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昭和のプロレス:師匠の名演出

2023-08-25 06:29:49 | 日記
シリーズ残留

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を支えた脇役達を振り
返っています。
今週登場するのは「メキシコの巨漢、ジェス・オルテガ」
 力道山の好敵手と言えばルー・テーズとフレッド・ブラッシーとザ・デス
トロイヤーが浮かびます。
この3人は数々の名場面を残していますが、それに劣らぬ名シーンを残した
のがオルテガです。

 来日回数は5回と多くはありませんが、再来日以降の4回は全て残留して
シリーズを跨ぐ長期出場。
観客を動員できるスキルが無ければこんな扱いはありません。
 更に特筆すべきは日本プロレスの看板シリーズだったワールドリーグに
2回も出場していること。
第1回の決勝戦を力と争い、10年後の記念大会ではコワルスキーに1点
及ばず決勝進出は果たせなかったものの、ブラッシーやタイラーを上回る
戦績を残しています。
 193cm145kgのメキシコ人としては稀な巨漢がマットを縦横無尽に
暴れまわりました。

感動のシーンを再現

 初来日は1955年7月11日。
16日の試合では荒っぽいファイトで東富士を大流血に追い込み、力道山
が救出に駆け込む展開に。
17日にはナンバー2の豊登をノックアウト。
 こうなると力との一騎打ちが待たれます。
9月7日の最終戦での対戦には1万人以上の観客が押し寄せました。
 再来日は59年の第1回ワールドリーグ。
5月21日の開幕戦で力と8分3ラウンドを闘い引き分け。
決勝戦では2ラウンド35秒に3カウントをとられて敗退していますが、
弱さは微塵も感じさせません。

 62年の来日ではアジアタッグ王座に2回、インター王座には1回挑戦
しオルテガ旋風を巻き起こしています。
この時は11月23日から翌年の3月まで年を跨いで複数シリーズに出場
を続けています。
 数々の名勝負を繰り広げたオルテガのプロレス史に残る名場面と言えば、
初来日のシリーズの最終戦。
9月7日の一騎打ちに敗れたオルテガは、豪華なソンブレロとポンチョを
力道山に献上しています。
狂暴な外人レスラーと思っていたオルテガの意外な行動に、ファンはプロ
レスの奥深さを感じたのでした。

 それから30年近くの時を経た81年4月23日、アントニオ猪木は強敵
スタン・ハンセンと対戦しました。
大熱戦の末に敗れたハンセンはガウンとテンガロンハットをマットに置くと
猪木と握手。
潔く負けを認めたその姿にファンは大きな感動を覚えたのでした。
 師匠の力道山が行った名演出を弟子の猪木がここに再現しました。

コメント
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