細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

岡村先生の土木学会功績賞パーティー

2007-10-28 08:23:28 | 教育のこと
昨日は、岡村甫先生の土木学会功績賞パーティーでした。

土木学会の功績賞(最高の賞)を受賞される先生の人脈に与ることができて本当に幸せだと思いました。

パーティーの前に、岡村先生のご講演が1時間あり、大変勉強になりました。「マネジメント考」というもので、岡村先生が好きに話される、というもの。どの年代の方も、わが身を正す、というか参考になるお話ばかりだったように思います。

ピーター・ドラッカーの「マネジメント」を読みなさいと言われました。ご自身も、この本を30年以上前に読んでいたら、よほどましなマネジメントができただろう、と言われていました。もちろん、さっそくアマゾンで購入しました。

私も、岡村先生の教えをいただいた弟子の一人として、自分の使命を感じますし、自分なりに実行してきているところです。「私なりの信念」・「誠実さ」・「友愛心」で進んで行きますが、どれだけの「信念」を持てるか、がその人の器であり、能力であろうかと思います。岡村イズムも持ち、石橋イズムも持ち、その上で細田イズムを築こうとしているところであり、そこは私独自のものでよいと思っています。が、岡村先生のものとも違い、石橋さんのものとも違い、他の誰もまねできないような方向性を打ち出すことが、私の使命であると思っています。

今、私が仕掛けている、「研究会」や「示方書の勉強会」も、国内の規模で閉じるつもりなどさらさらありません。今はあの規模でやるのが私の実力の適正規模ですが、自らの成長とともにより大きなスケールに展開していくつもりです。昨日のパーティーでは、その旨を、韓国のSon先生、中国の安先生にもお伝えし、了承していただきました。


横浜旅行

2007-10-21 22:09:18 | 家族のこと
土曜日にインターコンチネンタルに一泊しました。
半年に一回くらい、この横浜旅行をやるのですが、とても楽しいです。

目的地への移動が非常に短く、超一級の観光地を堪能できます。
遅めのランチにおいしい和食をいただき、ホテルで昼寝。
夜は中華街をお散歩し、貝柱のおかゆと春巻きを食べ、さらに肉まんとコロッケをちょっとだけつまみ食いしました。さらに、カラオケで1時間ほど遊んで、アンパンマンやウルトラマンやトトロの歌などを娘と歌いました。

翌日も赤レンガ倉庫から関内のあたりまでお散歩して、「わかな」でうな丼と酢の物を堪能しました。

ここのところ少し読書する余裕がありませんでしたが、
藤原正彦先生の「若き数学者のアメリカ」を読み終わって、「遙かなるケンブリッジ」を半分くらい読みました。非常に感性が鋭く、海外経験の乏しい私にはとても勉強になります。


コツコツとした努力

2007-10-14 22:07:13 | 研究のこと
今年度に読破しようと決めた、Adam Nevilleの"Properties of Concrete" Fourth and Final Editionですが、現在Chapter 6で、300ページ近くまで進んできました。まだ半分まで到達してませんが、半分近くまでやってきました。

現在読んでいるChapter 6が"Strength of Concrete"で自分の研究にも大いに関係し、興味深く読んでいます。さすがにこの年になると、自分の興味の湧かない章というのはありません。

参考文献もたくさん入手したいものがあり、マーキングしているので、主として今年はSonさんに収集してもらおうと思っています。こういう地道な努力は、必ず私の、そしてチームの底力の強化につながると思います。

この分厚い専門書を読破するのも、ここまで来れば達成できると思います。ほぼ日課になってますので。

来年度は別の本にチャレンジしようと思いますが、今年読んだ本は数年後にまた再読してみようと思います。

HPに今年かかげた目標も、順調に達成してきており、やはり残るのは論文の投稿です。こればっかりはきちんと成果が出てからでないと焦っても仕方ないので、年度内に自分の努力で何とかなるものについては、達成すべく全力を尽くします。

下着

2007-10-13 11:21:26 | 趣味のこと
どうでもいいことのようで、どうでもよくないような。

私は下着が結構大切でして、
カッターシャツの下に着るアンダーシャツ、パンツ、ソックスなどのことです。

パンツは、1年半くらい前からトランクスをやめて、カルバン・クラインのブリーフのようなボクサーパンツ(というのでしょうか)にしています。体重が落ちて学生時代のような体になっているので、そういうパンツでもいいか、と思って変えました。かなり気に入ってます。

ソックスはラルフローレンの一般的なもので、かかとがすぐに破れたりしないので好き。

アンダーシャツはHanesのもので、半そでです。

これらの数が、自分のファンシーケースの中に十分でないとイライラする。
朝洗濯済みのカゴの中を探してもなかなか出てこなかったりすると、最高にイライラしてしまいます。朝はあわただしいので。

豊富にあって、しかもボロボロでないものがそろっていると、
妙な安心感があり、また下着がしっかりしていると、ピシッとした気になります。

人間には隙はあっていいと思うけど、一番基礎の部分?服で言うと、下着とか、靴などがしっかりしてると、なんかどっしりするような気がするのです。

自分を大切にする

2007-10-13 10:45:19 | 人生論
人間だれしも、コンプレックスを持っていると思います。

私だっていくつもコンプレックスがありました。
時間をかけて克服したものもあれば、専門家に相談して直してもらったものもあります。時間が経つうちにいつの間にかコンプレックスではなくなったものもあるよに思います。以前に比べると程度は小さくなってますが、今でも細かいものはあります。

結局は自分と付き合っていくしかないのだから、自分を好きになって大切にするしかありません。自分を大切にしていない人に、他の人(公)のための仕事はできないし、できたとしても大したレベルのことではないと思います。

自分の体を大切にしないといい仕事はできません。

自分だけのために自分を大切にする、というのではなく、みんなのために、大きな仕事をしたい人こそ自分のことを大切にすべきと思う。

先生という職業は元気でないとやってられません。
先生が落ち込んでたり、元気なく講義や指導をしてると、その悪影響を受ける学生がたくさんいますからね。そういう使命感?も先生たちが元気な理由のひとつだと思います。

やはり現場が大切

2007-10-08 19:34:24 | 研究のこと
最近は現場での調査や,現地での試験が非常に多いのですが,
本当に毎回得るものが非常に多く,それは言葉では言い尽くせず,やはり経験してなんぼ,の世界です。

今日もひび割れ自己治癒コンクリートの試験練りだったのですが,
9月上旬の第1回試験練りに始まり,9月下旬の綱島での第2回試験練りにつながり,今日の第3回試験練りです。

第1回ではみんなが路頭に迷いかけるようなトラブルが生じ,
第2回で原因にほぼ当たりがつき,今日の第3回では実構造物での施工に向えるような手ごたえを感じる結果となりました。

この3回の試験練りでは,非常に多くのことを学んでいます。
異なる生コンプラントで試験練りをしたことで,コンクリートという材料の
「地域依存性」も根本的なところから体験することができました。
また,コンクリート材料の技術開発の難しさ,着眼点の持ち方も学んでおり,
それだけでも収穫大です。

もちろん,ひび割れ自己治癒コンクリートを実構造物に適用することが
今回の大目的です。ここまで来たら,絶対に実現する!!!

腹から声を出せ

2007-10-08 07:57:24 | 人生論
話し方というのは大事だと思います。
ユーモアも必要だと思うし,起承転結なのかは知りませんがストーリーを持たせないと誰も聞かないだろうし,これも日々の心がけでいくらでも上達する技術だと思います。

が,まずは腹から声を出しましょう。
自信が無いときは声が小さくなりがちですが,もはやその時点で負け。
蚊のなきそうな声で言ったって誰が聞くでしょうか。

周囲の反面教師は徹底して活用すべきですが,まあ大の大人が腹から声を出さずに喉もとからしょぼしょぼと出てる声を聞くと情けなくなってきます。

特に土木でやっていこうというような人は,調整力だって必要だし,人が「付いていこう」と思う魅力にあふれないといかん。間違ってたら謝ればいいのです。分からないことは聞けばよい。腹から声を出しましょう。

今日は朝7時20分の上野発,特急草津で群馬へ向かっています。
今日も現場では腹から声を出して行きます。

年収200万円以下

2007-10-07 15:17:52 | 人生論
今日は少しだらけてまして、テレビを見てました。
「年収200万円以下」とかいうようなタイトルで、3人の人たちの生活の実態をレポートしたもの。派遣社員の生活の厳しさ、うつ病になったものの苦しみなどが生々しく伝えられていました。

彼らの大変さも分かるし、私も常々ブログで書いているように、「楽な時代などなく、今の世の中では家庭をしっかりと築いて自己実現をするだけでも大変である」と思ってます。

番組の最後に「戦後最長の好景気が続いていると言われているが、若者が将来に夢を描けない社会は、・・・」とかいうよく聞くような変わり映えしないコメント。

若者が将来に夢を描ける、ということは「大人ってかっこいい」と思えるということである。自らを「かっこいい」ときちんと子供や若者に向かって語れる大人がどれだけいるのか?それを示すことが本当の大人の責務であり、またそれが真の教育であるとも言える。

私から見ると、かっこよくない大人があまりにも多すぎる。
しかし、かっこいい大人はたくさんいるのであって、子供や若者はかっこいい大人をしっかりと見てください。そういう人たちのようになりたい、と心から思ってください。そして、適切な考え方と上向きの努力をすれば近づくことができます。その方法は、かっこいいと思う人に聞いてください。

だらけついでに昨日借りてきた「M1グランプリ2005」を見ましたが、優勝したブラックマヨネーズはかっこよかった。大笑いさせてもらいましたが、プロの技ですね。イチローも長嶋茂雄さんもかっこいい。娘の通う保育所の園長先生もかっこいいし、身近にもかっこいい人はたくさんいます。私の入っている研究委員会の幹事長も私の一つ年下ですが、志に燃え、いつもにこにこで、熱く語り、仕事もものすごくできる。

かっこいい人がたくさんいて、そういう人たちに憧れてきちんと努力する若者たちにあふれている。そういう社会はとても楽しそうで、活力にあふれるように思えます。そういう方向を目指しませんか。

というわけで少しだらけた生活は半日で切り上げて、仕事モードに移ります。明日は3連休の最後ではあるのですが、一日、群馬に出張です。

研究室OBOGバーベキュー

2007-10-07 09:08:36 | 職場のこと
昨日は、研究室OBOG主催のバーベキューが土木棟近くの円形広場で行われました。このパーティーはいっとき途絶えていましたが、昨年から復活したものと認識しています。

OBOGが主催で、研究室スタッフも少しサポートしますが、準備は現役の学生が大いに手伝ってくれ、和やかなとてもいいものと思います。昨日については、当初参加を表明してくださっていた3名の長老組?が用事で欠席になりました。彼らのうち2人は私より年上ですので、「池田世代」です。池田世代と今の世代が融合すると、とても面白いことになっていくのですが、まだ本格的な融合には至っていません。毎年開かれるOB会、このバーベキュー、それから研究室が開催する研究会などなどいろんなところで融合を模索します。

来年から研究室の仲間になる外部からの学生も3人来てくれ、また私の指導する留学生も2人来て、私自身はとても楽しかったです。娘を同伴したので、そのお世話がかなり大変で、全員とはお話できなかったけど。

皆さんが楽しそうに交流しているのを見て、これを長く続かせ、将来そのネットワークの真価を満喫していただくように環境を整備するのは、私の大きな役割と思います。それくらいは当然やりますので、ぜひ各人が自身をブラッシュアップし、将来も良い関係を保てるよう、皆さんのご協力もお願いします。

講義

2007-10-05 19:48:29 | 教育のこと
本家のブログの「日々の思い」にも書きましたが、
土木工学教室のバーベキューで、多くの学生が「熱い」話を私にしてくれました。私にはそういう青くさい話をしても、きちんと返してくれる、と信頼してくれているのだと感じます。

私の講義にとても期待してくれている意見をいくつもいただきました。
これは本当に心底うれしいご意見です。

私の講義を本当に聞きたい、と思って席に座ってくれている学生が複数いるのです。それに対して全力で応えない教師がいるでしょうか。そういう信頼関係が築かれてくると、講義の時間はいろんな意味を持ってくるようになります。もちろん、ただの知識を授ける場ではなくなる。私は学生が成長してくれることが無上の喜びですから、成長してくれるためのいろんなヒントを、講義という場で伝えてあげたいと思います。講義がそういう場になるのです。

2年生からも3年生からもそういう意見をもらえたということは、第1週のイントロは成功だったことになります。エネルギーを消耗した甲斐がありました。

今日も新潟の現場調査から帰ってきましたが、私の指導する学生たちが必死にいろんなことを学びとろうとする姿を見て、またいろんなことを感じている姿を見て、また一緒に調査に来ていた他のいろんな人たちと積極的にコミュニケーションをしている姿を見て、本当にほほえましく思ってました。彼らには言いましたが、今回の出張旅費は6人でたかだた10万円です。10万円で6人がこれだけのことを感じて、勉強してくれれば、本当に安いものです。「人に投資する」というのはこういうことなのです。

ちょっと過激すぎますね

2007-10-05 18:23:56 | Weblog
ここのところの,このブログの記事が,「こわい」と中村先生からご指摘受けました。申し訳ありません。でも,本心であり,思ったことをきちんと言わなくなったら細田でなくなり,親しい先輩からも「いつまでもそのままでいろ」と言われてます。

後期の開始ということで,尋常ならざる気合が入っておりましたので,ちょっと過激になりましたが,少しトーンを落としてスムーズな後期の離陸を目指します。

テニュア?

2007-10-03 07:32:52 | 職場のこと
テニュアトラックという言葉はほとんどの一般人は知らないと思います。
もしくは私が知らなかっただけ?

テニュアとは、永久職を保障された身分というような意味らしく、
テニュアトラックというのは、そういう路線に乗っかった、乗っかろうとしてる人、という意味みたいです。

要は、大学に永久職を保障される身分がある、ということです。
教授はそうです。准教授も一般にはそうみたいです。

それでいいの?

世の中で、不適格教師の追放を、というような論調が出てきてますが、
大学にだって当然不適格の教員はいます。

自分に実力があれば任期制でも全く怖くないのであって、
当然任期制にすべきと思います。

もし不適格な大学教員が、永久身分をいいことに、
何の努力もせず、・・・というようなことがあったらどうなりますか?

大学の授業料はすごく高いですよ。そんなやる気のない教員に教えてもらうために年間60万くらいの授業料を払っているのではないですよね。

私個人としてはすぐにでも任期制に移すべきと思います。
「まあまあ若くて血気さかんだからそう言えるけど,・・・」と
声が聞こえそうですが,私は自らを不適格だと思ったらやめるつもりでいます。

答えを出そうとすること

2007-10-02 20:48:49 | 職場のこと
人の打ち合わせの仕方を見ていると分かることですが、
常に「判断」を下そうとする人と、そうでない人がいます。

「判断」を下す、ということはある問題に対して「答え」を出す、ということです。

基本的には打ち合わせというのは、何か決めごとをするためにやるのが普通で、ただの井戸端会議ではないと思います。そうすると、答えを出そうという気で打ち合わせしているのか、そうでないかで、まず打ち合わせ時間が全く異なります。私は、瞬時に判断するように心がけているので、もしくは事前に自分なりの答えを用意して打ち合わせに臨むので、打ち合わせ時間は短くなります。

JRの石橋さんからは、技術者はなるべく早く、その時点で最適な答えを出すことが必要な能力である、と教えられました。1日待って90%の答えを出すよりも、今すぐ60%の精度の答えを出す方が大事である。災害復旧のときに1日待っている余裕はないのです。現場は至急の答えを待っているので。

また、岡村甫先生からは、「私が二つの選択肢でどちらにしようか非常に迷う場合は、その二つに大して差がない、ということを意味している。だから、決断に時間はかけない。どちらでもよいので。」という意味のことを教わりました。

他にもいろいろ教わっていますが、とにかく答えを出そうとしない打ち合わせは、極論すると時間の無駄。そんなことをやっている暇はありません。

指導者は、瞬時にその時点でベターな判断を求められます。瞬時の判断で、大きな過ちはしてはいけないので、判断能力、見識の向上が求められるのです。

ちなみに今日の研究室のスタッフミーティングは90分かかりましたが、私からすると、45分で終わるべき内容です。意識のすり合わせという目的もあるので、90分でも実りは多いと思いますが、その分、18:00までに仕事を終わらせないと娘のお迎えに間に合わない私にとっては、仕事時間が食われることになります。


改革は痛みを伴うもの

2007-10-01 22:26:52 | 職場のこと
改革を実行するときは、ある程度の痛みを伴うものです。

私が研究室を改革してきた過程で、身近に見ていて「?」と思ったことのある人もいたかと思います。今晩、林さんと夕食していて、林さんも「?」と思った私の手法があったそうです。今は、その真意が分かったようです。

基本的に、私は、私個人だけが良くなるような方向では考えてません。一時的には、そう見える施策も、結局はもうちょっと大局的な目標を見据えてのものがほとんどです。

もちろん、私個人がハッピーでなければ、周囲にプラスのエネルギーをもたらすことはできないので、ある時期は私個人のためにやっていると思われても仕方ない時期があったのかもしれません。

本当は組織全体がハッピーになればいいのだと思いますが、それにはものすごくエネルギーを費やします。トップの目指す方向性に必ずしも同意しないメンバーは、どの組織にもいるからです。ここがすごく難しいところですが、私の目は組織の外に向かい始めました。ここが、改革に伴う痛み、でしょうか。

教育組織である、ということを肝に銘じますが、人間のパワーには限りがあります。もちろん、組織全体がハッピーになるように努力はしますが、今の私にとっては、組織の外との連携の方にプライオリティーを置いています。