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日々の愚問:理想と現実

2023-08-12 06:29:49 | 日記
イタリアが発祥の地

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、ドーデもいい
愚問を取り上げています。
今週は「地熱発電のハテナ」です。
 先月の地元紙にこんな見出しが躍っていました。
<栄村で地熱発電所計画 都内企業 事業化すれば県内初 可否判断へ
来春から採掘調査>
 日本は火山帯に乗った国。
地熱を利用した発電はおあつらえ向きだと思っていましたが、記事を読むと
どうもそうでは無い様子。
<県内で稼働する地熱発電所は無く、事業化すれば初となる。>と書かれて
いるし<これまでも複数個所で地熱発電所計画が浮上したが稼働に至った事例
はない。>と暗に否定的な状況を示しています。
 地面を掘れば出て来る蒸気を利用するのだから原発よりも余程安心だし経済的。
素人考えでは間違いなくそうなるのにこの躊躇はどうしたことか?
このハテナを解明です。

 どうやって地下にあるマグマで発電するのか、先ずはその仕組みの勉強から。
<火山や噴気孔などの地熱地帯には深さ数キロメートルにマグマだまりがある。
その近くには浸透した雨水が過熱されて蒸気になって溜まっている地熱貯留層
がある。
ここから取り出した蒸気でタービンを回して発電する仕組みが地熱発電。>
 1900年代にイタリアで研究が始まり1942年には12万kWを超える
発電所を建造。
この技術がニュージーランドやアイスランドに広まり世界有数の地熱大国が
誕生したそう。
 日本は世界第3位の地熱ポテンシャルを持ちながら現実の稼働状況は世界
で10位。
<2019年6月末時点で設備容量57万kWの地熱発電所が存在。>
(アスエネメディア より)
81年を経て漸くイタリア初の発電所の4倍強の能力を持ったに過ぎません。
遅々として進まないのは何故?

北海道の事故

 何事にもメリットとデメリットがあります。
国内で賄えて発電量が安定し再利用も可能な地熱発電は大きな欠点も併せ
持つそうで。
 <入念な地質調査が必要なので時間とコストが掛かる。
開発しても蒸気の状態によっては想定通りの発電量にならない可能性もある。>
(アスエネメディア より)
 折しも北海道の調査中に蒸気が噴出。
飲料水基準の2100倍の濃度のヒ素が検出されたニュースが流れたばかりです。
地熱発電と高濃度ヒ素はセットになっているのかと訝ってしまいます。
この点はどうなんでしょう?

 <ヒ素が短期間に大量に体内に入ると発熱・下痢・嘔吐などに見舞われ
最悪の場合は命を落とす。
自然界に広く存在する元素で土や水の中にも分布する。
今回はヒ素が多く含まれる場所だった可能性が高く、溶け出す何らかの引き金
があったと考えられる。>(東京新聞 より)
 そんな物が埋まっているか、掘って見なければ分からないとなれば地熱発電
は思った以上に厄介です。
コメント
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