細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

タンザニアへ

2012-07-29 12:14:51 | 研究のこと

今回は日曜日夜の出発となり,夏休みに入って娘たちも祖父母の家に遊びに行っていることもあって,土曜,日曜と仕事をしてから成田空港へ向かうこととなりました。それでもすべての仕事を片づけることはできず,スーツケースにいろいろと仕事グッズを入れていくことになりました。

成田を22:00発のエミレーツでドバイ経由です。22:00発なので,機中でぐっすり眠れそうで,長旅はあまり気にしてません。とはいえ,ドバイに夜中の4時前について,乗継ぎに7時間あるので,それなりのタフな長旅ではあります。

今回の出張は,横浜国大のIMP(Infrastructure Management program,インフラ管理学コース)に所属している留学生の調査出張という位置づけです。過去,この修士課程コースの留学生を4人指導しておりまして,ベトナム,ウガンダ,エチオピア,そして今回のタンザニアです。指導した4人の国をすべて訪れております。今後もチャンスがあれば,訪れたいと思います。

IMPの留学生は母国では役人だったり,インフラを管理する立場にある人がほとんど。なので,一緒に調査で出張に行くと,こちらもすごく勉強になります。 観光で旅行に行くのとはかなり異なり,内容の濃い時間を過ごすことができて,その国への理解や愛着も深まるし,何より指導している留学生と十分にコミュニケーションが取れることがうれしいです。そのコミュニケーション(お酒付き)のおかげで,最初のベトナムの学生は,土木の博士課程の特別プログラムに応募することにし,私の博士号の第一号となりました。今後もそのようなパスも十分にあり得ると思っています。

今回は,タンザニアの首都ダルエスサラームで,海岸沿い(インド洋)の構造物の調査も行います。表面吸水試験はハードルが高いので,表面に水をかけて流下距離を測る試験などを実施します。微破壊が許されれば,中性化深さや,鋼材の腐食状況を自然電位法で計測する準備もしています。南半球のインド洋沿いの構造物を調査する,と思うだけで何だかわくわくしてしまいます。結果はどうあれ,ね。

いつもIMPの調査出張に行くと感性が刺激されるからか,元気になるのですが,今回はどうでしょうか。8日間の出張(ホテル5泊)に行ってきます。

 


主と従

2012-07-27 09:05:46 | 人生論

今朝は6時前からジョギングをしました。川沿いに住んでいるのでジョギングにはもってこい,かとも思うのですが,三日坊主が嫌いな性分でして,なかなか踏み切れずにいました。ほんの15分程度のジョギングですが,この気候なので汗もしっかりかいて,帰宅後に朝食の準備をして,6時25分からは習慣になっているテレビ体操。体の調子が非常によく,運動をした充実感に満たされました。

久しぶりにジョギングをしましたが,すごくいいものだな,と思いました。年を重ねるほど,いいものだと思うようになるのかもしれません。そしていずれは走れなくなる。

私のような世代はどうしても,仕事が中心の生活になりがちです。これだけ忙しい世の中だし,もちろん仕事を通して社会に貢献できるのだから当たり前ではあります。そして,仕事や育児のせいにして,運動などはさぼりがちです。

本当はどちらが主か。体の健康を考えた食事をきちんととること。体をしっかりと動かすこと。十分に睡眠を取って毎朝リセットすること。これらが生きることそのものです。よく考えてみれば,私が仕事をできるのも,子供のころから毎食毎食母親や給食にしっかりと食べさせていただき,体をしっかりと鍛えて基礎体力を養ってきたからです。人間としての主の部分があって,様々な従の活動ができるようになります。

読書も,百人一首を楽しむことも,主である。研究活動においては,しっかりと勉強することが主である。とにかく基礎体力をしっかりと付けておくことが,結果として良い仕事をすることにつながると思います。

明日の土曜日に,ジョギング用のシューズ,ウェアなどを購入しようと思います。三日坊主が嫌いな人間なので,習慣として定着できそうな自分のペースで川沿いのジョギングを楽しみたいと思います。

朝の体操は毎日ではありませんが,開始してから1年以上経過しました。もう習慣です。
果物中心の朝食は,もう開始してから6年以上です。完全な習慣であり,家族もそれが当たり前になっています。

一年ごとの習慣もいくつか持つようにしていますが,昨年は長女と論語。今年は長女と一部次女も参加して百人一首。 

いわゆる夏休み期間に入るにあたって,私の日常生活,仕事生活の主と従をもう一度よく考えて,元気に生活したいと思います。

 


一つ一つ

2012-07-26 20:39:01 | 職場のこと

三日後にタンザニアへの渡航を控えていますが,結構骨の折れる仕事を多く抱えており,一つ一つ片づけて行っている状況です。タンザニアの出張中もコンスタントに日本の仕事をこなしていかなくてはなりません。

今日はある骨の折れる仕事(英語論文の査読修正作業)の締切りでしたが,何とか作業を完了しました。やはりほっとします。

また,今日で,前学期の講義を終了しました。学部の講義は何度かテコ入れしたり,頑張って準備をしたり,とある程度のクオリティにあるかと思いますが,講義資料等の整備・整理を一度時間をかけてやりたいところです。大学院の講義は,クオリティが下がってきていると思うので,一度大幅なテコ入れが必要に感じます。

今日の午後には,私が主催ということになっている勉強会の7回目(かつ最終回)も終了しました。学生たちが運営方法を工夫してくれて,途中からは有意義な議論ができ,私も勉強させてもらいました。感謝です。日を改めて打上げをし,秋学期にどのように研究室の研究力を高めていくか,具体的なアイディアを出し合って実行していきたいと思います。我々の研究室はまだまだ改善できることが山ほどあります。

タンザニアの出張からは8/5に帰ってきますが,その直後に大物の仕事が複数控えています。その一つが,指導留学生の最終審査ですが,タンザニア渡航の前日の土曜日に時間をかけて指導を行う予定です。審査の直前もかなり指導に時間が必要かと思います。最も力を注ぐべき仕事の一つですから,大切でかつ楽しみな時間でもあります。

8月10日過ぎまでは,国内外の出張を重ねながら,かなりの量の重い仕事を片づけていくことになります。とにかく一つ一つ,着実に前に進んでいくほかはありません。

8月中旬には家族で石垣島への旅行が待っていますが,執筆途中の日本語の論文も早く完成させたい。なかなか時間が取れません。 といっても,たくさん読書してる暇があるんだから,自分の意思力の問題ですな。すべて含めて私の能力。それも含めて一つ一つ,一歩一歩。


博士論文

2012-07-25 18:57:41 | 研究のこと

一つ下の記事と関連して。

博士論文に値する研究テーマを設定できるか、またその成果をきちんと出せるか、ということは、大学で工学の研究を行う研究者としてとても重要なことと認識しています。

私が正式に博士課程の学生の主査となったのは、2007年の10月のことでした。このときから、博士論文を目指した研究の指導を開始した、ということです。当然に博士論文のテーマを提示して、研究を開始することになりますが、当時の私は34才。博士論文に値すると思えるテーマは一つしか提示できませんでした。結局そのテーマに二人でアタックして、博士論文をまとめることになります。

その博士論文がまとまる半年前に、林さんが博士論文を取りまとめたので、それも私の指導経験としては大きな財産になりました。

次の二人目の留学生を指導し始めたのは、2009年の10月でした。この学生がもうすぐ最終審査を迎えることになります。彼のテーマとして、表面吸水試験を選びました。研究を推進すれば、博士論文に値する研究になりうることを、当時の感覚で嗅ぎ取れたので、テーマに設定しました。林さんを筆頭に、多くの学生たちと表面吸水試験の研究に時間と労力を費やすジャッジを下しました。この研究では、成果を出すために研究室の人的資源を最大限に生かす、という判断をしました。それが功を奏すことになります。

今現在は、博士論文に値する研究テーマをいくつもいくつも提示できる、というわけではないですが、まあ複数提示できるようにはなっているつもりです。多少なりとも力が付いてきた証拠かもしれません。2007年より以前は、自分が本当に博士論文の主査を務められるであろうか、とても不安でした。

今後も、最良の成果を出すための方策と、それぞれの学生に適したテーマを選んであげられるよう、私自身の研鑽を重ねたいと思います。博士論文に値するテーマを提示できず、指導できなくなったら、即、この仕事を辞めるべきと思っています。当たり前ですね。

 


留学生の最終審査

2012-07-25 16:10:39 | 研究のこと

私が正式に主査を務める,二人目の博士課程の留学生の最終審査が近づいております。

8/8(水)の15:30~17:00に、表面吸水試験方法の開発についての博士論文の発表と質疑が行われます。最初の1時間は公聴会ですので、ご興味のある方はぜひご参加ください。お気軽にお問い合わせいただければと思います。

今日は、その最終審査に先立って、ある審査委員の先生だけで審査をしていただきました。どうしても他の日の都合が合わなかったからです。留学生も一昨日に急に審査が決まってびっくりしておりましたが、私も合計で5時間以上でしょうか、議論、指導をして、今日の審査に臨みました。

プレゼンテーションという形ではなく、重要な研究の目的と結論を、図を使ってご説明し、議論する、という形式でした。

プレゼンテーションとしてはパワーポイントファイルはまだ全く形になっていませんが、研究の成果については認めていただきました。

表面吸水試験の研究はこれからもまだまだ深度化させていきますが、切り込んで行くための重要なステップになる研究成果と思います。

まあ、とりあえず一安心。本人が一番安心していると思いますが。 


教え子の結婚式

2012-07-24 13:06:53 | 職場のこと

21日の土曜日は,女性の教え子の結婚式にご招待いただきました。

私にとっては思い入れのある学年(入試委員,入学直後に教務委員)で,その方も思い出満載の個性的な方でしたので,結婚式も披露宴もとても楽しく,さわやかで,かつ感動しました。気を遣っていただいて,私は乾杯前のスピーチと乾杯の発声でした。

そこでのスピーチで言いたいことはいったのですが,一つだけ言い忘れたことがあるのでここに書いておきます。

大学の教員というのは,とても多くの方々の非常に貴重で素晴らしい人生に,一部ではありますがかなり直接的に関わることができるとても素晴らしい職業です。私自身も大学での恩師との出会いが決定的に自身の人生の方向を決めてしまったように,私自身は強く意識していなくても,学生の皆さんの人生に影響を与えている場合が多いと思います。

人間一人が生まれて,育てられて,社会に貢献し,子供を育て,人生を謳歌し,仕上げとして死んでいくことはとても尊いことです。そこには数えきれないくらいの多くの人々が関わります。

タフで素敵なお二人の結婚式には,素晴らしい方々が関わっていました。こうやってみんなで生きていくんだな,ととても感動しました。私もわずかですが,関わりあいの仲間であることに,感動しました。

末永くお幸せに! 


335委員会終了

2012-07-20 12:28:56 | 研究のこと

昨日、土木学会の335委員会(表層品質の検査システム)の成果報告会でした。

この委員会は二期に渡って活動し、立ち上がった2005年から数えると7年に渡る委員会活動でした。明確なビジョンを示された岸委員長のもと、耐久性に関わる若手の研究者たちがフィロソフィーをぶつけ合い、切磋琢磨して研究を重ねてきました。すごく楽しい委員会であったし、みんなの力もすさまじく伸びたし、私自身も非常に鍛えていただきました。

表面吸水試験の開発は、この委員会の活動がなければこのレベルには決して至らなかったし、私自身も研究者として多少は格好が付くようになったのも、この委員会のおかげです。

2007年の第一大戸川橋梁の調査、2010年の山口県の構造物の調査は、言いだしっぺは私でしたが、双方の調査とも、335委員会の活動を活性化させるドライビングフォースになったものと思い、非常に感慨深いです。

まさに多様なメンバーが集まり、チームの総力としてはかなり高いと思います。まだまだメンバーの年齢も若いので、国際的な展開も十分に可能でしょう。

表層品質の研究活動は新たなステージに入っていくと思いますが、そこでも私の本分を果たし、協働でスパイラルアップしていきたいと思います。 


価値観,多様性

2012-07-18 08:15:30 | 職場のこと

大学生,大学院生の学力が低下しているようです。社会的にも言われているし,横浜国大も全般的に言えば例外ではないようです。

ですが,それは一概に学生たちだけのせいではない。「学生のレベルが低下して困っている」などとぼやいているだけでは,人に責任を押し付けているだけで,大学で教育に携わる人間として主体性を発揮しているとは言えません。

学生の英語力が低いのも同じ。英語なんて極論すれば誰でもできるのだけど,残念ながら我が国の教育ではそうなっていない。だからといって,「みんな,英会話スクールに行ってください」では,結局この国をどうしたいのか,何もビジョンが無いと私には見えてしまう。

本当に,一昔前の学生に求められていたことが,今の学生たちにも必要なのでしょうか。時代は確実に変わっているのに,教える側がほとんど変わっておらず,旧来のフィロソフィーを学生に押し付けて,双方不満足に陥っていないか。

英語なんぞ,使える人が使いこなせばよい。もちろん,多くの人が使いこなせるにこしたことはないけど,まずは日本語をしっかりしましょう。もし英語が使えなくたって,その人の価値が無くなるわけでは決してない。そんなことを言う人がいれば,その人こそ,今後の社会を本当に良くしていくことはできないと私は思う。英語なんかできなくたって,その人には大事な役割が必ずあります。

もっと多様な見方をした方がよい。価値観は一つである必要はない。規範は必要だし,お互いを尊重することも大事だけど,個々の力がもっと発揮できるシステム,社会を創り上げていく覚悟が必要である。

日本人の若者の力は決して落ちてません。むしろ,これまでよりももっともっとタフな人間がたくさん出てきます。タフな人たちの次には,クールでタフな世代も台頭してくるでしょう。それに気づいていない,見抜けていないとすると,それは旧来の価値観にとらわれた旧世代です。

今後は,感性を磨きつつ,勉強して,実践することが大事です。これまでよりももっともっと「勉強」しなくてはならないです。私ももちろん,「若者」のつもりなので,その3つを心がけてこの夏を全力疾走したいです。

 


ザリガニ

2012-07-17 08:56:27 | 家族のこと

昨日までの連休はザリガニウィークとなりました。

ことの発端は、2週間くらい前に、長女が絵日記のようなものを2つ、リビングの壁に貼ったことでした。

一つは、長女が絵を描いて、日記も執筆。タイトルは、「アメリカザリガニをかいたいよ」。「私はアメリカザリガニが大好きです。」だの、「○○先生が、『できればザリガニをかってください』と言ってました。」だの、「ザリガニのいろいろなところをを観察したいです。」だの、書いておりました。

もう一つは、次女に絵を描かせて、日記は長女が執筆。タイトルは、「にほんザリガニをかいたいよ」でした・・・・

これを見て親として意気に感じないわけにはいきません。

連休の中日、15日に、三ツ池公園に娘二人とザリガニ釣りに行きました。たまたまですが、第一、第三日曜日に外来種の駆除活動として、釣りが認められているそうで、ラッキーでした。

たこ糸、棒、ちくわ、するめ、などを買い込んで、ブルーギルなどを釣る人たちに混じってザリガニ釣り開始。釣れないとかわいそうだなと心配していましたが、1時間弱で4匹釣れて、5匹目も釣れそうでしたが、次女が我慢できなくなってきたのでゲーム終了。「すごく面白い」そうで、やっぱり人工的なゲームよりも、こういう本当のゲームの方がわくわくしますな。

バス、電車と乗りついで、いろんな乗客に不思議そうに容器の中を見られながら、長女は元気なザリガニ2匹を持って帰りました。途中で、金魚用の水槽も購入して、帰宅後、ザリガニの入った簡易水槽(ちょっと長めの土管も)が出来上がり、娘も大満足しておりました。ザリガニ採取の日記も執筆していました。

ところが翌朝。3連休の最終日、惰眠をむさぼっていたところ、長女らに叩き起こされました。「ザリガニがいなくなっている!」

なんと、ザリガニ2匹とも、水槽から脱走していました。朝の7:30。

結局、2匹とも発見するには4時間くらいかかりました。1匹はリビングの隣の部屋の和室の隅の物陰に。もう1匹は、リビングから遠く離れた子供部屋のクローゼットの中に。2匹目を発見したとき、奥さんの「キャー」という声が聞こえました。

和室にあった洗濯物はすべて洗濯しなおし、床もぞうきんで拭いたり、と大変でしたが、無事に2匹とも発見されました。午後、長女は奥さんと、しっかりした水槽セットを購入して、本格的なザリガニの水槽も出来上がりました。

実は以前に、小さなカメを飼ったとき、カメも水槽から脱走したことがありました。とても脱走できるとは想像できない構造になっていたのですが、カメもザリガニも油断なりません。

今回のザリガニ騒動は、家族の中では一生の語り草になろうかと思います。私自身、ザリガニを釣ったのは約30年ぶりかと思われます。30年か。
 


勉強会

2012-07-14 21:28:12 | 研究のこと

今日は,久しぶりの示方書勉強会,でした。半年以上の間が開いたかと思いますが,久しぶりに開催しました。

土曜日の午後,13時半~18時前までの勉強会でしたが,やはり実施してみて,情報を共有して議論することの大切さを改めて感じました。この勉強会はすでに5年くらい継続していると思うのですが,勉強会を立ち上げたときの状況,構成員の実力と,現在の社会状況,構成員の実力とネットワークは,かなり異なってきています。

継続することの大切さを,改めて実感します。

この勉強会は,閉じたメンバーで実施するつもりはないので,門戸を広く開き続けます。ですが,勉強会に実質的に貢献するメンバーは限定的(なるべくその数が多くなってほしいと常に思う)だと思っているので,どんどんと若手を登用して,ある意味では若者の道場でもあり続けたいと思っています。

たんなる若者の道場かと思われるかもしれませんが,池田尚治先生の提唱されている「性能創造」型の設計についても,本日は濃密な議論をいたしました。池田先生の作られたパワーポイントをお借りして皆で本質的な議論をしていますので,本当の勉強です。このように,次世代のフィロソフィーも議論していますので,乞うご期待です。勉強会に加入されたい方は,遠慮なくご連絡ください。産官学問いません。


百人一首ブーム@我が家

2012-07-11 13:20:22 | 家族のこと

今の小学校では,全国的にかどうかは知りませんが,音読が毎日宿題になっています。とても良いことだと思います。何代か前の自民党の首相の成果かなと想像しています。小学校教育には本当に我が国の行く末がかかっていると思うので,ぜひクリエイティブな議論が各所で起こるとうれしいです。

娘の音読のメインは小学校の教科書なのですが,休日や夏休みなどは基本的に自由。昨年は,論語を二人で読破しました。素読ではありませんが,斎藤孝さんの「声に出して読む論語」。私自身もすごく勉強になりました。

今年は小学校2年生。結局,百人一首を全部覚えよう,ということにしました。これも立派な音読。

私も,恥ずかしながら百人一首を全部を覚えているわけではなかったので,私が先生役も務めますが,私も一緒に覚えます。 朝の通学でも練習するし,お風呂に子供たちと三人で入るときも練習。昨日は,購入したCDをかけながら寝ました。3才の次女も4つくらいの歌を覚えており,それが流れると反応して歌いだします。

中には駄作もあるようですが,少なくとも,我々素人が作るような歌と比べるとはるかに美しい凝縮された日本語,世界がそこにはあります。天智天皇の歌を我々が声に出して情景を想像できる,ということが素晴らしい。感動しながら,日本文化を子供たちと味わいたいと思います。

かるたも始めており,今は20数枚くらいのかるたで争っています。次の正月辺りには,実家に帰ったときにも競技かるたをみんなでできるよう,親族にも輪を広げていきたいと思います。

私自身の趣味の一つにも加えようと思っています。

2008年にウガンダに出張して,マケレレ大学で2時間ほど講演したときに,冒頭で日本を簡単に紹介したときに,「田子の浦に・・・・」の句を紹介しました。今月末から,タンザニアに出張して,今回も大学で講演できるようなので,またとっておきの歌を紹介したいと思います。ある意味で日本の代表として行くわけですから,日本の魅力をしっかりと伝えるのは日本人としての義務ですな。


学生の力

2012-07-10 19:05:37 | 職場のこと

今朝は本当は朝の3時に起きて仕事をしたかったのですが、寝るのは気持ちいいもので、結局6時前まで寝てしまいました。。。

起床後、子供たちの夕食の準備をした後、テレビ体操。JCI期間中は全く体操してませんでしたが、やはり朝の体操は気持ちいです。

夏の日差しが朝から強かったですが、たっぷりと睡眠を取ったこと、天気が良かったことなどにより非常に体調がよく、午前の講義とその後19時ごろまでの業務を一気に駆け抜けました。

ここのところ、博士課程の学生たちの頑張りに目を見張らされます。博士研究の最終版を迎えた2名の留学生はもちろん, 博士課程2年の二人も非常に頑張っていると思います。1名は日本人学生の小松君。後輩2名を自分の研究の一環として指導するようになってから,自分自身の理解度も上がってきているのでしょう。さらには,博士1年の留学生。AE法をほぼゼロから学習し,高炉スラグの研究のデータが取得できるレベルまで成長してきてくれています。

修士以下の日本人学生も,種々のプロジェクトに積極的に取り組み,頼もしいです。

教員も含めてみんなが主役でいいのだけど,特に学生の力が最大限発揮されることが,研究室の力を驚くほど高めていきます。 今年も,研究室全体での研究テーマの幅もさらに広がってきているし,一部は非常に深くなってきてもいると感じます。研究以外の活動も活発で,各種の勉強会,カヌー,夏合宿,月曜朝ゼミ,定例の研究ゼミ,スタッフミーティングなど,とにかく研究室の総力アップと構成員の能力向上につながるありとあらゆることにチャレンジしていきます。

林さんの活躍も年々迫力を増してきていますが,椿先生に見守っていただきながら,全体の舵取りを取るのは私の役割です。対外的な広報も私の大事な役割と認識しています。

ポジティブに,クリエイティブに,研究室全体で盛り上がっていきたいです。とても期待しています。 


原点回帰

2012-07-09 08:54:48 | 人生論

私の主催、ということになっている研究室内での勉強会も、今週に5回目を迎えます。
私は本や論文などの題材を選定するだけで、運営は学生の知恵や協力を得ながらやっています。

「学問のすすめ」も題材の一つですが、今回の本は「技士道」です。西堀栄三郎さんの本です。

私はこの本を読むのは3回目ですが、2回目に非常に大きな感銘を受けたことを記憶しています。研究のやり方や、研究室の運営の方法、もちろん生き方そのものに対してもとても勉強になることばかりでした。

今回は3回目。まだ途中ですが、やはりとても深いです。技術者、科学者として人生を生き切った大先輩の珠玉の言葉は、説得力があり、身に染み渡ります。3回目もすぐに読破すると思いますが、私もいろいろと感じるとともに、学生が何を感じたか、思いをぶつけ合ってみたいと思います。

ところで、職場のデスクトップPCを新調しましたが、以前から使っていたHPの編集ソフトをインストールせずに来たため、研究室のHPや私のブログの編集ができないままとなっていました。この別荘ブログでもいいのですが、やはり不細工でも手作りブログが私の原点。

今日、デスクトップPCにソフトをインストールして、原点回帰しようと思います。というわけで、本家ブログが近いうちに再開いたしますので、ごひいきお願いいたします。 


 


JCIウィーク

2012-07-02 21:01:15 | 研究のこと

今週は,広島でのJCI年次大会です。水曜日から金曜日が学会です。

私は火曜日の講義が終わった後,夜に広島に入れるように新幹線で向かいます。
今年のJCIは,ほどよく?予定が詰まっています。火,水,木は夜もびっしり飲み会が詰まっています。委員会も2つ。代理講演が1つ。

金曜日には,今年の卒業研究で取り組む鞆の浦の研究の学生の調査に同行します。コンクリートの研究者が,広島の鞆の浦の研究に取り組むというのも奇異ですが,素敵な方々と出会って私の人生があります。自分の信念も大事ですが,出会った方々と楽しく大事な仕事をしていく,というのもまた大事。

論文の査読作業,自身の論文の査読修正,雑誌の原稿執筆に加えて,論文の原稿の完成など,充実させる要素は多くありますので,充実した出張にしたいです。

村上春樹の1Q84が文庫本で3巻が読了間際。面白さ,という意味ではこれまでの村上作品で1,2を争ってます。文庫本で6冊もあって堪能できます。


講義

2012-07-02 14:41:48 | 教育のこと

かれこれ、教員歴も9年に迫ろうとしています。今学期が終われば9年です。

教員と言っても、教え方の講習を受けたわけでもないし、我流ではありますが、教えることを職業としています。
教員もピンからキリまでいますが、講義をすることは実はそれほど簡単なことではありません。私の感覚が教員の一般かどうかは分かりませんが、教員になりたての30才の頃は、講義は強烈なプレッシャーでした。15回をきっちりと講義をやることだけでも精一杯。初年度の終盤で、講義ノートが作りきれず、やむなく休講にしてしまったときもあります。

今はさすがに講義でプレッシャーを受けることは減ってきましたが、90分の講義をすでに何回こなしてきたでしょうか。実は、日々の講義で、学生たちを前にメッセージを伝えようという努力を繰返すことで、自分自身が鍛えられていたのだと感じます。今では、どこで講演しようが、緊張することはほぼ皆無になりましたが、これも積重ねの結果です。時間が短く限られた学会、国際会議での発表などでは、少し気を引き締める場合ももちろんありますが、人前で話すことは基本的にはとても楽しい。

慣れることは、新鮮さを失うことでもあります。緊張していたころの方が迫力はあったでしょう。でも、教えている内容の深みなどは、今の方が圧倒的に深いと思う。どちらが学生に面白いかは学生にしか分かりません。

慣れてくれば、教え方、教材を変えればリフレッシュできます。また、新しい科目を担当するときはかなり準備に時間がかかります。それも自分自身の勉強です。

留学するチャンス等があれば、じっくり時間をかけて、教材を作ったり開発したりもしてみたい。論文を書く時間もそうですが、まとまった時間に対する憧れが以前よりも強くなってきています。