこういうところにもあります。

後半のバングラデシュの出張はややタフなスケジュールとなっているので、プラハからの気温・湿度の激変もあるので、とにかく体調管理をしっかりして、重要な職務を遂行できるように努力します。

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国際会議、国内会議

2019-09-15 22:49:37 | 研究のこと

非常に忙しい2週間が終わりました。現在、羽田空港のラウンジで一息付いています。

8月29日に福岡に入りましたが、その日の九州地整の講習会での講義は九州北部豪雨のために直前にキャンセルになりました。翌日の那覇出張と合わせて旅程を組んでいたので、この日は福岡に入っただけで終わり。

8月30日(金)~9月1日(日)は、沖縄本島にて研究室の夏合宿。日中は遊びではなく、様々な場所で勉強しますので、教員は出張です。いろいろと準備段階で幹事学生も苦労しましたが、結果的には大変充実した合宿になったかと思います。学びも多かったですが、メンバー間のコミュニケーションも夏合宿の大きな目的であり、様々な形で達成されたものと期待します。

9月2日(月)は博多から岡山経由で高松に移動して、コンクリート委員会の常任委員会、3種委員会の委員長の会合等に出席。その夜に高松から羽田へ。

9月3日(火)は、茅ケ崎のコンサルタントで実験。寒中施工される高耐久RC床版に関する研究で、かなり変わった条件での実験で、供試体を作製しました。おかしな結果が出ることを期待していますが、どうなることやら。午後は大学に戻って研究ミーティング、指導。

9月4日(水)に、再び羽田から高松へ戻って、土木学会に参加。4日、5日と夜は重要な懇親会が続きました。5日には、昨年度の卒業研究を頑張った福原君が全国大会で発表。お昼のカレーうどんを一緒に食べて、喫茶店でその研究のその後の発展について説明してあげました。

9月6日(金)は土木学会全国大会の翌日でしたが、表層透気試験のトレント博士が来日しており、若手研究者たちが集まって研究ワークショップ。刺激的な議論が楽しかったです。終了後、高松から羽田へ。

9月7日(土)は家庭奉仕と水泳1200m。

9月8日(日)は台風接近中でしたが、登録していた熱海オープンウォーターの水泳大会(要は、海で遠泳する)に出場。1.5kmの部門に登録し、この天気予報でやるのか?と思ってましたが、運営本部は決行。防波堤の内側での大会となりました。序盤に呼吸が苦しくなり、棄権しようかと一瞬思いましたが、立ち直して完泳。42分もかかりましたが、初挑戦で学ぶことも多かったです。詳細は別のエッセーにて。下の写真は1.5km完泳後の写真。



出張や旅行中にも運動をしないと、とてもこの熱海の大会や、いよいよ近づいている10月13日のトライアスロン@鞆の浦で完走できないので、出張中にもジョギングなどしています(8/31朝@恩納、9/2朝@博多、9/4朝@自宅周辺、9/5夕方@高松)。

9月9日~10日は台風後の大混乱もありましたが、バタバタしながら大学での執務。

9月11日(水)~12日(木)は社会マネジメントシステム学会(SSMS)の国際会議が東京大学で開催され、今回は実行委員会のメンバーで、かつ今回から企画委員会のメンバーにもなり、頑張りました。この仕事は1年前から始まっていましたが、私の担当の5件の招待講演(藤井聡先生、沖大幹先生、Apiwat先生、ADBIの吉野先生、林良嗣先生)も秀逸な内容で、私がコーディネータのパネルディスカッションも無事に終了しました。さすがに疲れました。

9月13日(金)は、土木学会の356委員会(コンクリート構造物の養生効果の定量的評価と各種養生技術に関する研究小委員会)の委員会報告会でした。私が初めて委員長を務める土木学会の委員会でしたが、土木学会講堂がほぼ満席で、大変充実した内容だったかと思います。幹事団の皆様、委員の皆様のおかげです。

9月14日(土)は始発で福井へ。今度は土木学会の350委員会(コンクリート構造物の品質確保小委員会)の会議と現場視察と、講習会。土曜日にもかかわらず、福井県のコンクリート診断士会の主催での講習会には120名程度の参加者があり、大変に熱気のある充実した内容となりました。私も30分の講演をしました。言わずもがな、懇親会は大変な盛り上がりで、福井での今後の展開が楽しみです。

そして、9月15日(日)に始発で福井から自宅に戻り、いろいろと活動や準備をして、夜に羽田空港へ。

何とか、厳しい2週間を乗り切りました。

これから海外出張へ出かけますが、チェコとバングラデシュです。用務の準備がまだまだできていませんが、とりあえず出張のスタートラインに無事に立てたことでほっとしています。まあ、準備は何とかなるでしょうから、プラハでの招待講演も楽しく臨みたいと思います。

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境界の中の話と、間違い

2019-09-04 18:27:46 | 教育のこと

人間は間違ってよいと思います。致命的な間違いを犯しても、そこから復活すれば立派なものだと思うし、致命的でなければ間違いからいろいろなことを学んで次につなげていけばよい。それが本稿の前提条件です。

私も間違いますし、そもそも、自分は間違いを犯す可能性がある、という認識で行動しています。「鼻が利く」分野や領域においては、間違いを犯しにくい、ということはありますが、それも無数の間違いを重ねて経験してきたから、です。ある書物には、その分野のプロとは、その分野のありとあらゆる失敗を知っていること、というような表現がありました。

その上で、当然に学生は間違えるわけです。例えば自分の実験結果から得られた知見を、一般的な知見として演繹しようとすると、現実の世界や社会では全く使い物にならない知見になってしまうことなどしょっちゅうあります。もしくは、条件が異なると、真逆の成果をもたらす場合だってあります。そして、そのような「間違った」知見を論文等で発表してしまうことも少なくないと思います。よくよく慎重に検討を重ね、真実を発信するようにしないといけません。

学生の立場で間違えることは悪い事ではないし、むしろ何かチャレンジしたので間違いを起こした、と褒められるべきことのようにも思います。

だけど、間違えた事象から様々なことを学んでほしいのです。部分最適を目指した結果、全体が最適にならないことはしょっちゅう起こりますが、視野のスケールを変えてものごとを見ることの大切さ、難しさも関係します。言うは易く、行うは難し。実践を重ねて、自分で体得するしか方法はありません。

空間的なスケールもありますが、時間スケールも絡んでくるので、さらに難しくなります。

最近は、「サステイナビリティ」について良質のインプットが続いており、日大工学部の先生方が発刊した「ロハス工学」の加藤先生の秀逸な序章と、岩城先生のおわりにを拝読し、自分の考えも整理されました。また、本日の土木学会の特別講演(アートディレクターの北川フラムさん)からもサステイナビリティについて、大変な刺激を受けました。芸術・美術と土木の関連について、強烈なインプットをいただきました。

やっぱり勉強が大切ですね。

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委員会報告書の「おわりに」の文章

2019-08-30 20:45:09 | 研究のこと

日本コンクリート工学会(JCI)のある研究委員会の幹事長を務めましたが、その委員会報告書の「おわりに」の文章を執筆しました。委員会のテーマが「革新」でしたが、幹事長として苦労したこともそのままストレートに文章にしました。

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5. おわりに

今回,「コンクリートの生産・供給・施工システムの革新」というテーマで委員会活動を行った。委員会の顧問である堺孝司先生のお考えや思いは序章に書かれているので,ここでは委員会活動を取りまとめる役割を担った幹事長の私の立場で,委員会活動を通じての所感をまとめたい。

正直に言って,このテーマでの委員会活動の運営は容易ではなかった。現在の我が国のシステムが十分に機能しておらずに数々の問題が生じていることは分かる。何らかの革新(私自身は,漸進的な改善の積重ねの方が良いと基本的には考えている)が必要なことも分かる。サステイナビリティ設計の方向性が基本的には良さそうであることも分かる。しかし,現在は,世界史的に見ても相当なレベルの転換点にあり,日本の様々なシステムが機能不全に陥りつつある状況の原因は,大局的に捉えないと議論の方向性を誤る。また,私が良いと考える漸進的な改善の積重ねならともかく,「革新」となると,考える時間のスパンや,それこそ価値観により,議論はほぼ常に発散する。

3つのWGのうち,私が主査を務めたWG(報告書の3章)に当初与えられた課題は,「これまでの国内外における技術発展の系譜の整理と新技術適用バリアの分析」であり,この分析を「アカデミック」にやってほしい,と言われた。WGのメンバーとも考えてみたが,何をどうやってよいのか皆目見当が付かなかった。集まったメンバーの構成を見て,また2018年の年始ごろであったが,偶然に私が勉強していた電力,エネルギーについての驚愕的な情報(報告書の3.2.3)に触れたこともあり,私の中ではWGの方向性がクリアに拓けた気がした。何のための「革新」かと問われれば,私たちの社会や世界のサステイナビリティのためである,と答える。この委員会の期間中に,「資源の枯渇・急減」こそが,これからの人類が経験する最大級の課題である,と私自身の認識が改まった。技術革新による課題の克服も期待できるであろうが,過去の大戦争の直接的な契機が資源であったことを考えると,これからの人類の歴史はしばらくは相当な動乱となることであろう。

私は,確実に人類を襲う,資源の枯渇・急減という問題を共有した上で,集まったWGのメンバーがそれぞれの得意とする分野で,サステイナブルな社会に貢献できる,コンクリートの材料,コンクリートを使った技術やシステム等について調査研究を行い,読み物として取りまとめることにした。目的が大事であり,コンクリートの分野でサステイナビリティに貢献できるのであれば,手段で悩むのはばかげていると思ったし,資源やエネルギーの視点をWGメンバーで共有しながら,様々な材料,技術,システムを分析してみると多くの気付きや発見があった。サステイナビリティ設計,という思想の方向性に皆が具体的に気付くことが重要であると今は感じている。

青木幹事の取りまとめた2章は,生コンクリートの生産・供給システムの具体的な課題の分析と,革新に向けた具体的な提案が記載されている。革新のためには,全体最適的なヴィジョンの構築だけでなく,各論的な現場の課題の改善を常に継続していく必要があり,これらの課題が実際に改善されていくことを期待したい。

千々和幹事の取りまとめた4章では,人口減少がコンクリート供給体制に与える影響に関する仮想的検討に取り組んだが,これも大変に苦労したWG活動であった。将来シナリオはいくつもの可能性があるため,「仮想的検討」というタイトルに収まったが,「人口減少」というこれまた我が国がこれから経験する極めて課題の多いであろう社会において,基幹材料であるコンクリートのあり方を,若い数名の委員で連携して検討していただいた。難しい将来に対して目や耳を塞ぐのではなく,私たちが切り拓いていくという勇気や覚悟が必要であり,そのような活動に少しでもつながってくれればと期待する。

各WGの活動も個性豊かなものとなったが,改めて,目的は共通でサステイナビリティである。コンクリートの分野だけで達成できるはずもなく,大局的な視点も本報告書の序章や3章には含まれている。全うな方向に,ありとあらゆる努力が重ねられて,ようやく目的が達成されるであろうと私は認識しており,そのために私たちがなすべきことはそれこそ無数にある。本報告書が,サステイナビリティの実現のために少しでも役立つことを祈念する。

[担当 細田 暁]




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10月19日(土)新東名高速道路の現場見学

2019-08-26 14:47:53 | 教育のこと

YNU土木 見学会ファンの皆様へ

10月19日(土)の日中、大学発着(バス)で新東名高速道路の現場を2つ、見学します。30名程度で締め切りますので、参加希望者はお早めに。

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Playing Manager

2019-08-17 21:01:09 | 人生論

ウィーンでの5泊の夏休みが終わろうとしています。初めてオーストリアに来ました。家族と3泊をウィーンでともにし、私は休み明けからハードな仕事の日々が待っているので、一足先に暑い日本に帰ります。もうすぐ空港に向けて出発ですが、この日記を書き始めました。最終的に、充実したウィーン滞在だったと感じます。

このブログのタイトルは、現在の私の悩みを表したタイトルでもあります。

「不惑」の40代はすでに半ばを過ぎ、現在は46歳ですが、惑っていないのか、惑っているのか、よく分からない状態に現在はなっています。50歳、50代での「天命」へ向けて惑い始めたようにも感じています。いずれにせよ、人生、という一つの壮大な物語には様々な局面が訪れるでしょうから、今のこの状態に対して、自分なりに全力で対処すべきなのだと、今日も感じています。

ここ数年、運動に力を入れています。ウィーンでも5回の朝のうち、4回ジョギングしました。現在は、体の状態が100%ではなく、10月13日のトライアスロン@鞆の浦に向けて、少しずつ体の状態を上げていこうとしている状態なので、ウィーンでのジョギングもゆったりとしました。ちょうどウィーンの中心環状路を30分かけて走るペースで最後の二日は走りました。早朝のウィーンのジョギングは快適でした。

この、運動に力を入れ始めたことは、明らかな老化が始まり始めた40代において、Playerとしても能力を維持できるように、という自分との挑戦の意味が大きかったな、と今では思います。研究者として60代まで第一線で働くことは決して容易なことではなく、現在の研究室の体制(前川、細田、藤山)において私が単なるManagerでいられるはずもなく、Playing Managerとして自らに挑戦できる環境であることは、感謝すべきことなのだろうと思います。

この数か月くらいでしょうか、以前より感性が鈍くなっているように感じます。以前であればもっと驚いていたり、感激していたであろうことにも感じ方が鈍くなっているように思います。昨年もそのように感じた時期がありましたが、昨年は秋学期の土木史の講義が始まるとともに、そのような状況は払拭されました。今年がどうなるかは分かりません。

この旅行中に、稲盛和夫さんの「心」という本を読みました。前作の「生き方」の続編で、稲盛さんの哲学がストレートに述べられています。

前作もとても感銘を受けましたが、今回、惑っている状況で読み、おそらく惑っていたからこそこの本を手に取ったのだと思いますが、勇気づけられました。生きる意味は、「生まれてきた状態よりも、少しでもよい人間になる」ことと述べられています。生きる意味をそのように捉えると、すべてのことに感謝するようになり、他の人が何も感じないようなことにもありがたみや感謝の気持ちを持てるようになり、感性も豊かになり、生き生きとする、とのことです。

また、すべての行動、判断の根幹に、自分のため(自我)でなく、誠実さや利他を置きなさい、そうすると自動的に人生は良い方向に行く、と述べられています。様々な具体例も挙げられており、また私の人生を振り返っても、その通りだな、と思います。

ちょっと成功すると、すぐに自分の力を過信し、落ちぶれていく人が非常に多い、と稲盛さんは警笛を鳴らします。私も基本的にはチヤホヤされることが大半なので、自分自身で気を付けないと簡単に堕落します。

私は「7つの習慣」を大学院生のころから読み、ミッションステートメントも公開し、生活において実践してきました。7つの習慣と、稲盛さんの言っていることはほぼ共通しているように思います。

50歳で「天命」を知れるよう、少しでもよい人間になるべく日々を過ごし、社会における自分の役割を果たせるようにしたいと思います。

Playerでもありますが、Managerとしての仕事も確実に増えています。巡り合った仕事に縁を感じ、しっかりと取り組むことでしか、自分の能力が向上していかないこともこれまでの人生で十分に学んでいます。厳しい社会情勢ではありますが、文句、不満を言うよりは、しっかりと実践を積み重ねる人間でありたいです。

日本はまだまだ暑いようですが、帰国後、ハードでチャレンジングなスケジュールがしばらく続きます。様々なことを感じ、学び、多くの方々と仕事をともにできることを楽しみたいと思います。

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品質確保物語、連載再開。。。

2019-08-06 05:28:50 | 研究のこと

一時、連載をお休みさせていただいておりましたが、東北地整の高耐久床版の手引きも発刊されたこともあり、連載を再開しております。

第31回目は、「過酷環境下で供用されるコンクリート構造物の耐久設計の難しさ

第30回目は、「東北地方におけるRC床版の耐久性確保の手引き(案)(2019年試行版)」の概要について

第29回目は、日本大学の子田康弘先生にご寄稿いただきまして、福島の桑折高架橋での、「地元業者が取り組む高耐久RC床版の施工(その1)

第28回目は、「二つの品質確保システム~発端の異なる山口システムとJR東日本システムの比較~

論文や学会誌の解説文等だとなかなか書けないようなことも、このようなメディアでは書くことができるので、貴重な機会をいただいていると思い、今後も細々と連載を続けていきたいと思います。。。

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土木学会356委員会(コンクリート構造物の養生効果の定量的評価と各種養生技術に関する研究小委員会)

2019-08-05 06:47:31 | 研究のこと

この週末は、ほとんど書き物をしていました。委員会報告書の仕上げの段階に入った二つの委員会のための書き物です。そのうちの一つの土木学会の356委員会では、シンポジウム論文集を募集しており、私はその委員会の委員長ですが、単著で養生についての論文を書くことにしました。下記が、その論文です。シンポジウムで発表します。

なお、356委員会の成果報告会は9月13日にあります。まだ残席はありますが、結構好評のようですので、申し込みはお早めに

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「耐久性確保のための養生」

横浜国立大学  正会員 細田 暁

1.はじめに

 吉田徳次郎博士は,養生について「養生作業は,コンクリート施工の最後の作業であり,最後の努力をなすべき作業である.養生作業の如何により,施工者のコンクリートに対する智識と,工事施工の良否とを判断し得る場合が多い。」と記した1).基本的には,効果の高い養生を長く続ける方が,コンクリートの品質を高めるのは言うまでもない.しかし,最終的に重要となるのはコンクリート構造物の性能であり,本稿の主題に関する性能とはひび割れも含む耐久性である.構造物の性能である耐久性に養生が及ぼす影響は,検討も検証も容易ではない.容易ではないがゆえに,「湿潤養生を28日間するから品質が向上する」という半ば思考停止の技術提案がまかり通ったり,本当は標準的な養生を超えて追加の養生が必要なのに,なされないために現実の構造物で劣化が生じている場合も存在する.
 本稿では,真の耐久性確保のための養生のあり方,について筆者の考えを述べる.

2.ひび割れ抑制と養生

 ひび割れはコンクリート構造物には付き物で,現場では常に関心となる現象の一つである.ひび割れの発生やひび割れ幅に対する影響要因は多く,ひび割れの発生メカニズムすら知らずに現場のひび割れが議論されている場合も少なくないであろう.例えばマスコンの温度ひび割れを抑制したい場合に,型枠(せき板)の標準的な存置期間を超えて躯体表面を養生することは効果があるのであろうか?
 
 養生という行為は,「やらないよりはやった方が品質が向上する」ものであるため,効果のほどは定かではないがとりあえず養生しておこう,というようなことになりがちではないか.総合評価方式における技術提案で,効果を実証しようがないために,より長期間の養生を提案した場合に高得点が付き,結果として受注につながる,というような話を聞くことが少なくない.長期間の養生をする施工者の努力を否定するつもりはない.しかし,「追加の養生はサービスです」というような雰囲気がまかり通れば,後述するような真の耐久性確保のために必要な養生のあり方を模索する気概も損なわれかねない.現状のいわゆる標準的な養生では,耐久性が確保できない場合もあると思われ,環境作用や供用環境,構造物種類等によっては標準的な養生を見直し,サービスではなく,適切な対価が支払われる必要があると考えている.

 さて,マスコンのひび割れの話に戻ると,山口県のひび割れ抑制システムにおいては,型枠の存置期間がひび割れ抑制に顕著に効く,という知見は今のところ得られていない.また,NATMトンネルの二次覆工コンクリートで筆者が勉強した限りでは,インバート拘束による横断方向のひび割れの抑制には,インバート直上に部分的に配置したパイプクーリングが極めて効果的であった.この事例の場合,型枠面の養生は本質的な要因ではなく,温度の制御が本質であった.本質を見ることの重要性を常々感じる.

3.かぶりの確保が本質

 一般論として,コンクリート構造物の耐久性を確保するために最も重要な要因は鉄筋のかぶりの確保,である.十分なかぶりが確保されれば,一般的な環境における大半の構造物では耐久性が確保できると考える.ただし,適切にひび割れが抑制され,かぶりコンクリートが「均質かつ密実で一体性のあること」が前提である.

 しかし,十分なかぶりが確保され,示方書等に記載されている標準的な施工を行ったとしても,耐久性が確保できない場合があると考えている.例えば,凍結抑制剤を含む水が作用する過酷な凍害環境下,等である.そのような場合には,空気量を含む適切な配合設計,標準的とされる養生期間を超えた追加養生の実施,等も含めて,真に耐久性が確保される対策を追求するべきである.

 一般的な構造物,過酷環境下に置かれる構造物のどちらにとっても養生は大切なのであるが,議論する際には,構造物や置かれる環境等の条件を明確にしないと,生産的な議論はなされない,というのが私の実感である.

4.過酷環境下でのコンクリートの耐久性

 十分な耐久性が確保できていない構造物はいまだに存在する.耐久性が確保できない理由は様々であろうが,養生を改善することにより耐久性確保に近づくことのできる場合も存在すると考えている.

 例えば,凍結抑制剤を含む水が作用する環境で供用されるコンクリート構造物は,表面からのスケーリングに対する十分な抵抗性が求められる.スケーリングを含む凍害に対して十分な抵抗性を持たせるためには,適切な材料選定,配合設計,適切な施工,硬化コンクリートに達成されるエントレインドエアの性状等が重要な要因となるが,微細ひび割れを抑制することも重要である.特に冬期施工時に早期に乾燥することにより,微細ひび割れが生じることがあり,スケーリング抵抗性を低下させる可能性がある.本報告書にも,これに関する阿波稔先生のケーススタディーが4章に含まれているので参照されたい.

 また,同様の過酷環境で供用されるRC床版を高耐久化する際にも養生が活躍する可能性がある.RC床版の土砂化は全国で生じている現象であるが,凍結抑制剤を散布する東北地方では,まさに至るところで土砂化が生じていると言って過言でない状況が明らかとなってきている2).適切な防水工がなされることも重要であるが,床版本体が十分な耐久性を持つべきであると考えている.凍結抑制剤を含む水が床版上面から作用する場合においても,土砂化を抑制するために,ASRによる微細ひび割れが生じず,スケーリングによる劣化や,乾燥による微細ひび割れをも抑制するべく,耐久性確保のための養生のあり方を模索したケーススタディーを,私が4章に執筆した.

 真に耐久性を確保するための養生のあり方を引き続き模索していきたい.

5.生産性向上,資源の制約,維持管理など

 時代や社会は変わる.生産年齢人口の急激な減少が顕在化し,生産性向上がスローガンのように叫ばれている.NATMトンネルの覆工コンクリートのように材齢1日に満たない状況で脱型して型枠が移動していくような工法が当たり前のように使われることになるかもしれない.

 また,私は資源の枯渇・急減が人類の直面する最大級の課題であると認識しているが,この制約により,これまでと全く異なる材料や配合のコンクリートを使いこなしていく必要も出てくると思われる.このような状況において,構造物の性能が十分に発揮されるために養生が一役買う局面が出てくるであろう.

 もう一点,付け加えておくと,維持管理の現場においても,例えば極めて厳しい時間制約の中での施工のため,新設構造物のような養生ができない場合もある.現状でも被膜養生剤などの工夫はされているが,補修・補強後の性能は十分に検証されているであろうか.補修・補強がされた後の構造物が安易な再劣化を生じずに,長期間性能を発揮するためにも養生について実践的な研究がなされる必要があると私は考えている.

6.356委員会の行く末

 今回,土木学会356委員会の委員長を務めさせていただいた.委員の皆さんとの議論を通して私も様々な勉強をさせていただいた.私自身は,現実の構造物の品質が向上し,耐久性が発揮されるように研究をしたいと思う人間である.それだけが重要であるなどとは微塵も思っていない.しかし,養生というものを今後組織的に研究し,規準類等に成果を反映し,社会に貢献していくためには,基礎研究と現実の構造物が結びつくように研究し,議論すべきであると筆者は思う.そのような観点で前進するなら,356委員会の二期目にも意義があろうと思われる.

参考文献
1) 吉田徳次郎:コンクリート及鐵筋コンクリート施工法,丸善株式会社,1942
2) 東北地方整備局:「東北地方におけるRC床版の耐久性確保の手引き(案)(2019年試行版)」,2019.6

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