細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

体重

2015-03-31 08:50:13 | 研究のこと

この間の土曜日に、体重計を買いました。

渡仏前の川崎の住居では体重計がありましたが、かなり古くなっていたので引越しに伴い廃棄しました。

フランスでは体重計無し。ようやく新居に引っ越したので、住環境の整備に合わせて体重計も購入しました。

私自身の体重がベストの数値よりも多いことは認識していました。プラス数キロ。

私は毎朝シャワーを浴びるので、その前に計測します。同じ条件で測定することが重要。

体重を計測しだすと、とたんに体重が減少傾向に入ります。

体重とは、生活の様々な要素の積重ねの結果です。運動、活動量、健康に配慮した食事を取ったか、様々な要素が複雑に絡んでいますが、体重という非常に分かりやすい数値は自身の生活スタイルを見直すために有効です。単純な指標であることが重要なのかもしれません。 とにかく、評価すること、モニタリングすること、が元来が怠惰である人間の行動を律するためにとても重要です。

今日は年度の最終日ですが、年度の最後の出張で仙台に向かっています。東北地方整備局のコンクリート構造物の施工記録のデータベースに関する打ち合わせです。

東北地整の管内では、コンクリート構造物の品質確保の取組みの展開が始まっていますが、この取組みを実施しなかった場合と比べて、確実に品質は向上していると思います。それも、これから構築されていくデータベースで明らかになっていくと思います。

品質確保の着火剤になったは、目視評価法であると思います。これも、非常に簡単に、構造物の出来栄えを評価できる手法です。体重のモニタリングと似ています。

コンクリート構造物の施工は複雑なプロセスで、非常に多くの要因が存在しますが、出来上がりの結果を目視評価で評価する、という仕組みを導入することで、プロセスが改善されていきます。 

そして、私がいつも言うことですが、体重モニタリングで行動が律された人間の様々なパフォーマンスに切れが出てくるのと同じで、品質の高い構造物を構築できるプレーヤーたちの仕事の切れも上がってくるはずです。ましてや、それらの意識の変わったプレーヤーたちの協働によりどれだけのことが可能となるか。

今朝も、体重を計測して、昨日より0.5kg減少したことを確認し、シャワー後にテレビ体操を行い、次女のお弁当を完成させてから、新幹線で仙台に向かっています。5時前に起床してからそれなりに仕事もこなしています。

しっかりと体重モニタリングしながら、切れ味よく仕事したいと思います。 


桜と新年度

2015-03-30 09:52:55 | 職場のこと

東京、横浜は桜がとてもきれいです。

今日は非常に気温も高いので、マスクも二重、先日購入した花粉防護メガネも着用、坊主にすると頭皮も暴露状態なのでキャップも着用です。

新年度の学部教務委員を務めるので、年度当初はもちろん、年度末から段取り、対応が始まっています。学部の学生たちと接する機会の多い役職なので、現場志向の私に向いている役割なのでしょうね。

子どもたちも大きくなってきたので、長女は塾の春期講習に通っていたり、次女も今日からスクールの春休みが明けて本来のスクール通いが始まりました。

3月は国内出張が続いたこともあり、その罪滅ぼし?もあって、今日は次女のお弁当を作り、娘たちと一緒に家を出て次女をスクールに送り、雑用を少しこなして、大学で2時間弱の勤務。その後、長女をピックアップして、午後3時に次女のお迎えです。4月1日の水曜日も同じようなパターンですが、長女の新しい学校の面談も入っています。

このような状況で、JCI年次論文の査読対応が大量にあり(海外研究者との論文が今年は多いため)、締切間際の原稿執筆の時間を何とか確保する必要があります。学部教務の仕事がしばらくのしかかってきますが、これは段取りがすべてなので、今朝から様々な段取りを開始しています。

明日はその隙間を縫って、仙台へ出張。復興道路等のコンクリート構造物の施工記録をデータベース化し、活用していくための重要な打ち合わせです。

誰でもそうかもしれませんが、追い立てられるくらいのスケジュールの方が、結局は自分のフルパワーを引き出せるので、ちょうどよいのだろうと思います。

様々な仕事をさせていただける環境に感謝、です。


リニューアル

2015-03-28 11:47:39 | 家族のこと

2014年9月28日に単身でフランスから帰国後、3ヵ月程度、親の家に居候していました。実家にバックアップしてもらって、各地への出張や半ばギリギリで回っていた講義等の大学業務を何とか年末までこなすことができました。

年末年始は家族とパリで過ごし、パリの家も撤退し、2015年1月3日に家族で帰国し、仮の家で日本生活を再開しました。子供たちも日本での新しい生活を始めるに当たり、非常に多くの事務手続き等があり、かなりの部分を奥さんが対応しましたが、家族それぞれが大きな変化の中で適応してくことにベストを尽くしてきました。

3月上旬にようやく新居が確定し、パリからの船便の受入れや、倉庫に預けていた荷物の受入れも含め、3月14日にようやく引越し作業が完了しました。3月は私も非常に多くの国内出張が入っていたため、家族にも迷惑をかけましたが、無事に新居での生活がスタートしました。

人間誰でもそうかもしれませんが、活動拠点が安定すると、アクティブに動けるようになります。私は特にその傾向の強い人間で、流動的な状態では総崩れにならないようにやや守りに入る傾向にあります。安定してくると攻めの姿勢が全面に出てきます。

2014年10月以降は、大学業務でも、ほとんどの事務作業を秘書さんに担当してもらい、講義資料の印刷等もすべてお任せしました。そうしないととても回せない状態でした。また、業務用PCも自分にフィットするものがなかなか見つからず、オフィスのOA環境も仮の状況が続いており、まさにフランス滞在のアフターショックが継続する状況でした。

ようやくノートPCも新調し、新居のオフィスの環境も徐々に整備しており、自身の様々な周辺環境がリニューアルされ、整備されていっています。

新年度は久しぶりに教務委員を務めます。3回目の教務委員ですが、すでに2回経験していますので、自分らしさを少し押し出して、教室の教育環境の改善にわずかなりとも貢献できればと思っています。

今朝は、家族それぞれがアクティブに活動していますが、私と次女は食料品等の買出しに出かけ、昼食は明太子パスタとサラダ、夕食は手巻き寿司を家族に振る舞います。

激動もチャレンジングではありますが、やはり人間は安定している方が基本的には本来の力を充分に発揮できるものと思います。

別のエッセーに書きたいと思いますが、3月25日の卒業式、謝恩会、研究室打上げパーティーで、私がいろいろと感じていたもやもやもかなり吹き飛び、新年度へ向けたチャレンジ精神が復活してきています。間もなく、新しいメンバーがたくさん加わり、新年度がスタートします。私も、フランス滞在の影響が色濃かった40代の最初の2年が終わり、本格的な40代のチャレンジを始めたいと思っています。


ホームパーティー

2015-03-22 18:46:09 | 人生論

2003年に横浜国立大学に着任して以降、毎年度末に、自宅でホームパーティーを開催してきました。

最初の2004年3月には、私が直接指導した3名の卒論生を招待して、私と奥さんの二人でもてなしました。長女は奥さんのお腹の中にいました。

それを皮切りに、2012年度まで10年連続で開催しました。途中で引っ越しましたが、私の直接指導ではない学生も招いて、卒業生たちのための楽しいパーティーを重ねてきました。私にとっても大切なイベントであり、私の子供たちにとっても、特に長女にとっては思い出深いイベントになっていたようです。

昨年度、我が家はフランスにいたため、このホームパーティーを実施できませんでした。10年連続で途絶えたことになります。

今年度も、開催が難しい状況になりました。仮住居からの転居がちょうど重なり、とても我が家でホームパーティーを開催することは考えられない状況でした。

いろいろと考えて、研究室の研究教員の小松さんの家で開催してもらうことにし、本日、22日に20名を大きく超える人数でのホームパーティーとなりました。私も子供二人を連れて参加し、留学生やその家族も参加する大変に盛大なホームパーティーとなりました。新婚の小松さんには多大な負担になったかと思いますが、私たちの研究室の伝統的な雰囲気がこういう場でもつながれており、大変にうれしく思いました。

私の家族は、私の山形出張もあり、2時間程度の滞在でしたが、子供たちも大変楽しんでおり、かつ私もいくつかの非常に重要なコミュニケーションをとることができました。特に、そのうちの一つのコミュニケーションは、留学生の来日中の家族とのものであり、私がこのホームパーティーに参加した目的の一つでもありました。

人間は、コミュニケーションの中で生きています。話すことは、極めて重要です。今日のコミュニケーションによっても、いくつかの難しい状況が、前進に向かってポジティブに歩み始めたものと思っています。

たかがホームパーティーと侮るなかれ。我々は、真面目に生きる誠実な人間たちの集団の中で生きています。それらの構成員のコミュニケーションは極めて重要です。

今日は、大学の春休み、というやや特殊な時期において、20名以上もの研究室の構成員やその家族を目の当たりにして、 私自身の役割についても再認識する貴重な機会となりました。

来年以降、このホームパーティーをどういう形態で継続していくのか、熟考したいと思いますが、今年度の実施を快く引き受けてくれた小松夫妻に心から感謝です。ありがとうございます。 


各地への展開

2015-03-22 17:14:33 | 研究のこと

またブログの更新に間が空きました。先週は16~20日まで福岡、長崎、岩手、宮城、福島と出張していました。今日は22日の日曜日ですが、夕方に山形県の新庄に向かっています。

16日には福岡にて、土木学会西部支部の主催で講習会が開催され、私が副委員長を務める350委員会から6名が講師として講演を行いました。一般的な土木学会の講習会としては、年度末としては大変盛況で、講演後の質問も多く、コンクリート構造物の品質確保に関する関心の高さがうかがえました。

17日は長崎の大村(長崎空港の近く)を訪れ、九州新幹線の建設現場での、品質確保の試行現場で意見交換、現場視察を行いました。私たちの提案する、施工状況把握チェックシートや、目視評価法が試行されており、まさに試行された橋脚の出来栄えが素晴らしく、感銘を受けました。この試行を中心で進めている若手技術者は350委員会の委員であり、実は彼はが学生のころから私たちの取組みには関わっており、今後も全面的にバックアップしていきたいと心から思いました。

18~20日は、私の所属するYNU土木工学教室の見学会で、陸前高田から南下し、福島県の小名浜港まで、さまざまな現場を見ました。かなりの経験をしている私でも、大変に勉強になるツアーで、陸前高田の宅地造成(清水建設)、BRT試乗、津谷川流域の見学、南三陸町防災庁舎、大川小学校、石巻の復興まちづくり、日和山公園、新仙台火力発電所LNGタンク(清水建設)、仙台駅近くの跨線橋(清水建設)、玉野トンネル(西松建設)、富岡町除染(清水建設)、小名浜橋梁(清水建設)、を巡る、充実したツアーでした。学生たちが手分けして、見学会のしおりも作成し、担当の学生がバスの中で勉強した内容をマイクで解説する、という仕組みをとったため、学生にも大変に勉強になる機会になったと思います。学生の縦の関係の構築にも良い機会になったかと思います。私も、久しぶりに大型見学会を引率しましたが、いろいろな刺激を受けました。もうしばらく、見学会責任者、務まりますかね。。。

今日は山形の新庄に向かっていますが、明日の早朝から、寒中コンクリートでの橋梁下部工の施工の、「施工状況把握」を行います。東北地方整備局の試行工事であり、今や、寒中コンクリート施工の伝道師となりつつある、八戸工大の阿波先生も一緒です。私も、多くを学ばせていただくつもりです。

来週の31日に、もう一度、非常に大事なミーティングのために仙台に訪れる予定ですが、コンクリート構造物の品質確保、耐久性確保の取組みは、確実に展開、発展が進んでいます。私はその取組みの、just one of themではありますが、重要な役割を担える立場にあることを自覚して、自身にできる精一杯のことをやろうと思います。

もうすぐ2014年度が終わります。私と私の家族にとっては、2013年度、2014年度の2年は明らかに激動でした。ようやく激動の2年間が終わろうとしています。この2年間は、私にとっては、品質確保の取組みが展開、発展する大事な2年でもありました。振り返ってみて、フランス1年滞在があったことも踏まえ、ベストを尽くせたものと思います。泥臭い時間の積重ねでしかありませんでしたが、それぞれの時間を大事に重ねてきました。今年度も、あと一週間ちょっとありますが、まだ努力をできますので、まずは今夜の新庄到着後の意見交換会、それから明日の現場での施工状況把握、とベストを尽くしたいと思います。 


自由

2015-03-15 13:27:30 | 人生論

今年の3月は国内出張が多いです。

3月9日から12日まで、盛岡、徳山、鞆の浦、と渡り歩いてきました。盛岡では、東北の復興道路の品質確保プロジェクトが、岩手河川国道事務所管内にも波及していくための大事な勉強会で、242名の聴講者数だったそうです。私は40分、勉強会の最後の登壇で話をさせていただきました。新年度、さらに動きが加速していくように感じますので、私も動きに乗り遅れないよう、現場に出続けること、研究室での研究をしっかりと推進すること、を改めて決意いたしました。

11日には、鞆の浦に田村先生、岩城先生らと訪れました。

田村先生はさくらホームの羽田冨美江さんや、鞆中学校の海野校長先生に初めて会われましたが、私が大好きな方々の魅力に一瞬で惹きこまれたようです。

羽田さんが書かれた著書も見させていただき、改めて、鞆の地域福祉の素晴らしさに感銘を受けました。20冊ほど注文したので、私の周囲の親しい方々にお配りします。素晴らしい本ですよ!

羽田さんが、田村先生、岩城先生におっしゃっていたのは、「人間、自由が大事です。」という言葉です。

至れり尽くせりのサービスを、与える側はベストを尽くしてやりがちです。でも、受ける側は本当にそれを望んでいるでしょうか。食べたいものを食べたいときに食べられるのが幸せです。独居のご老人に、食事の宅配サービスを安直にやってしまってはダメ、と羽田さんは言います。近くの馴染みの八百屋さんに電話をして、今日あるお惣菜の種類を聞いて、自分の食べたいものを伝え、それを持ってきてもらうこと、そっちの方が大事と言います。コミュニケーションをすることにもつながるし、電話をかける、という行為にもつながる。食べたいものを選ぶ、という自由が大事。

今回の鞆訪問で、やっぱり、介護も医療も、教育も、インフラも、国家のためになくてはならない社会的共通資本であり、それらの問題の根幹も全く同じであることを、参加者たちがみな実感しました。

「システム」を作って、それを問題解決に当てはめようとする。それが問題です。

システムを作るよりも先に、目の前の困った状況を本気で解決することの方が先で、その解決方法にはおそらく根源的に重要な肝を押さえた適切な方法論があるはずです。適切な方法で問題解決を重ねているうちに、いつの間にかシステムのようなものが出来上がっている、というのが本来の姿なのではないかと思うのです。大多数の方々が、逆のやり方を好むのですが。

仮に、システムが出来上がったとしても、その中に自由があるべきです。何の制約条件もない中での自由が貴いのではなく、皆ががんじがらめのような状況の中で生きているのだけど、その中で自由がきちんと確保されていることが重要なのだと思います。

我が家も、ようやく引越し作業が完了し、仮住まいが終了し、本拠地が決まりました。我が家も、フランス滞在のアフターショックからも徐々に解放されつつあり、新年度に入ってちょっと経つと、生活環境が落ち着くと思います。

私も、仕事に対する意欲、創作活動に対する意欲が急速に回復してきていますので、新年度に向けてエンジンを加速させていきたいと思います。

16日から20日までは、福岡、長崎、岩手、宮城、福島と 出張です。


コミュニケーション

2015-03-09 22:38:21 | 人生論

ブログの更新の頻度が少なくなっており、申し訳ありません。

3月3日(火)に、仙台にて、コンクリート構造物の品質確保に関する、相当に濃厚な産官学勉強会が開催され、夜の濃厚な懇親会で、翌日は二日酔い。。。

3月5日(木)は、私がフランス留学で大変にお世話になった研究予算の成果報告会で、私は30分の英語での研究成果発表。コンクリートの専門家がほぼ皆無の会場から、4つも質問をいただけただけで、私は幸せでして、その旨もきちんと会場にお伝えいたしました。

翌日6日(金)に、大学から四ツ谷の土木学会での仕事に移動する途中で、前日の報告会にて私に質問をしてくださった、M教授とたまたまバスでご一緒。これまでほとんどお話をしたことがなかったですが、話しかけていただいて、大学からバスで横浜までの道中と、結果として横浜から東京までの東海道線、それから東京からお茶の水まで、ずっとおしゃべりしていました。とても活躍されている化学系学科のM教授とのコミュニケーションはとても楽しい時間でした。

コミュニケーションがやはり根幹だな、と今更ながら再認識し始めていた、今日9日は、盛岡にて、岩手のコンクリート構造物の品質確保の勉強会での講演でした。300名近い聴講者の勉強会でしたので、私も久しぶりに力が入りましたでしょうか。。。

大きなうねりの中で、充実した仕事をさせていただけることに、心から感謝です。

充実した仕事をさせていただける環境が、実は何よりもありがたいことなのでしょうね。42歳を目前に、そのありがたさを心から痛感いたします。

今夜は仙台に泊まりますが、明日は山口県の徳山に移動します。恥かしい話ですが、仕事、活き活きと仕事をすることに対する意欲が明確に戻ってきたように思いますので、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。