行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ひっそりと節分草咲く昭和記念公園

2015-01-31 17:37:50 | Weblog

昨日は多摩地方3センチくらい雪が積もり、雪景色が楽しめた。その前の日の散歩では可憐な節分草を撮影に行ったところ、梅も一部ほころび初め、ツグミが人を恐れず元気な姿を見せた。素心蝋梅は満開でまさに花を添えていた。

節分草は砂川口に近いこもれびの里の北側で咲いてる

日本庭園の入口の梅

こもれびの里の南側付近に何本か素心蝋梅が咲いている

日本庭園の雪吊り、昨日は役に立った

 

 

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中国市場の新たな変化

2015-01-29 23:32:37 | Weblog

このところ、日米で企業の決算発表が相次いでいるが、オッと目を見張るニュースがある。それは中国巨大市場の変化だ。
日本でイタリアンのチェーンを展開するサイゼリア、家の近所にあり気軽に生ハムやイカスミパスタなどイタリアからの直輸入のものをいただいている。安い値段からデフレ下の成功店といわれたが最近は業績が振るわなかった。ところが14年9~11月期の決算、営業利益は12億7900万円と前年同期比6割強の大幅増益になった。主因は「薩莉亜」――サイゼリヤの中国名で、上海市や広州市を中心に200店以上を展開し、9~11月期のアジア事業の営業利益は前年同期比81%増の6億9900万円で全体の営業利益の半分強を稼ぎ出した。

中国人も中華料理ばかりではなく、イタリア料理でも値段さえ安ければヒットするというこれまでの成功事例だ。

もう一つの予想外の決算発表、米アップルが27日発表した2014年10~12月期決算は、売上高が前年同期比30%増の745億9900万ドル(約8兆8千億円)、純利益は38%増の180億2400万ドルとなり、ともに四半期としては過去最高を更新した。その原動力はiPhoneを中心に中国での売上高が7割増え、好業績をけん引したことで、スマホは安い中国製品に太刀打ちできないと思っていた市場関係者にはサプライズ決算だ。特に単価の高いiPhone6が好調で販売台数は46%増の7446万台と過去最高を更新した。

中国市場は安ければ売れるという既成概念とは違い、消費市場は高度化というか成熟化というか大きな変化をしている。もちろん一部の成金層の高級品への需要は存在したが、コモディティ化したスマホで最上位機種のiPhoneがシェアを伸ばしていることは中間層の消費パターンの変化を示している。

 

 

 

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春闘のもう一つの課題

2015-01-28 20:40:16 | Weblog

今年の春闘は民間の大手の要求が6000円でほぼ出そろい、経団連が珍しく労使でセミナーをやって意見交換をしたり、上々の滑り出しだ。大手労組を代表するトヨタ労組は経営側から賃金体系の変更まで具体的に提案され、組合も非正規労働者の賃金引き上げ要求も6000円するとのこと。春闘の時期になると円高に転換することが多かったが今回は円安が定着しており、国際競争力云々の議論は棚上げで、デフレ脱却がコンセンサスになり満額の6000円は無理としても5000円は先頭に立つ金属労協で実現して欲しい。大企業も中小も非正規社員も5000円という流れができれば日本経済も万々歳だ。

しかし、春闘のもう一つの課題は違法残業と過長労働時間の解消だろう。厚労省の調査によると、全国4561事業所の監督結果はひどいもので、半数をこえる2304事業所が時間外労働に必要な労使協定を結ばずに違法残業をさせていた。しかも過労死ラインとなる月100時間を超える残業をさせていた事業所は715にも達した。また955事業所で残業代を払っていなかった。労働法が施行されてから60年は経っていると思うが、依然として法が守られてないという闇の部分がある。労働組合があればこのようなことはないが、中小企業の実態は行政の監督に任せるしかないのだろうか。若い人に労働法の知識をもって貰うことが一番なので、高校の教育課程の中に含めるとか、連合が大学で出張授業をやっているように、春闘の中で地域セミナーを開催するなど活動したらどうだろうか

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ニュージーランドの観光その2

2015-01-26 22:40:22 | Weblog

この国の南島から北島特に首都であるオークランドに来ると、夏本番の気候になる。不思議なことに温帯の部類に属するのに森の木々は亜熱帯種がそのまま残っている。海にはマングローブが繁殖している。植物学者にいわせると亜熱帯の植物が辛抱強く奇跡的に残っているとのこと。中には樹齢1000年にも達する樹木もある。


オークランドはニュージーランドの唯一の大都会で、人があふれている。半分は中国系で公園に行ったら反中国共産党のポスターが何枚か貼られており、事情は複雑のようだ。

この都会の観光でお薦めはヨットセーリングで、日本では味得ない大型ヨットの運転もトライさせてくれる。
10人くらい乗れるヨットできちんとした食事とワインがサービスされる。

ヨットハーバーから沖に出ると、帆を上げて風力だけで走る。

観光の目玉、牧羊犬と羊のショー、牧場ではバーベキューも楽しめる。南島の牧場にて

 

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ニュージーランドの観光その1

2015-01-25 22:38:28 | Weblog

ニュージーランドの観光は山と海、湖がいっぺんに味わえる特級クラスだ。

南アルプス山脈は日本のアルプスとほぼ標高は同じながら、氷河を頂く緯度に位置する。そのため豊富な水が川となり、滝となり、氷河湖を形成する。テカポ湖の水の色は石灰質が交じっているせいかあざやかだ。ここは夜になるとミルキーウェイが見られるほど空気が綺麗で、ここの星空を世界遺産に申請している。

 

ところがここから1時間半ほど走り南アルプスにちかづくと、屋久島の倍、年7000ミリの多雨地帯へと突入する。残念ながら、最高峰のクック山にはお目にかかれなかったが、山頂氷河はその雄大な姿を随所で見せてくれた。ここでは雨中トレッキングを覚悟して装備を調えることだ。日本人ガイドが10人いるので安心だ。

 

山岳地帯にはこの国を代表する花、ルピナスがまだ咲いていた

厚さ1400mの氷河が毎時7キロで削り込んだというミルフォードサウンドのフィヨルドは氷河からの滝も多く、ノルウェーのフィヨルドより迫力がある。

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ニュージーランド肥満国第3位へ

2015-01-23 23:26:32 | Weblog

ニュージーランドに来て最初の昼飯がフィッシュ&チップス、さすがに元英国領と思ったが、その後肉料理にはパンが省略されポテトチップスが食べきれないほどついてくる。ブッフェの肉料理はビーフとラムが並べられ、デザートはチョコレートケーキ類からアイスクリームまで結構な種類が並んでいる。そのせいかオークランドなど大都市では多くの肥満人に遭遇する。ある調査によると、世界で肥満国のワースト3はメキシコ(肥満比率32.8%)米国(同31.8%)そしてニュージーランド(同26.5%)とのこと、環境を大切にし、トロッピング(トラッキングとハイキングの間)を楽しむ国民にしては意外だが、油で揚げたものやスィーツが好きなことが祟っているのだろう。2030年までに禁煙法制を作ろうとしている健康志向の政府だから、肥満には頭を痛めている。地方自治体では既にコーラ類自販機を増やさない条例を作っている。中央政府はスィーツに税金をかける法制を研究しているとの噂だ。

ニュージーランドはラムが有名だが、氷河湖を利用した養殖サーモンがボリュームもあり、美味しい。テカポ湖半の日本料理屋で地元産サーモンのどんぶりを食べたが、今まで食べたどのサーモン丼より美味しかった。ここへ訪れる日本人ツアー客は必ず食べるというのも肯ける。また、このあたりで産するシャルドネと良く合う。この国も寿司ブームのようだが、政府は法で規制するより、サーモンや名物のムール貝などシーフードを奨励する方が国民に受け入れられるのではないか。

この国の保守党政府はかつて、小泉郵政改革の手本となった郵政民営化を行ったが、几帳面さが出て、徹底して民営化をやったため、2つの民営郵政社ができ、切手もポストも別々になっており、A社の切手を貼った手紙をB社のポストに入れることはできないなど不便さが出てきている。どんなスィーツ法が出て来るか興味をそそられる。

続く

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ニュージーランドの酪農は情報産業

2015-01-21 19:14:55 | Weblog

ニュージーランドと言えば羊、クライストチャーチから南アルプスや西海岸の観光地へはバス移動する。その間、カンタベリー平野を走るが景色は羊、牛、鹿の牧場で中でも羊牧場は多い。1平方キロメートル30頭もいる村はざらで、ゴルフ場も牧場のなかに造らざるを得ない。グリーンには羊が入らないようぐるりと柵を設けている珍しいゴルフ場もある。グリーンへの寄せは苦労するだろう。

ニュージーランドの降水量は屋久島の倍もある山岳地帯もあれば東京の半分以下の平野もあり、酪農には水撒きが死活問題だ。この水撒き、200mくらいの巨大なパイプを半円形に動かし、散水する。天候データの蒐集、水を撒く時間、量は今やコンピュータ管理だ。大量の羊の飼育は情報産業が支えている。無人機が黙々と水を撒く光景は不思議な世界だ。広大な牧場には大量の水を供給するインフラが必要だ。アルプスからの氷河の水は氷河湖を形成し、自然のインフラとなり、ブラス、ダムも建設して水の安定供給に寄与している。これらの湖は観光資源であり水力発電としても利用されエネルギー供給の半分以上を占めている。

続く

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非日常を求めて寒い日本から夏のニュージーランドへ

2015-01-20 18:03:41 | Weblog

ハイシーズンなのでクライストチャーチ行きの便は満席、ニュージーランド航空エコノミーの機内食は書くには値しないがワインは赤 白各2種類、とスパークリングワインを揃えカベルネ、メルロー、シャルドネを飲んだが、ニュージーランド産ワインの味はしっかりしていた。その後滞在中、毎食飲んだが、この国は何事も几帳面で、安いレストランでも必ずワインリストを持って来て注文をとる。ハウスワインなるものは無かった。どのワインもグラスで飲めるのも有り難い。

几帳面といえば、入国時の検疫は世界一細かいもので、日本をはじめ通常の国ではチェックしないお菓子類も申告し、場合によっては荷物を開けさせられる。靴も含めアウトドア用品も同様で他国の土や種子に神経を使い、30日以内に滞在した国も書くことが要求される。これはこの国の環境政策の歴史的背景がある。

同じ島国でも大陸から離れた日本とは違いニュージーランドは孤島として生まれ、生き物は固有種が多い、その典型は四足の動物がいなかったので飛ばない鳥の存在で、現在ても5種類いる。人間が来てから、飛ばない鳥は捕まえやすいので食糧にされ、英国人は狩りを楽しむためにウサギや鹿そして犬を持ち込み、 飛ばない鳥は襲われた。キウイを国鳥にして保護しているが飛ばない鳥 にとって住みにくい状態は続いている。植物も外来種がはびこり、ニュージーランドは世界一厳しい環境政策を取らざるをえない。鹿はその後、増え過ぎたため駆除されたが、食用に転用され、羊のとなりの牧場で飼育されている。

環境政策の影響で喫煙の制限はタバコ1箱2700円となり、室内では吸えない。酒類は外では飲めないので花見酒はできない。観光よりも環境が優先され国立公園内では立ち入れないところもある。入れても人数制限を実施している。つづく

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ホワイトカラーイグゼンプションの今後

2015-01-19 17:35:04 | Weblog

安部首相の労働規制緩和の狙いはホワイトカラーイグゼンプションにあると以前このブログで書いたが、厚労省審議会で答申案がまとまった。

残業ゼロ労働と抵抗が強いのでコンサルタントやディーラーなど専門職をあげ、現在残業をほとんどカウントしてない職種に絞っての答申で、「とにかく導入する」という姿勢が見え見えだ。早速経団連からはIT技術者へ枠を拡げろという声が出ている。連合が最も恐れている動きだ。

かつて労働者派遣事業法が導入された時も12業種に絞ってということだったが、製造業にまで拡大された経緯があり今回も同じ方法をとるわけだ。
対象者は年間収入1075万円という歯止めも低くされるのではという心配もある。

そうした問題を今から予想して仮ホワイトカラーイグゼンプション法の中にきっちりと入れておくことが必要だ。
先ず連合が最も重視している労働時間は上限を決めることは良いが、労働時間そのものを計らないから自己管理となり、かなりアバウトなものになる。そのかわり有休を完全に取らせるとか週休2日制厳守を契約に入れることを同法にうたうことだ。もちろん罰則規定付きだ。

 

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ユニクロ中国下請けの過酷な労働

2015-01-16 22:46:56 | Weblog

香港を拠点とするNGO・Students & Scholars Against Corporate Misbehaviour(以下、SACOMという)は、2つのNGOと共同で、中国におけるユニクロの主要な製造請負企業であるPacific Textiles Holding Ltd(広東省、パシフィック社)と他一社の工場従業員の労働環境について2014年7月から11月に渡り、潜入調査を含む、事実調査を行った。私たちはヒートテックなどユニクロのおかげで暖かい日々を過ごしているがその陰には下請け企業の労働者の長時間労働を含む過酷な労働があったことが発表された。賃金は最低賃金の1550元(約2万円)で地場相場の3分の一だ。

調査したSACOMは2010年より12年にかけてアップルのサプライチェーンの中心、世界最大の電子機器受託生産(EMS)企業であるフォックスコン・中国支社での潜入調査を行い「深セン工場での自殺事件その後新設した成都工場での爆発事故――等で尊い命が失われたが、これは労働者の人権を無視した過酷な職場環境と労働が原因」と告発した。爆発事故に関してSACOMは、iPadのアルミを磨く研磨部門でアルミの粉塵が充満し、爆発事故を引き起こしたと具体的に指摘した。しかしフォックスコンは事故原因を発表せず、労災被災者にも会わせていないと発表した。

このような状況からニューヨークタイムズは2012年1月25日、「アップル本社はサプライチェーン工場への監査を強化し対策を講じているが、改善は遅れている」と長文で指摘。さらに成都工場の爆発事故を取り上げ、「iPadは中国人労働者の犠牲の上で製造されていることを米国国民の2%しか知られていない」と強調した。さすがにアップルは、労働条件の改善活動を展開する公正労働協会(FLA)に加盟し、下請け工場に対し全面的な安全監査をファックスコン社と共に実施し、労働者の処遇改善を公約した。

ユニクロ自身は柳会長自ら全世界同一賃金をぶち上げているので賃金問題はむしろ日本でのことで、途上国では問題ないと思うが、問題はパシフィック社のようなサプライチェーンでの労働問題だろう。グローバル化した企業のチェーンでは企業行動規範は下請け、関連まで及ぶことは常識となっている。アップルのごとく早急に改善チームを結成し全世界のチェーンサプライでの監査を実施し、早く解決することだ。

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