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身近な生き物:恨めしきは老眼

2023-08-16 06:29:59 | 日記
右側のポケット

 森林公園を歩いていると構造色を身に纏った美しい虫に出会います。
構造色とはシャボン玉やCDの表面などでキラキラ虹色に輝くあの色。
 目に見える色は一般的に歯特定の色を反射する色素で発色しています。
一方構造色は全く異なり、色素を使わずに発色する仕組み。
自然界ではクジャクやカワセミが有名ですが昆虫の世界にも数多く存在します。
 これまでにこの公園で出会ったのは、緑色に赤色の模様が入るアカスジ
キンカメムシ。
金緑色から赤銅色に輝くアオオサムシ。
体全体が黄金色に輝くタマムシ。
 いずれもメタリックな光沢に魅了される相手ですが、先日新たなメンバー
が加わりました。
木陰でひと休みしていた私のもとにわざわざ向うからやって来たのです。

 気付くと右手の甲に小さな虫がとまっていました。
せいぜい5ミリ程しかない体ですが、目を惹いたのは輝く体色。
薄ぼんやりと頭と胴体と翅が見えますが、胴体が緑色の金属光沢を放って
います。
 きれい、思わず口にしましたが実は余りよく見えていません。
老眼には厳しいサイズなので全体の印象を掴むのが精いっぱい、細部の
観察ができません。
 こんな場面で頼りになるのがいつも持ち歩いているルーペ。
取り出して覗けば極小の相手の正体に迫れます。
 問題は、それを入れたのがズボンの右側に付いているポケットだってこと。
右手で探ったら甲にとまった虫は逃げてしまいます。
悩みながらそろりと右手を動かしたら、ポケットをまさぐる前に虫は飛び
去ってしまいました。

脱落する候補

 気になる正体には4つの候補が浮かびます。
先ずはハラキンミズアブ。
胸部が青緑の光沢のある5mm程のアブの仲間。
画像を見れば光っている様子はうり二つですが、如何せん複眼が大き過ぎる
ので脱落。
 次なる候補はマダラアシナガバエ。
林や茂みや庭先などで最も普通に見られるアシナガバエの仲間で体長6mm程。
流麗な体が金緑色に輝いていますが、こちらは翅の印象が違います。
広くて長い翅の存在感が大きすぎてこれも却下。

 3番目はルリチュウレンジ。
幼虫がツツジを食い荒らすハチの仲間で体長は10mm程。
青みがかったメタリックな光沢は記憶そのままですがサイズが大きすぎ。
 最期に残ったのはオオセイボウ、こちらは寄生バチの一種で体長20mm程。
全身が金緑色から金菫色に輝く極めて美しいハチです。
大青蜂とも書く通りで、やはり大きさがネックとなって候補から外れました。   
 結局正体は不明です。
メタリックな色合いは見えるけれど、細部の観察ができないこの老眼が恨めしい。


コメント
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