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行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

Google労働組合の結成!

2021-01-07 22:11:31 | 労働

シリコンバレーの情報技術者は給与、働き方など待遇は良く、労働組合とは全く縁がなかったが、米国通信組合(CAW)の働きかけもあって親会社のアルファベットの名前をつけたアルファベット労働組合を結成し、CAWの地方組織Local1400のメンバーになる。米国の労組は殆どがブルーカラーの組合だがCAWはAT&Tなど通信各社を組織しているので技術者も加盟している。日本のNTT労組や電機連合と歴史的に友好関係にある。

CAWのホームページによるときっかけはAIの著名な学者で黒人のティムニット・ゲブル博士を解雇したことにあるようだ。博士はGoogleのAIシステムの偏見を批判し、指摘したことで解雇されたとニューヨークタイムズは報じている。同労組は黒人差別やパワハラ、セクハラ、ダイバーシティなど賃金問題を超えた大きな問題をGoogle社内で提起するとしている。

米国での労組結成は全従業員の投票で過半数の多数を取ると、労組が労働委員会により正式に認められ、企業は団体交渉に臨まなければならない。今回のアルファベット労組は400人あまりのマイナーな組合でGoogleの26万という従業員を代表する労組ではないので団体交渉権は無い。狙いは社内外にGoogleの企業統治に関する課題を提起し、企業の発展につなげることにあると労組代表も言明している。

シリコンバレーのAmazon、Salesforce、Pinterestなどの従業員は、過去に社会的および政治的問題についてほとんど黙っていたが、最近は多様性、賃金差別、セクシャルハラスメントなどの問題についてより声高になってきた。その先頭がGoogleで2018年には2万人以上の従業員がセクハラに対する抗議ストを行ったとニューヨークタイムズは報じている。

このGoogleの労組結成がハイテク技術集団のシリコンバレーで拡がるか注目したい。

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