細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

一ヶ月

2023-04-30 08:15:50 | 人生論

人間の人生とは、まさに一日一日の積み重ねであって、よほどのことが無い限り、日々で最善を尽くせば良い方向に徐々に向かっていくでしょうし、その逆もしかり。

よくこのブログでも書きますが、一日、一週間、一ヶ月、一年などの区切りがあるので、それぞれの目標を立てたり、振り返ったり、することもできます。

2023年度の最初の一ヶ月が終わりました。私にとっては、豊穣な社会研究センターが創設された4月であったし、学会活動としては土木学会コンクリート委員会の幹事長としての2年間がスタートした4月でもありました。また、50歳という大きな区切りを迎えた4月でもありました。

2023年度が終わって振り返るときには膨大な活動を実施したことになるでしょうから、この一ヶ月だけを焦って全力でやり過ぎる必要もないのですが、やはりこの一ヶ月をどのようにスタートさせるか、は一年全体にとっても大切です。

まず、そこそこアクティブに行きたい、という基本願望があったので、よく歩くようにしました。4月のスタートの土日を浦和の実家で過ごしたので、両親も誘って見沼代用水沿いの桜鑑賞。4月の最初の週を11,000歩/日くらいで滑り出したので、その平均歩数を超えるように日々を過ごし、結局、11,300歩/日くらいで4月を終えそうです。夕食後に散歩したり、少し意識的に歩数を増やさないと、この平均歩数には到達しません。たくさん歩く、ということで心身の活性化をまずは確保しました。

長年の習慣になっている毎朝の体操と柔軟体操も、この4月は一日も欠かさず毎日実施しました。高知と新潟に一泊の出張がありましたが、それらの日も含めて毎朝、体操・柔軟体操を継続できました。

一ヶ月という期間は短いようで長く、「習慣」という意味でも重要な期間です。新たな習慣を取り入れるときも、よく三日坊主という言い方をしますが、三週間程度がその後続くか続かないかの一つの分かれ目のようなので。

2023年2月中旬に始めたアロマオイルに囲まれた生活も、2ヵ月半くらいになりました。私は、友人に紹介されて、ドテラのアロマオイルをやってます。使いこなし方は時間が経つにつれてバリエーションが増えており、4月に結構幅が広がりました。寝るときのディフーザーは初期からやってましたが、風呂上がりの顔などへのオイルマッサージはもちろん、足の指・裏とか、ふくらはぎなどにはオンガードのマッサージ。カプセルに入れて摂取するのもスタート。昨日は、自分でスプレーを作って、リネン類にシュッシュッとスプレーするのも始めました。とても楽しい。

昨日、昭和の日の祝日でしたが、午後に、「土木酒場」の友達たちと懇親会。私はノンアルコールで楽しく3時間ほど参加しておりました。初めて対面で会った岩政さんとも隣になり、大変仲良く楽しくおしゃべりしましたが、斜め前にいた白木さんからは、「細田先生ってほんとに純粋ですよね」と言われました。「アロマオイルで人生が変わったとか、そういうことを言える人ってあんまりいないと思う。」とのこと。「土木アカデメイア」という休日朝に月例で開催している勉強会でもご一緒しているので、私の素の考え方などをよくご存じの白木さんから見ると、私は大変にピュアな人間のようです。

実は私自身も自分のことを「ピュア」な人間と思っていまして、大分以前、コンクリートの研究者たちの私的勉強会「示方書勉強会」で私が30代後半だと思いますが、懇親会の場で、「千々和さん(後輩)はキラキラしているが、細田はギラギラだ」と先輩に言われ、「僕もキラキラですよ!」と主張したいのですが、「ギラギラ」に断定されました。。。

ピュアなので、キラキラなんですけどね。見た目とか発言の仕方で、どうしてもギラギラキャラに誤解されてしまいます。。。

というわけで、アロマオイル生活もすでに二ヶ月半が経過し、完全な習慣になりました。今後も、いろいろ使いこなしていくと思いますが、これも楽しみ。

4月は、研究室メンバーも大きく入れ替わります。私のチームもメンバーが決まり、新しく研究を始める学生はそれぞれの研究テーマを決めようとしている段階です。「研究」というものに対する考え方は、私自身も年々変化していきますが、今は、自分の生活の一部であり、自分一人だけで取り組む研究的な活動ももちろん無いではないですが、私の場合、多くは仲間・同志たちと取り組むものであって、その意味でも私にとって刺激的な、チャレンジングな、自分自身を鍛えてくれる、大事な大事なものです。

今年も、研究に膨大な時間やエネルギーを投資していくことになりますが、それこそ日々の積重ね。ときどき幸運が舞い降りてきたり、発見のようなものも訪れますが、それは積重ねがあってこそ。誠実にチャレンジを重ねたいと思います。

娘たちもそれぞれの一年間が始まり、基本的には今年も娘二人のお弁当を毎朝作ります。4月も結構な数のお弁当を作りましたが、これまでのワザの延長で作りました。お弁当作りでも、たまに新しいメニューを導入すると、作る方も食べる方も幸せになるので、この日常行為においても小さなチャレンジを中長期的に重ねていけるよう、努力です。

昨日からGWが始まりました。初日の昨日は、表現者クライテリオンの座談会で紹介されていた「仁義なき戦い」の映画を初めて視聴。スーパースターたちのエネルギーに溢れており、大変面白く視聴。映画の名作を観るのは本当に良いものです。このシリーズものも少しずつ見て行こうと思います。

読書としては、GWに入る前日から読み始めた、エミール・デュルケムの「自殺論」。社会学の古典的名著で、数ヵ月前から職場の机の上に置いてあったのですが、ついに読み始め、大変に面白く、勉強させられながら読んでいます。「つながり方研究所」のように社会学的な研究に取り組もうとしておりますので、そういう身にとっては大変に深い、面白い名著です。データがたくさん出てくるのも、理系の人間にとっては読みやすく、面白く、論旨も納得できます。映画にしても本にしても、名作というものにしっかり触れ続けていきたいと思っています。

今年のGWは、仕事、趣味、家族レクリエーション、家事、休息などをバランスよく組み合わせた期間にしますが、明日、5/1のみ出勤。研究指導も数件あり、土木アカデメイアのオンラインでの勉強会もあり、この日はこれでとても楽しみ。

次の一ヶ月である5月が明日から始まります。どんな一ヶ月にするかは自分次第。5月もとても大事な一ヶ月になることでしょう。


指導

2023-04-22 10:14:21 | 教育のこと

今週もいろいろと学ばせていただきました。

21日の金曜日の夕方が、ある投稿論文の締切日でした。私が連名で投稿する論文が2編。1つは、3月から準備が進められ、3月末の段階で8割くらいは仕上がっていたので、4月に就職した筆頭著者の元学生のH君は最後の仕上げをして投稿へ、という状況でした。

もう1つは、論文の執筆が4月に入ってから、という状況で、これまた4月に就職した筆頭著者の元学生のM君の担当でしたが、苦労するだろうなとは事前に思っていました。そして、案の定、仕上がり不十分な状態で締切りの週に入りました。状況を私の目で見て、そのままのやり取りを続けても締切りまでに仕上がるのは不可能、と判断して、オンラインでのミーティングを持つように指導しました。

指導した内容はまっとうなものであるし、M君と私の関係も、近い皆さんは想像付くと思いますので、ここで公開します。結論としては、締切りに間に合い、無事に投稿でき、私の指導の内容もM君はしっかりと受け止めたようです。

私が間に合わない、このままでは不可能、と判断した理由はいくつかあります。
・M君のワードのスキルが低く、投稿論文執筆のためのキャパシティーが足りない。
・論文のテンプレートをダウンロードできるので、それに上書きしていけばそんな変な体裁にならないはずなのに、ダウンロードもせず、自分で勝手に作っている。(そんな原稿を添削している暇はない。指摘しても、修正に反映も適切にされないので)
・私がワードの添削機能で添削したことが、次の稿に適切に反映されない。要は、「雑」ということ。(教員が添削意欲を失う)
・図表の作り方も不適切。見栄えもよくない。

結局、4/18(火)の夜の段階で、論文執筆は私が引き取り、テンプレートをダウンロードして、私が仕上げることになりました。図表も不適切なものは私が修正。考察、まとめ等も結局、私が執筆。

今回の件は、M君を非難したいわけではありません。それは十分に彼にも伝わっています。

元々、査読論文に投稿する、というチャレンジをしているから遭遇している困難であり、投稿しないで社会人になる学生など無数にいます。

スキル不足は自分で改善してもらうしかない。性格が雑な点については、改善はできます。また、テンプレートを活用する、など方法を知らないのであれば、それは学べば進歩します。

細かい指導は省きますが、田坂広志さんから私が学んだ「人格を自分の中に育てる」という考え方も伝えました。自分の中に一つの人格があるのではない。いろんな人格がいてよいし、それぞれの人格を育てることが、才能の開発、ということである、と。雑であると、良い仕事はできない場合が多い。であれば、しっかりした仕事をする、という人格を育てる。

4/18(火)の夜に、今後のアクションのために、私が指示したことを、ミーティングの最後に復唱させましたが、案の定、4つのうち2つしか言えない。メモを取っていたようではありますが、結局、きちんと把握できていない。雑、そのもの。これもしっかり指摘しました。

この後、ご本人が伸びるかどうかは、自分次第。

結果的に、この3月に修士を修了した私の指導学生3名は、皆、査読論文に投稿して修了していきました。これはとても良かったと思います。

後輩たちもこういうチャレンジに続いてもらえるとよいと思います。

そして、M君が在学中に一緒に研究に取り組んでいたウズベキスタンからの留学生のS君が、4/20-21に糸魚川のDENKAの工場で、彼の修士研究の本命の実験の供試体の作製をしました。私もフルに立ち会いましたが、これがまたいろいろと学ぶ貴重な機会になりました。この件は、次のエッセーにて。

私も教員として、いろいろと学ばせていただいております。ありがたい仕事です。

+++++

後日談。。。

何と、早めに準備を開始して、原稿も早めに仕上がっていたはずのH君が、投稿の締め切り日をきちんと確認していなかったのか、詳細は知りませんが、締め切りまでに投稿できなかった、と痛恨の後悔とともにメールで連絡してきました。。。

私も開いた口がふさがりませんでしたが、別の論文集への投稿を薦め、本人もそうすることに決意し、早速準備を始めました。まあ、H君もしっかりけじめをつけないと、生涯気持ち悪いでしょうからね。別の論文集でしっかりと採択され、掲載されることですっきりすると思います。

まあ、教員という仕事は、若い方々と多くの時間をともにしますので、いろんな経験をさせていただける、ありがたい仕事です。。。


つながり方の研究

2023-04-16 09:32:29 | 研究のこと

一つ前のエッセーで、豊穣な社会研究センターのつながり方研究所のことを紹介しました。

今回は、もう少し具体的に、現在取り組んでみたいこと、を書いてみたいと思います。

豊穣な社会研究センターのつながり方研究所のメンバー(やその周囲の方々)と取り組んでみたい、と私が思っていることを、(1)研究プロジェクト、(2) 対話・セミナー系、(3) 学生との連携、という3つの切り口で整理してみました。まだまだアイディア段階ですし、どんどん拡がっていくと思うので、ご興味のある方は遠慮なくコンタクトしてください。

(1) 研究プロジェクト(現時点では思い付き)

(1-A) YNU内の組織のパフォーマンス改善

 絡合(つながり)の状態を心地よく感じながら、自分本来の能力(もしくはそれ以上の能力)が十分に引き出され、他者の能力とも調和・連携し、チームとして大きなパフォーマンスが発揮できるようにする。そのような考え方・方法論を仏教・仏道の教えや作法・習慣などからも学び、自分たちの環境改善に活かす。

  (1-A-i) 改善のbefore/afterを、センサ等で定量的に計測してみたい。
  (1-A-ii)   改善したい環境・組織を募集し、モニターとなってもらう。どこもなければ、私のコンクリート研究室。

(1-B) 共創プロジェクト,オープンイノベーションの方法論の知識化

 細田が、これまでの産官学協働プロジェクト(コンクリート構造物の品質・耐久性確保システム、2009年ごろ~)や、真のオープンイノベーション的な技術開発プロジェクト(環境負荷低減の革新的材料開発、2021年~)などで、無意識的・経験的に実践してきたリーダーシップに通底する考え方を、つながり方研究所メンバー(に就任予定)の河野克典さんは理論化されており、大変興味をひかれた。理論化された考え方により、具体的なリーダーシップの事例を分析すると(ケーススタディ)、教材としても利活用できるのではないかと思う。

 私の手元に残っているメモは以下です。

  ・自分の過去からみんなの未来
  ・ロール(主体性と多様性を両立)
  ・現場・現実・現物と非日常

(1-C) 研究成果の書籍化

 下記、(2)で紹介する「土木アカデメイア」は2021年5月ごろから続けている月例の土木哲学勉強会。現在、「閉じつつ開く ~境界を溶かす試み~」(仮題)として書籍を執筆に取り組もうとしています。

(2) 対話、鼎談、勉強会

(2-A) つながり方研究所のメンバーでの対話、鼎談など。動画や文章での情報発信。

 2021年5月ごろから活動している「土木アカデメイア」(同志による休日朝の月例オンライン勉強会、有馬優、松永昭吾、細田暁らがメンバー)を継続し、つながり方研究所をサポートする組織にする。つながり方研究所から土木アカデメイアにゲストをお呼びし、対話する。

(2-B) メンバーの興味のあるトピックについて講師を招いての講演会

 〇 矢野和男さん(幸せの定量化,ハピネスプラネット)
 〇 羽田冨美江さん(鞆の浦のさくらホーム代表、「介護が育てる地域の力」、崖の上のポニョのリサ、そしてグランマンマーレのモデル)
 〇 武田邦彦さん(絡合、誇り高き日本文明)
 等々

(2-C) つながり方研究所のメンバーによる話題提供と勉強会

(2-D) YNU Dialogue(大学内横断の対話の場)での座談会の企画

 〇 豊穣な社会とは?
 〇 AIと人間の幸せ
 〇 SDGsとは
 〇 分化、分業と統合
 〇 エネルギー,資源の将来
 〇 南海トラフ地震、首都圏直下地震と我が国の将来
 〇 官僚組織化の弊害
 等々

(3) 学生との連携,教育

(3-A) ぼうさいこくたい2023と地域課題実習「BOSAIラボ」のコラボ

 2023年9月17・18日に横浜国大でぼうさいこくたい2023が開催されます。巨大イベントです。一方で、「BOSAIラボ」が2023年4月に産声をあげます(主担当教員:小松怜史准教授)。BOSAIラボは、有志の学生たちによる自律分散的な取組みを期待しており、まずはBOSAIラボで縦横無尽にしなやかに活躍してもらうことを期待しています。

 (3-B) 豊穣な社会研究センター主催の弁論大会

 (3-C) 将来の学校教育を担う人財(教育学部)と豊穣な社会研究センターの連携

 〇 学校防災教育のあり方

さあ、どんな活動が具体的に展開されるでしょうか。とても楽しみです。


豊穣な社会研究センター つながり方研究所

2023-04-15 17:25:06 | 職場のこと

YNUに、豊穣な社会研究センターが設立されました。その中に、「つながり方研究所」が配置されています。センターのヴィジョン、そしてセンターの中にある3つの研究所について、以下の図に示されています。豊穣な社会研究センター長は私が務めます。立ち上がりの時期は、つながり方研究所の所長も私が併任します。



さて、つながり方研究所、とは何をどのように研究するところなのでしょうか。

私としては、本当に研究したいことを、本当にやりたいと思う方々とともに研究する、そういう研究所にしたいと思っています。現代の社会において、このようなやり方で研究することはそう容易ではありませんが、「役に立つ」とか「研究費を獲得できる」とか「レベルの高い論文集に論文が掲載される」とか、世の中から求められがちなたぐいのことは別の研究所や別の組織でやることにして、この研究所では、本当にやりたいことを追求してみたいと思っています。

(「役に立つ」「研究費を獲得できる」「レベルの高い論文集に掲載される」というようなことも、それなりに重要と思っており、私はこちらの軸も持ち合わせた人間です。要は、どっちもやります。)

さて、前置きはよいとして、

「つながる」「つながり」という概念は、極めて根源的で、本質的な概念である、と思っています。

3月に、「自由ではないのだけど、やたら暇な時間がある」という大学教員には想像が付くであろう特殊な時間がありまして、そのときに紙一枚とボールペンで、いろいろと考えておりました。「何のためにつながるのだろう?」

その時間に私が考えたことは、およそ以下の6つの群で、「つながる」ということを分類できるのではないかというものでした。

第一群:生物(生命が生きのびるため)
つながりの例:絡合、細胞、生命体、DNA、交配、生物の群れ、種(しゅ、たね)、進化、血管、神経、脳

第二群:物理、化学(真理)
つながりの例:原子の結合、分子、電気的・磁気的な結合、物質・物体の結合、素粒子、ゼロ・ポイント・フィールド

第三群:心理的なつながり(幸せのため)
つながりの例:愛情、恩、感謝、同胞意識、祖先崇拝、宗教、哲学、道徳

第四群:制度(効率的、安全に、衡平に、快適に、便利に、・・・)
つながりの例:社会、組織、マネジメント、マイノリティ、社会的弱者、コミュニティ、孤立、国家、同盟、グローバリズム、ナショナリズム、国際、市場

第五群:技術(効率的、安全に、衡平に、快適に、便利に、・・・)
つながりの例:インフラストラクチャ-、交流、公共交通、ライフライン、ネットワーク、IT、インターネット、データベース、エネルギー、資源、土木技術・材料

第六群:時間軸でのつながり、持続的発展(幸せのため)
つながりの例:文化、伝統、世代間・世代を超えた継承、歴史、文明の連続・断絶,持続性、環境、資源、エネルギー、食糧、食事、言語、文学

以上のようなことを考えました。こう考えると、つながり、とはこの世のほとんどすべてのことをカバーできる概念と思えます。

また、特に第四と第五群のものは、その目的(例えば、効率的、安全に、衡平に、快適に、便利に、など)が怪しい場合が特に現代は少なくなく、目的から考え直さないと、制度や技術が社会を豊穣でない方向に導いてしまうことが往々にしてあるのだとう、と思っています。

さらに、私の考えで六つに分類してみたのはよいとして、研究所メンバーの真鍋先生(経営学)からは、六つの群の間のつながりについても、考える必要があるかもしれませんね、と言われています。

さて、つながり、がこの世のほとんどすべてのことをカバーできる概念だとして、つながり方研究所で何をどのように研究するか、ですが、

(1) まずは、つながり方研究所に集まる方々自身が、「知らないことをよく勉強する」ことが大事であろうと思います。「何をどのように勉強すれば知識を得られるのか」ということを体系的に整理する、ことも後輩の方々への参考になろうかと思います。専門バカでありたくないですね。

(2) 日本という国の正確な理解,抱える課題の的確な把握をしたい。この国が豊穣な社会に向かっていく必要がある、ということ、現状が「豊穣でない」ということです。豊穣でない、という状況がどういう状況なのか、を理解することが重要と思います。
 そして、この国の状況をマクロな視点で理解できれば、そこからBreakdownした形で、組織・制度の課題を把握することができ、改善のための診断、対策の検討・提案・実施などが可能になると思います。

(3) そして、個々人が幸せになるための処方箋を手にし,個々人が幸せに生きることに貢献したい。幸せな個人がつながって,全体が幸せに。(これは、順序が逆かもしれません。全体の中で個人が幸せになる、のかもしれません)

以上が、「つながり方研究所」の大きな方向性で、すでにメンバーが集まって創造的な議論を開始しました。具体的にどのような活動が実践されていくか、ご期待ください!ぜひ皆さんと一緒につながって、豊穣な社会を目指したいです。


ゼロ・ポイント・フィールドとエネルギー

2023-04-13 10:26:17 | 人生論

以前は何となく不思議に思っていたことが、いろいろとつながって理解できるようになってきました。

田坂広志さんの「死は存在しない」「運気を磨く」の著書を読んで、「ゼロ・ポイント・フィールド」なる概念を知り、田坂さんの動画コンテンツもいろいろと見始め、考え方を吸収しています。とても理論的で、実践的なので、私は気に入って吸収し、活用しています。

人間の頭に次々と湧いてくるアイディアなどは、エネルギー保存則などとどういう関係にあるんだろう、などと漠然とバスの中で考えていたこともありました。

他の方から「熱いですね」とか「エネルギッシュですね」とか「パワーをもらえます」などと言っていただくことも少なくありませんが、私自身は普通に健康に気を付けた食事をしているだけですし、他の方と比べて摂取しているエネルギーが多いわけでもないと思います。

結局、ゼロ・ポイント・フィールドの力を活用させていただいているのだな、と気付き始めました。

あんまりこの手の話をし過ぎると、「細田さんもついに怪しげなものに染まってしまったか」と思われるかもしれませんが、何も変なものに染まったりしていません。

ゼロ・ポイント・フィールドとは、「この世のあらゆる現象や、人間が考えたこと、感じたことなどが、ホログラムのように波動としてゼロ・ポイント・フィールドに記録(記憶)されている」というようなもので、最先端の量子科学の仮説、とのことです。

ゼロ・ポイント・フィールドには、この世のすべての英知、叡智が記録されている、というイメージでしょうか。

天?神?もしくはゼロ・ポイント・フィールドに導かれ、生かされている、ようでして、どれだけゼロ・ポイント・フィールドの力を引き出せるかは、その人次第、のようです。

エネルギーという概念がもはや適用できない領域であろうと思いますが、より多く引き出せる人は、それこそ無限のエネルギーを宿したようにも見えるのだろう、と思います。

というわけで、田坂さんの考え方を参考に、「導かれている」と覚悟を決め、「導きたまえ」とことあるごとに祈り、ゼロ・ポイント・フィールドの力を活用し、私のなすべきことを実践していこうと思っています。

かなり怪しげな内容に見えるかと思いますが、平たく言えばいつものブログと変わらず、「誠実に、自分自身のやるべきことを果たす」というだけですので、ご安心を。。。


スタートを順調に切ること、また焦らないこと

2023-04-04 13:36:10 | 人生論

4月がスタートしました。私個人としては、バタバタした状態ではスタートしていませんが、いずれ首が回らないような状況にも陥ると思います。余裕のあるときには戦略を考えたり、適切な種まきをしたりできればと思って実践しています。

昨年度は、スマホでの記録によると一日の平均歩数が9,826歩でした。スマホで計測できなかった歩数も多少あると思いますが、ほぼ持ち歩くようにしているので、およそ1万歩/日ということです。

昨年度の12か月のうち、10,000歩/日を超えた月が5回。6月は9,923歩/日だったので,ざっくりと半分の月で10,000歩/日を超えていたということになります。私も、年がら年中やる気に溢れている、というわけではもちろん無く、月単位、週単位、日単位で目標設定したり、気持ちが盛り上がったりしています。歩数については、月単位で特徴が表れるようで、月の最初にスタートダッシュを切ると(平均歩数が多いと)、その月はそのまま頑張ろう、という雰囲気になります。昨年度は2回高熱を出しましたが、1回目の12月は9,264歩/日(12/29にハーフマラソンを走り、30,000歩/日以上となった影響大)、2回目の1月は6,930歩/日で1年の中で最低の平均歩数でした。

今年度の最初の月である4月は、最初の3日間を11,000歩/日くらいでスタートしたので、年度初めで気持ちもリフレッシュしていることもあり、このままアクティブに動き回ると思います。

何事も、スタートを順調に切ることは大事かな、と思います。スタートダッシュをする、という意味ではなく、自分の快適なペースでスタートを切る、ということかと。

一方で、何事も常に順調には進みません。そういう意味では、最近では「焦らないこと」「じっくり待つこと」もとても大事である、と考えるようになってきました。

最近読んでとても感銘を受けた本に、「死は存在しない」(田坂広志著)があります。この中に「ゼロ・ポイント・フィールド」という概念が登場し、この世のあらゆる現象や、人間が考えたこと、感じたことなどが、ホログラムのように波動としてゼロ・ポイント・フィールドに記憶されている、というようなものです。詳しくは田坂さんの本をお読みいただくとして、私は彼の考え方に共鳴し、信じています。

すべてが記憶されているゼロ・ポイント・フィールドから、私たち自身の引き出せるものを引き出している、というイメージを今の私は持っています。

そこで、「待つこと」が大事になります。断片的に我々が考えたり、学んだり、感じたりしたことがゼロ・ポイント・フィールドにはあるのですが、それらがつながったり、インスピレーションのように湧いてくるように感じるのには、やはり時間が必要です。

一晩寝かせる、というような表現もありますが、一晩どころか、半月寝かせてもよいし、数年経ってふっとつながることだって当然あります。

だから、焦らず、日々を丁寧に、着実に重ねていく。ヴィジョンや想念が正しく、強く、確かであれば、いずれ適切な解はやってきます。

4月から「豊穣な社会研究センター」が始動しました。まだHPも整備されていないような状況ですが、私がセンター長を務めます。このセンターと並走する形で、「豊穣な社会のための防災研究拠点」が走っています。豊穣な社会研究センターにおいても、かなりの質・量の活動をしていくことになると思いますが、焦ってもどうにもなりません。しっかりしたヴィジョンを持ち、焦らず、着実にやっていくしか他に方法はありません。

スタートはしっかりと、しかし、焦らずに。どんな2023年度になるのか、楽しみです。


コンサルティング

2023-04-02 16:36:13 | 研究のこと

2023年度が始まりました。今年は新年度が土日でスタートでしたので、土曜日に中2になった春休み中の次女と私の浦和の実家に行き、私は一泊しました。次女は二泊。

土曜日は、私が父と二人で見沼代用水沿いに桜の花を楽しみながら夕方に散策し、日曜日は私と次女と私の両親と四人で、別のルートで見沼代用水沿いに散策し、私のリクエストで氷川女体神社にもお参りしました。(お祈り大事。。。)

浦和の実家では仕事にも短時間集中して取り組み、この4月に社会に出る修士卒の学生の投稿論文の添削や、新年度にスタートした「豊穣な社会研究センター」においても重要な予算申請のための資料を作ったりし、十分に休養もした上で、自宅に戻る電車の中でこのエッセーを書いています。

さあ、新年度が始まりました。大学で生きるものにとっては、やはり4月が一番の大きな区切りで、学科でも研究室でも卒業生を見送り、すぐに新入生たちが入ってきます。私自身には異動はないのですが、毎年、この時期にはメンバーが大きく入れ替わるために、強制的に気持ちがリフレッシュされ、また新たに頑張ろう、という気持ちになります。ありがたい環境です。

私の横浜国立大学での教員生活も20年目に入っており、19年半が経過したところです。随分と長くやってきたなあ、という実感です。そして、このタイミングで、来週には50歳になり、「天命を知る」となります。数年前からは悶々としていた時期も少しありましたが、今は払拭し、私なりに準備が整った状態で「天命を知る」を迎えることができる、と感じています。

岡村甫先生、前川宏一先生らが主宰されてきた東大コンクリート研究室で、華々しい活躍をする先輩後輩が多い中で、研究者としては明らかに劣等生として学生生活を終え、JR東日本構造技術センターでの技術者として社会人生活をスタートさせ、2003年10月から大学で研究者・教育者のキャリアをスタートさせました。今は、学生たちの研究指導はもちろんですが、非常に多くのプロジェクトに関与させていただいており、この4月に設立した豊穣な社会研究センターのセンター長も務めています。

「劣等生」だった私がどのように研究指導をしているのか、また、私自身のことはともかく、ものすごく忙しそうに見える大学教員がどのように学生たちの研究を指導しているのか、興味を持っておられる方も少なくありません。

研究者の研究指導方法には様々なタイプがあると思います。

私の場合は、「コンサルティング」と呼ぶのがふさわしいと思っています。

私が実際に行っているのは、コンサルティングです。

私自身がプレーヤーとして研究を行う場合ももちろんありますが、数多くの学生たちの研究プロジェクトを指導する場合、主役は学生たちです。

私自身は研究は下手くそですが、学生の研究を上手く導くコンサルティングは上手のようです。学生のやっている研究を私自身が取り組んで上手にできるわけでもないと思っています。答えもやり方もよく分からないようなテーマを研究に設定しますので、学生たちは当然にもがきます。どのように進むべきか、少し助言すると、学生が前進を始めます。前進すると結果も出てきますので、その結果が良い方向に向いているのかそうでないのか、一緒に考えます。方向が良くない場合は、どうすれば良い方向に転換できるのか、また助言します。

これを繰り返しているうちに、だんだんと目的の方向に前進し、その過程で私もいろいろなことを吸収します。吸収してしまえば、これまでの経験や蓄積もあるので、研究がある程度のレベルに到達するころには、何も知らなかった私はすでに一気に前進しており、学生を指導できるようになります。投稿論文を書いたり、研究成果をプレゼンするような段階になると、研究の全体像もすでに把握できているので、しっかりと指導することができるようになっています。

このように、プレーヤーとして成長しながら前進していく学生のパワーと、コンサルティングしながら並走する私との協働作業なのだろう、と思います。研究は一人ではなかなか上手くできません。批判を繰り返しながら、ともに前進できるチームが重要と感じます。

学生の研究指導に限らず、産官学の共同研究等においても、私の役割は本質的にはコンサルティングである、と今は思っています。

どうすれば、コンサルティングの能力を向上させることができるか、ですが、数多くの経験をして知識や引き出しを増やすことと、ブレない哲学・軸・クライテリオンを持つことであろう、と思っています。

2022年度もいくつかの新しい研究テーマを立ち上げ、模索しながらテーマとして育ってきました。

2023年度は、また新しい研究やプロジェクトもいろいろと立ち上げるでしょうし、育ってきたテーマをぐいぐい前進もさせるでしょうし、成果を刈り取るステージの研究もあります。

新しい学生たちとのご縁も始まり、学生たちも大きく育つと思いますが、私もいろいろと学ばせてもらい育つことになります。

明日から出勤ですが、ポジティブな気持ちが満ちてきています。楽しみです。