細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

おしゃべり

2017-09-26 19:21:03 | 家族のこと

9月の中盤、あまりに出張が続き、長女も「何でそんなに出張が多いの?」とやや呆れ返るような状況でした。足で稼ぐ教育者、研究者ですので、すいません。。。

9月21、22日も釜石の辺りに出張する予定だったのですが、台風で建設現場も被災し(一切ニュースにはなっていません)、私の相手をしてくれる予定だった手間本監督官もてんやわんやということで、出張がキャンセルになりました。

21日は久しぶりに大学に行き(何と、9月6日以来。。。)、複数の学生の研究指導を行いました。(ちなみに、研究指導は大学でのみ行っているわけではなく、現場に同行している学生に指導してます。。。) 25日の午前6時締切りの論文を投稿する留学生もいたので、出張を取りやめて大学で議論できてよかったと思いました。その後、やり取りを重ねて、25日の午前5時30ごろに論文投稿完了。。。。

21日、22日はいつも出張ばかりでご迷惑をかけている義理の母にお休みいただいて、私が子供たちの世話をすることに。

22日だったかと思いますが、夕食後、長女は25日からに迫っている期末テストの勉強を開始。次女は金曜日が終わった、ということで少しテレビ鑑賞。少し長女の機嫌が悪そうだな、とは思ったのですが、私も一緒にテレビを見ていました。

その後、自室で勉強していたはずの長女が、部屋を出て様子が少しおかしかったので、呼びました。

「何をイライラしている?」という問いかけから始まり、いろいろと溜まっていそうなので、とにかく話させました。

期末テストが迫ってプレッシャーもあったようですが、それ以外にも中学校のクラスでストレスの溜まることがいくつかあり、それらをすべて吐き出させました。途中から、お風呂から上がってきた次女も加わって、カーペットの上に三人で座っておしゃべり。

イライラすることは誰にだってありますが、人間は「刺激」を受け「反応」します。刺激と反応の間に、各人の「選択」があります。同じ刺激を受けても、反応は人によって異なります。自分の考え方次第でストレスになる場合もあるし、真逆になる場合もあります。そのようなことを長女の直面した事例すべてにおいて具体的に説明しました。長女は納得して聴いており、次女も興味深そうに聴いていました。

すべて吐き出した後は、途中から笑いが多くなり、三人で大笑いをした場面も何度もありました。そうこうしているうちに奥さんも帰ってきました。

長女はすっかり機嫌がよくなり、期末テストの勉強を再開。何度も「ありがとね」と言ってました。

8才のくせにおませなことを言う次女は、「やっぱりパパは、笑顔の元だね」だとか。

おしゃべりは大切です。

ときどき著作を読んでいつもすがすがしい気持ちにさせていただく外山滋比古先生の「知的な老い方」もあっという間に読了しましたが、楽しいおしゃべり、ほど気持ちを若く保つものはない、と書かれていたように思います。

その後、翌日23日の土曜日の夕方には長女と自転車でスポーツセンターへ。自転車が7km,30分のランニングの後、スイミング900m。最高の気分でした。

さらに翌日24日の日曜日の昼前には次女と自転車でお気に入りの公園へ。私は公園で体操。途中の長い商店街でお祭りをやっており、寄り道しながら次女も私も楽しみました。

仕事、家庭、趣味のバランスも上手く取れるよう、努力です。


種まき終了

2017-09-26 18:25:32 | 研究のこと

平成29年度の前半戦も終了に近づいています。相変わらずあちこちを動き回っていますが、10月からの後半戦に向けて体制を整えつつあります。

昨年度も、2016年9月23日から節酒を開始し、目標は5割の日で休肝日。年末の時点で45%の休肝日でした。

今年は、9月17日から節酒を開始しました。目標は昨年と同じで5割。節酒体制を年度末まで続けるつもりです。一年中節制して過ごすのも今の自分には向いていないので、超繁忙期の年度後半を節制して過ごす、というパターンで今年度も行ってみます。

今日は日帰りで鞆の浦に出張でした。鞆中学校と鞆小学校をそれぞれ訪問し、10月4日に予定されている両校での防災授業の打ち合わせ。鞆小学校の方で思わぬ収穫でした。小学校4年生の総合的学習の時間で20時間(1時間が、45分の一コマの授業に相当)程度を、土砂災害等の防災学習に当てたい、とのこと。女性の元気な先生が担任です。すでに5時間が終わったところで、10月4日には土砂災害の模型実験を一緒に行うことになりました。その先のストーリーはこれから相談しながらですが、これだけのビッグチャンスもなかなか巡り合えるものでもありません。担当学生の4年生の平塚君には足繫く通ってもらい、この防災授業を成功させてもらいたいと思います。

昨日の25日は、盛岡から飛島建設のトンネル現場を訪問しましたが、大変に勉強させていただきました。最近は山岳トンネルの現場を訪問する機会が増えていますが、自分が勉強したいので訪問しています。9月には九州地方整備局の山岳トンネルの品質確保の試行工事の現場も2つ訪問し、今後もフォローアップしていければと思います。

上記の鞆や、トンネル現場も含め、私の関与する研究プロジェクトの種まきを、年度の前半に頑張ってきたつもりです。

今後も種まきももちろん続くのですが、芽を育てたり、プロジェクトの佳境に差し掛かったり、成果を刈り取ったり、とそれぞれのプロジェクトで様々なステージに入っていくと思いますが、楽しみです。

相変わらず、本当に様々な方々と知り合い、語り合い、一緒に研究プロジェクトを進めていけるのはありがたいことであり、感謝の気持ちを常に忘れずに、自身の役割を果たしたいと思います。


展開のコツ

2017-09-17 16:14:53 | 研究のこと

長い出張ラッシュが一段落しました。いろんな方々と出会い、再会し、様々なことを学び、感じました。少しずつ今後にフィードバックしていきます。

一つ、一週間くらい前から書こうと思っていたことがあるのですが、時間が取れませんでした。ここに文章にまとめます。9/11の土木学会全国大会の研究討論会(コンクリート構造物の品質・耐久性確保マネジメント)で会場から出た質問とも関連します。

山口県発のコンクリート構造物の品質確保システムは、東北の復興道路での品質・耐久性確保システムへと展開し、その後、様々な地域・組織に伝播しようとしています。これら二つは成功事例なのだろうけど、新しくこういう取組みを地域に実装する際のコツのようなものはあるか、という趣旨の質問でした。

会場では私が答えましたが、その答えも含める形で、ここにまとめておきます。

私たちは、山口システムに、相当に根源的な本質が含まれている、と感じてきました。だから、その本質を踏まえて様々な取るべき行動を重ねているうちに、自然に東北システムへと発展した、と思っています。

コンクリート構造物のひび割れが抑制され、品質が向上する、という事実以外に、このシステムはもっと根源的なものをベースに置いています。少なくとも私はそう思っています。

だから、この取組みの本質に共鳴した方々は、心を揺さぶられ、行動を起こすのだと思います。

コツとしては、種々のプレーヤーが協働し、でき得るありとあらゆる行動を実践する、ということに尽きます。

多くの仲間がいないと、大きなうねりにはなりません。一人が何かの作戦を立てて、作戦に基づいて行動する、というようなことではうねりにはなりません。

自律分散、というキーワードも適切かと思います。とにかく、ありとあらゆる努力を重ねる。そして連携する。

土木学会に重点研究課題委員会を設立する、という戦術を誰かが立てて(私ではありません)、それを実践し(これは私)、成果を挙げる。そういう行動もあるし、国土交通大臣に提言し(思いついたのは岡村甫先生)、ボトムアップ作戦のみならずトップダウン作戦も合わせて実施するようにする、という行動もあろうかと思います。

もっとミクロな場面では、九州地方整備局の研修会(我々が講師で参加するのは3年目)で現場での目視評価法の研修があり、その場に九州地整の品質確保の試行工事(トンネル)の監督官が複数おられたので、彼らに声をかけて、現場を訪問する約束を8/29に取り付けました。宮崎の日南の現場には9/12に、阿蘇の現場には9/13に訪問しました。ワンチャンスが来れば嗅覚で捉えて絶対に逃さない。これも行動です。

マクロ、メゾ、ミクロ、すべての行動を、様々なプレーヤーが一つのベクトルに向かって重ねることで、偶然(セレンディピティ)も作用して、展開されていきます。私もすでに何度も偶然を体験してきました。

コツ、ではないですね。毎日を少しでも誠実に生きること、でしょうか。感性も重要かと思います。

本日は3連休の中日ですが、明日のコンサルタントでの実験(多数の供試体作製)のために南三陸から東京に前日入りする友人とともに夕食です。高耐久床版を少しでも社会実装するための夕食、です。おじさん二人の秋葉原での夕食ですが、楽しみです。


日本各地の行脚

2017-09-11 12:13:33 | 研究のこと

8月末から日本各地の行脚モードに入りました。

8/29(火)~30(水)、久留米。国交省の九州地方整備局の講習会の講師。九州地整でも品質確保の試行工事が始まりましたので、過去2年よりも重要性が増しました。今回の講習会をきっかけに、宮崎や阿蘇のトンネル現場ともつながりました。

9/1(金)~9/3(日)、研究室の夏合宿 in 北海道。この合宿でも大変多くのことを学びました。小樽築港、豊平峡ダム、洞爺湖、美々の十勝大橋の解体桁の暴露試験場、CF工法、日勝峠の台風災害からの復旧状況、新十勝大橋、釧路湿原(観光よりは、土木的な観点からの見学)。

9/4(月)、山口県の第11回の品質確保講習会で講師。

9/5(火)、東京で、新設コンクリート革命の出版記念セミナー。

9/7(木)~8(金)、国交省の福島河川国道事務所の桑折高架橋(復興支援道路)と彦平橋(高耐久床版)に、土木学会の356委員会(養生がテーマ)の一団で訪問。

9/10(日)~13(水)、土木学会全国大会の参加。9/11は研究討論会で初の座長ですが、品質確保・耐久性確保マネジメントに関するパネルディスカッション。9/12は、宮崎日南のトンネル現場の視察(品質確保の試行工事)。9/13は熊本阿蘇のトンネル現場(国交省)を二つと、熊本県発注のボックスカルバートの出来栄え(品質確保の試行工事)を視察。九州での活動が一気に増えてきたように思います。

9/14(木)、糸魚川で電気化学工業の原石山と製造設備の見学と、清水建設施工の電気化学工業の発電所建設工事の見学。

9/15(金)~16(土)、立山砂防と常願寺川の治水の教室見学会の引率。

多くの方々と触れ合い、刺激を受けていますが、学んだことは教育、研究に反映します。