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昭和のプロレス:猪木のギブアップ

2023-08-11 06:29:49 | 日記
売れっ子タッグチーム

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「金髪タッグの司令塔、リップ・ホーク」です。
 リップ・ホークとスウェード・ハンセンは本場アメリカマットの
売れっ子チーム。
揃って初来日したのは1967年5月の日本プロレスでした。
 6月25日に行われたアジアタッグの防衛戦の相手を務めましたが、
このタイトルは猪木が日プロで初めて手にした王座。
パートナーは吉村でした。

 1本目は猪木が17分17秒にアバラ折でホークからギブアップを
奪って先取。
2本目はハンセンが5分18秒に吉村を体固めで下して1対1のタイスコア。
迎えた3本目は4分27秒に吉村がハンセンを逆さ押さえ込みで下して
防衛に成功しています。
 この試合に先立つ13日には馬場・猪木の日プロ最強コンビとも対戦。
1本目はハンセンが猪木を押さえ込み、2本目は馬場がハンセンを下し、
決勝の3本目に猪木がホークからギブアップを奪い2対1で勝利しています。
 熱戦を繰り広げたホークとハンセンですが、以後は単身での来日のみ。
揃っての来日はこの時限りのものでした。

対戦相手は2番手ばかり

 当時の猪木は微妙な立ち位置にいました。
なにしろその年の前半は社長として東京プロレスをけん引し、日プロと
激しい興業合戦を繰り広げていたのです。
 矢折れ刀尽きて東プロが消滅すると日プロに出戻り、5月5日に復帰
第一戦を行ったばかりでした。
 当然ファンは猪木の試合内容を注視しますが、このシリーズの外人エース
鉄の爪フリッツ・フォン・エリックの相手はもっぱら馬場。
猪木の対戦相手は2番手以下に限られます。
 8日にブッチャー・バションに勝ち、9日はダンミラーと引き分け。
11日はマイク・デビアス、16日はパンピロ・フィルポに勝利。
23日にアイク・アーキンスに勝ち、27日にはワルドー・フォン・
エリックと引き分け。

 それぞれ1回ずつ対戦した中、ホークとだけは2回戦っています。
初戦の20日は1本目を猪木、2本目をホークがそれぞれギブアップ技で
奪い、3本目は猪木の反則勝ち。
 それを受けて30日に行われた再戦では1本目ホーク2本目猪木と互いに
ギブアップを奪い、3本目は両者リングアウト。
 ここで注目すべきはホークが繰り出した「首折り固め」です。
資料によっては「フロントネックロック」の名称になっていますが、
これは現在の格闘技界でも使われる極め技。
 滅多に負けを認めない猪木が僅か10日の間に2回もギブアップをした
事実が切れ味の良さを物語ります。
 強さを強烈にアピールしたい猪木にとって、ホークは実に厄介な相手でした。




コメント
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