細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

現地

2012-08-01 11:32:08 | 研究のこと

タンザニアに来ています。実質的な活動が1日終わったところで,2日目が始まる夜中に充実した作業時間を過ごしているところです。

今回は,IMPの修士課程の留学生(タンザニアでは,National Construction Councilの職員)の研究のための調査で来ています。当然ですが,現地に来ていろんな方と話をして情報を得たり,現地を観察することで,物の見方がかなり変わります。

タンザニアにはインド洋の海岸線があるのだけれど,それが日本の海岸線と構造物をイメージすると違う。日本のように海岸線と山地が接近しているようではないので,それだけでかなり異なってきます。また,構造物の数や,維持管理の仕組み,彼らの考えている問題点,国民性なども,現地で見てみないと到底分かりません。たった一週間ですが,自分の五感でそれらを感じることのできることが,この出張の一番の目的です。詳細なデータなどは,留学生のモーゼスさんが収集してくれるので,完全に任せています。

また,物理的に日本から遠く離れる時間は貴重な時間です。特にアフリカだと,夜にひとりで歩き回ることもしないし,日中は充実した調査の時間ですが,夜はホテルで一人きり。これが結構貴重な時間です。

体操も十分にして,腕立て伏せ+腹筋+スクワットのトレーニングもして,体調を整えながら,仕事を進めています。また,いろいろと考え事もします。

あまり深く考えず,タンザニアに来ているということがとても貴重なことであることを純粋に楽しもうと思います。モーゼスさんが充実した留学生活を終えて母国で活躍してくれることが大事なことですが,その過程で面白い修士論文をまとめてもらい,日本の良さや問題点も認識してもらい,できれば日本のファンになってもらえればと思います。こうして私がタンザニアに来ていることも,その一部をサポートしているかと思っています。明日は,タンザニアのトップ大学で1時間ほど講演をしますが,これも日本を知ってもらうこと,日本のファンになってもらうことのわずかながら一助になればという気持ちでベストを尽くしてきます。

さて,「土木技術」の原稿の執筆や,明日の大学での講演のパワーポイントの作成,さらには余裕ができれば博士論文の最終審査を8月8日に控えたウスマン(表面吸水試験の研究)の論文やパワーポイントの添削など,仕事はたくさんありますので,朝の出発までの貴重な時間を有効に使います。


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