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日々の愚問:オヤジの賞味期限

2023-11-04 06:29:09 | 日記
新幹線を撮影

 高校の授業で一番嫌いだったのは物理、一番苦手だったのは物理、
一番成績が悪かったのは物理。
とにかく一番縁の薄い教科が物理でした。
 その後半世紀生きてきたけれど、ほとんど物理に悩まされることなく
時は過ぎました。
それでもたまには意味不明なフレーズが現れて、一瞬私を迷宮に誘います。
先日の新聞で目にしたのもそんなもののひとつでした。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、ドーデもいい愚問
を取り上げています。
今週は「アト秒の摩訶不思議」です。

 紙面に割と大きなスペースを割いて<「アト秒」単位、レーザーで>の
見出しが掲げられていました。
目にした一瞬、誤植かと思いました。
アト秒なんて見たことも聞いたこともありません。
苦手な分野の話っぽいけれど、好奇心が勝って記事を読み始めました。
 <アト秒は100京分の1で、1秒を10の18乗で割った長さ。
このごく一瞬だけ光るレーザーを使って物質中の電子の動きを捉える手法
を開発した欧米の3氏がノーベル物理学賞を受賞した。>(信濃毎日新聞 より)

 電子は信じられない程高速で移動しているそうな。
たとえば走行中の新幹線を0.077秒のシャッタースピードで撮影すると
ぶれた不鮮明な画像になるけれど、0.0005秒ならば鮮明に撮れる。
それと同じ原理でアト秒の撮影ならば超高速の電子の動きでさえも捉えられる、
 だからアト秒の研究が評価されたとありました。

単なる通過点

 原子の動きを見るにはフェトム秒のパルス光が必要。
この技術は1980年に開発されていたと言います。
 ところが電子の動きはその100倍から10万倍も速いので、それを
捉える技術が確立されるまでに人類は40年も要しました。
でもこれで終点ではありません。
 <アト秒は現在科学的に計測できる最短の事象。>
そこは単なる通過点。
国際単位系ではその先がありました。
<アトの下にはゼブト、ヨクト、ロント、クエストがある。>
 物理が苦手な私には、これは意味の分からぬ呪文です。

 「アト秒」と言われて「えっ、あそびょう?」と聞き返してしまうだろう
お間抜けな私。
世の中はどんどん進んでいます。
物理嫌いと言い張ってトンマな反応をしていたのでは世間様のお荷物に
なってしまいます。
 きっと周囲からこんな声が漏れ出るでしょう。
「このオヤジの賞味期限切れまで、後何秒?」

コメント
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