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国語のおさらい:馴染める言葉

2023-08-03 06:29:29 | 日記
知ったかぶり

 毎週木曜日は国語をおさらいする日。
今週は辞書で見つけて首を傾げた語句のおさらいです。
それが「のめのめ」
 これまでの人生で口にしたことのない言葉です。
先ずは意味の確認から。
 コトバンクには<しなければならないことをしないで何となく時を過ごして
いるさま。
転じて恥じらいも無く平然としているさまを表す語。>とあります。
 この意味ならばもっと馴染のフレーズがありそうな。
最初に目にした国語辞典を引き直しました。

 <のめのめ:おめおめ 「主人の難儀をのめのめと見捨てて逃げ帰ったのか」>
次に「おめおめ」を引くと<①辱めを受けながら、それを不甲斐ないとも
思わずに甘んじている様子。
②恥を知るべきなのに平然としている様子。>(新明解国語辞典 より)
 なるほど「のめのめ」とはそういう意味なのか。
今度「おめおめ」を使う機会があったらちょっとひけらかして「のめのめ」
を口にしてみようかな。
 ふたつの言葉はどちらを使っても良いのか、の問いに対するこんな回答
がありました。
 <意味は同じなのでどちらを使っても問題はない。
けれど「のめのめ」は通じない場合が多い。
それだけでなく言い間違いと思われかねない。>(YAHOO!知恵袋 より)
 知ったかぶりはやめにしました。

母の嘆き

 冒頭に書いた様に「のめのめ」は馴染の無い言葉。
飲兵衛の頭にはもっと身近に感じるフレーズが浮かびます。
「酒は飲め飲め飲むならば 日の本一のこの槍を ~」の黒田節。
 でもコロナ禍で忘新年会も中止で暑気払いも無いご時世。
おまけに急性膵炎を経験した身としては深酒は自粛。
黒田節も昔ほどしっくりとはきません。
 ではこちらの「のめのめ」は?
<煙草のめのめ 空までいぶせ どうせこの世はシャクのたね>
戦前に流行ったという北原白秋の「煙草のめのめ」の歌。
紫煙と共に剛毅な気配が漂いますが、こちらも2年前に禁煙してから親しみは
薄れました。

 「のめのめ」はやはり縁の無い言葉、そう思っていたら別の可能性に
気付きました。
79歳の実母と暮らす51歳の娘さんの手記にこうありました。
 <介護用の高エネルギーゼリーを用意したが「のめのめと言われると嫌に
なる」と言って母が飲んでくれない。>(毎日が発見ネット より)
 介護される身になって薬や補助飲料を飲め飲めと促される姿。
悲しいけれどきっとそれがこれから一番馴染みになる「のめのめ」です。



コメント
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