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国語のおさらい:難しいおさらい

2023-08-10 06:29:39 | 日記
平安時代からの生き残り

 毎週木曜日は国語をおさらいする日。
時々、日本語ってホント難しいなと思う場面に出くわします。
たとえば否定形と肯定形、形は真逆なのに意味が同じになる場合。
考える程に混乱してしまいます。
 「その運転は危険極まりない」と「その運転は危険極まる」はどちらも
危険な運転を指しています。
これはどうして?
 「ない」があっても無くても意味が変わらない不思議な言い回し、これ
は平安時代から生き残っている表現だそうで。
<「この山道は危険極まる」はとても危険な状況。
「この山道は危険極まりない」こちらもとても危険な状況。
最初に「危険極まる」の言い回しが生まれ、江戸時代以降に「これ以上の
ことは無い」の意味のつもりで「危険極まりない」が使われる様になった。>

 これにはそれなりの理由がありました。
「~ない」の表現が実は否定形ではないのだそうで。
<~極まる」は極限に対し限度に行き着いた状態を指し、「この上なし」
という意味を持つ動詞。
 対して「極まりない」はこの上ない、甚だしいの意味を持つ形容詞で
あって否定形ではない。>(中日新聞 より)
 「~ない」が付いているけれど否定形ではない、の説明を聞いてストンと
腑に落ちました。
そうなるとふたつの言い回しの違いが気になります。
強弱に違いがあるのでしょうか?

とんでもある

 <「女性に対して体型のことを言うなど失礼極まりない」これは失礼さ
に限度が無く激しい印象を受ける。
「失礼極まる」とも言い換えられるが意味は弱まる。>
この場合は「極まりない」の方が強い意味を含んでいます。
 ところが「~ない」が必ずしも強いとは限りません。
時には言い換えそのものが無理なケースも表れます。
<「卒業式で感極まって泣いてしまった」とは言えるが「~感極まらない
で泣いてしまった」とは言えない。>(引用は全て 違い比較辞典 より)
確かにおっしゃる通りです。

 ここまでのおさらいは「大層な」「大層もない」とか「めっそうな」
「めっそうもない」でも同じ様に通用する話。
ところが「とんでもない」の場合は状況が違ってきます。
「とんでもある」が存在しないのです。
 <「とんでもない」の場合は「とんだ」「とんでもない」が成り立たない。
「とんだ」と言った場合は「飛ぶ」が由来とされる。
一方「とんでもない」は「途でもない(常識はずれな)」が変化したとされる。
ふたつは似ているけれど別の言葉。>(中日新聞 より)
 あれこれおさらいしましたが、今週の内容は最近まれにみる難しさ。
極まりない難易度なのか、難易度が極まったのか、良く分かりません。



コメント
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